2010/09/04

ヨーロッパ縫製の美しいシャツ、


エドワードエクリュでは、この秋冬からちょっと贅沢なシャツのラインアップが登場します。これも、クライアントからのご要望で、ヨーロッパやアメリカなど、海外で売っているシャツ生地の柄はなぜあんなにお洒落で洗練されているものが多いのだろう、日本でもああいった、『色遣い』、『柄遣い』がもっと洗練されたものを買えるようにして欲しい、というリクエストにお応えした形です。

これは僕自身、海外でショッピングする際、気づいていた点だったので、今までシャツ生地を自分用、お客様用と選ぶときに、無地のオックスフォード、ロイヤル・オックスフォード、ロンドンストライプ、ポプリン、ごくシンプルなドビー織り、からしか選びませんでした。つまり、柄ものは、単色グラフチェックくらいしか使ったことがありません。

シャツ生地選ぶ時に結局シンプルなものばかりになるという理由は、柄とデザインの違和感でした。これはネクタイの柄でも一緒なのですが、色そのものが自然な発色ではないか、色どうしのコントラストが強過ぎて、『突拍子もない感』が強過ぎ、いまいち乗っていけないからでした。店頭で並んでいて目立つ、というところを、そのデザイン・パフォーマンスのピークに持ってきているもの( ※ 1 )は身につけるとヘンに浮き上がります。

釦付けもトリ足(下矢印のように、上から下にボタンの頭をお辞儀させやすい付け方)で、コットンはエジプト綿なので肌当りも最高で、生地の目もぎっしっと詰まり、柄に自然な光沢があります。ベイシック・ラインは、国内2工場で従来通り作っていますので、従来通りそちらが1.5万~2万前後、今回のヨーロッパ生地・縫製のシャツのカスタマー向けの価格帯は、5万円前後となります。


( 注 1 )
そういったものの特徴として、柄が遊び過ぎて、『おもちゃ・グッズ』っぽいという点があります。グッズは手持ちのワードローブ関係なく、衝動買いしたくなるものなのですが、デザイナー個人のクリエイティビティが出過ぎたものは、時間をかけてゆっくり変化していったものと違って、つまり “ Designed by History ” のトラディショナルな香り・深みがないので、身に着けている人を 『 軽く 』 残念に見せてしまうことがあります。バランス良く、挿しアイテムにとどめておくと、楽しげでリラックスした空気感を演出できるのではと存じます。

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