ロンドンの街角、たとえば住所標識にしてもマンホールにしても、ピリッと気にきいた意匠と街への調和、そして色彩や形状のセンスを感じさせられました。昔から使っているデザインを参考に、あるものはそのまま、あるものはモダンに進化させて、ずっと住んでいる人々にとっては当たりまえのものでも、僕のようなストレンジャーにはいちいち感動の対象になります。
さすがに、このヴィンテージのポルシェは注目の的でした。後ろを行くアウディのオープンも、この後、通過したんですが、またバックしてきて、じっくりこのクラシック・ポルシェを鑑賞していました。
いくら最新モデルということで、それがクリエイティブなデザインとして登場しても、板金加工で大量生産できるような平面的なものよりも、手作りでないと難しい、流面体デザインのほうが、ヴィンテージとはいえ圧倒的に贅沢だし、優雅ですね。消費者は、最新流行とかクリエイティブとかいうメーカー側の演出にころっと騙されて、どんどん低コスト商品へと導かれていきます。
マルベリーは、かつて丸の内に大きなショップがありました。クラシックでロングユースのデザインだったので、丸の内人にはパンチが少なかったせいなのか、ショップは閉店しましたが、根強いファンがたくさんいたはず。システム手帳で有名なファイロファクスのショップも、たしかジャーミンストリートにありましたが、ファイロファクスのビジネス・バックも日本円で3万くらいだったと思います。スッキリしたデザインで、昨今の、エルメスのトートバックやオロビアンコなどの影響を強く受けてしまった日本のビジネスバッグ事情。このファイロファックス製のビジネスバックは、非常にニュートラルで、トートバック風の、取っ手が長~いデザインが嫌でたまらなくて、困っている人向けではないかと思います。本来取っ手が長いバックというのは、女性的であり、トート・バックはビジネスとしてはちょっと有り得ないカジュアルさですね。
昔、でいうスーパーカー世代なので、とうしても気になります。30年以上前のポルシェ・カレラ。
ピクルスっぽくない(漬物っぽくない)オリーブが好きな人にはごらんのように、選択肢がたくさんあります。セルフリッジのデリ・コーナーです。ここで野菜サラダを購入して野菜不足対策にできます。
ソーホーにある、ロロ・ピアーナのショップ前。爆音とともに、数分前に横を通ったフェラーリが鎮座していました。やはり発色の美しさと、人生を楽しんでる空気感が圧倒的なイタリア生地として、エドワードではロロ・ピアーナ生地にも力を入れていこうと思います。ビジネスではハリソンズ・オブ・エジンバラ、プライベートではロロ・ピアーナ、ちょっと買いやすいところで、ジョン・フォスター、カノニコ、グアベロ、ゼニア、タリア・デルフィーノ、というラインナップになります。
この角度から見ると這うような、獰猛でエレガントなシルエット。ロロ・ピアーナのちょっと刹那的な陶酔感に似たものがあります。発色、風合い、質感、最高なロロですが、その耐久性では最高とはいえません。高級品でありますが、贅沢品“だから”こそ、耐久性がそんなに高くありません。御了承ください。
ロンドンの街角でもビッグ・イシュー(販売は、ホームレスの方の社会復帰プログラム)は売られていました。リッツ・ホテルの前。あんまり売れ行き良くないようだ。でも一生懸命に、いい顔・いい笑顔で、外国人に道を丁寧に教えている中年男。その教えてもらっていた人は薄情にも、彼からこれを購入することもなく、そしてお礼のひとことをいうこともなく、、、。よし、絶対に誰かが彼の心意気に応えなければならない。買いに戻りました。そこでまたニッコリとサンキュー、と最高の笑顔。彼は絶対にリカバリーしてくる男だと確信しました。
ハイドパークのマンホールもまた物語があって、デザインも素敵。
いちいち『建物』萌えで、初日写真撮りまくりでしたが、途中で、あっ良く考えれば全部風景は素敵なんだな、と撮るのひかえるようになりました。
ボンドカーもさりげなく。セヴィル・ロウで、70年代くらいのアストンが停まっていて、一緒に現地で落ち合い、一緒にまわったO社長が、欲しいな~との気持ちを強くもっていた模様。
アルバートホール近くの建物。
ヴィクトリア・アルバート・ミュージーアム。アーカイヴとして、シャネル、ディオール、ジバンシー、バレンシアガ、ビバ、最近のクロエやヨージ・ヤマモトまで、もちろん、セヴィルロウのアイテムまで収蔵されています。小学生たちが課外授業で、自由にスケッチしたり、、、うらやましい。ベントレーよりロールスがキマる街角。
この近くに『上海』というおいしい中華がありました。ハロッズの近く。
おしゃれな子供服も店内釘付けでした。
レンジローバーでカントリー・ハウスへ、ってライフスタイルなんでしょう。次回は湖水地方コッツォールドを散歩できたらいいな~と思います。
ウィリアム・モリス風のタクシー。夕方これに狙って乗ることができました。運転手さんに『ぼくは朝このタクシー見て、気に入って、シュートしたんですよ!(僕のへたくそな英語で、撮影した、と言いたかったんですが)』というと、オウ!とドライバーは叫びました。朝、僕はこの柄のタクシーを撃った!と言ってしまったわけですね。そりゃ、驚きます。個人的にはこんな車が欲しいです。
2009/02/21
2009/02/19
Gentleman's Voyage vol.4 “Beautiful People”
ロンドンで出会った魅力的なひとびと。見知らぬ人に話しかけるコツは、おおよそ習得いたしました。近づいて行って、しっかりしたやや大きい、ゆったりした(自信を持って聞こえる)声で『Hi ! Gentleman!』と言ってしっかりアイ・コンタクトをしてから、Excuse me.... とやると、相手は紳士の自覚を持って応えていただけます。いづれにしろ、たくさんの魅力あふれる方々に出会えました。
フォートナム&メイソンでこちらから話しかけた、クラシックなダンディ。この着こなしは只者ではない!ヤバい、この髭はなんだ。古いスコッチウィスキーの底のラベルにありそうな立派なひげ。ノルウェーのテーラー、ラムスタッド氏でした。名刺交換し、古今東西のテーラーのアーカイブ、資料、情報ソースについて貴重な情報交換ができました。
ポートベローのカシミアショップにて、前髪がとてもかわいらしいスペイン出身のおしゃれなスタッフAさんでした。
ノッティング・ヒルの『Still』というヴィンテージ・ショップのスタッフの紳士。このスェードのタッセルがジーンズによく似合っていました。彼が乗馬用ビスポーク靴・シュニーダーを教えてくれました。彼はシュニーダーで高価な靴を作りすぎて、たいへんよね、もう~とのこと。
↑この写真は↓このカトリーナさんの子供のころの写真。実家もアンティークショップで、両親ともにすごくセンスあふれる方だったとのこと。↑こんなちょっとしたモンスターを娘にプレゼントする親って、さぞファンタジー溢れるすてきなご両親だったんだろうな~と思います。すごくいい写真ですね。その時の彼女の気持ちが、写真からあふれてきます。
彼女から、『今回あなたは、ぜったいに、V&A(ヴィクトリア&アルバート博物館)に行くべきだわ!』と教えられて、その2日後くらいに行きました。口伝えでいろんな素敵な人物に次々バトンをわたされて、わらしべ長者の旅でした。
彼女の口から、ビスポーク界でのカリスマカッター、トミーナッタ-氏の名前が出てきたのには驚きました。そうよ、わたしは本当はファッションにすすみたかったのよね、とちょっと溜息まじりにつぶやきます。60's、70'sのロンドンについてなどで持ち上がり、僕は当時のBIBAコスメティクのヴィンテージやグッズのコレクションがあるんだ、と彼女に言うと驚いていました。
友達から【EXOCISE:交霊術という単語と練習という単語をもじったもの】というタイトルをつけられたノートを贈られたようで、強制的に文章を書かされている模様(笑)
すてきなお母様とその弟。こういうクラシックなコートもシビれますね~。帽子といい、髪型といい、、、絞り位置といい、着丈といい、、弟さんの帽子といい(全部じゃん、、)ともかく素敵です。
通りでひときわセンスのよい店構えでした。本当はガウンも買う予定でしたが、サイズがちょっと気になりました。彼がアスコットタイをする動画を撮影しました(動画に関しては、うちに遊びに来て観てください)が、いまいちアップの仕方がわからずじまい。センスの良いジーンズを履いていました。スェーデン出身。この店はたしかケイト・モスやマドンナも来てると思います。彼が手にしているのは、プレゼントして和柄の縮緬チーフ、ちゃんと職人が手縫いしたフルハンドです。感動しておられました。
ソーホーのスメドレーの店員ディディエ氏。タケオキクチのモデルもやったことがあるようで、結構日本通。ロジャー氏のことも知っていたようで、世の中狭いな~でした。若手日本人デザイナーとの交流など、日本とのコンタクトもキープしている模様。ぼくが求めている系のネタを、熱心に探してくれました。セント・ジェームズのドクター・ハリーズはぜひ行くべきだよ!ハマるよ。と教えてくれた。
トットナムの傘屋。ここの名前はジェームズ・スミスという店でした。フォックスの傘は、世界一の細巻き傘といわれ、抜群に調子いいもんで、ついついステッキ風に地面について歩いてしまうのですが、時々街のマンホールなどに刺さって先がボキっといってしまい何度か駄目にしてしまいました。持ち方からたたみ方、アフターケアまではっきり定番説明があるらしく、格式ばった調子で使用方法、そして、あなたがこの傘を壊しても、いつなんどき再度ここに持って来てくれたら、その時はわたしどもは、責任をもって完全に修理いたします、という言葉でその説明が締めくくられた時、ちょっと感動しました。木全般、いや個人的に木目に激萌えなので、このエルノ素材の傘を購入。
コヴェント・ガーデンの『ルールズ:RULES』という老舗レストランにて。ここは、ロンドンに駐在していた義理の弟のイチオシのレストラン。ディケンズ、サッカレー、ゴールズワージー、H.G.ウェルズ、グレアム・グリーン、ジョン・ル・カレ、、、という錚々たる顧客たち。ど~んっ、とした迫力ある悠然たる歴史を感じさせる最高のお店でした。料理も迫力ある佇まいで美味く、これも最高でした。内装から何から、見ているだけでなにかが、ぐんぐん満たされていく充実感があります。
そこのスタッフの方もまたおしゃれでした。↓彼は、シャツとネクタイのコンビネーションが派手地味な粋で、参考になります。下の彼は、やはりスーツが好きらしくしばらく盛りあがりました。50代、60代のジェントルマンのかっこよさは、息をのむほどのものがあり、街をただ歩いているだけで、ひじょうに充実しています。丸の内や銀座あたりも、そうなると今以上に楽しくなるでしょうね。
僕は、2年前から、ボストンタイプのメガネが欲しくて(好きでないデザインのメガネが多いので、単なる消去法での選択ですが)しかし納得してほしいものがなくて困っていました。津田沼のパルコに入っているポーカーフェイスという店で、スタッフから、『自分の店にないんで、すいません、探してみましょうか』と他の店の情報を雑誌をもとに必死になって探してくれた担当青年スタッフの人間力に感動しその場で、君から買います、と勢いで買ったのがたまたまウェリントンだったので、これも運命と思って今でも、そして今回の旅でもかけています。
基本的に、人が作り出すプライスレスな感動ドラマにくらべたら、モノごとき結局はどうだってよくなる、と閃く瞬間があります。とはいっても、そこはまた人間、やっぱりボストンは気になっていた。ボロウ・マーケットにて。今回でもつくづく思いましたが、街で見かけるおしゃれな方々で、ハイテク・タイプというか、構築的なモダンでクリエイチブなメガネを掛けている方は一人もいませんでした。
基本的に皆クラシックな銀縁か金縁か、べっ甲(フェイクも含め)、セルロイド風です。印象では、韓国が一番モダンな眼鏡、フューチャーなデザイナー的メガネの着用率が高かったように思います。中国、韓国など、アジア圏のクリエイター業の方のメガネはほとんどこのスタイルではと思います。個人的に、アラン・ミクリに代表されるハイテクタイプのモダン&クリエイティヴな眼鏡は、優雅な感じが持てず、どうも苦手です。しかし似合っている方は素敵に似合ってばっちりハマっていると思います。ちなみに、このクラシックスタイルのべっ甲・ボストンタイプのメガネは、下の彼から教えてもらって、コヴント・ガーデンの“オペラ・オペラ”という店にいっぱいありました。
あきらかに、このワン公は、僕になにかをうったえかけていました。バグでもなんでも、相手をじ~っと見る犬っていますね。どうする?って問いかけられているような。ボローマーケットのカフェにて。犬は基本的に自分のことを犬と思っていないらしいですね。たとえば、飼い犬で、自分だけ家族みんなと外出できないと、オレはみんなと同じなのに、何でおれだけ、一緒に外出できないわけ?って皆目見当がつかないで、おおいふざけんなよ~という感じで鳴いている感じですね。
これは、アンダーソン&シェパードの若手の方の袖口。基本的なことなんですが、今年の目標のひとつである 『基本に飽きない』 ということから、007ダニエル・クレイグの袖をはじめ、セヴィルロウ歩いてても紳士達の袖をはじめ、基本的なポイントをよくよく見てきました。英国はやはり結構短いです。だらんと横にやった位置ですでにかなり短い。しかし一般的日本人ビジネスマンは電車に乗って吊革につかまる。そうするとえらくシャツが飛び出てしまう。シャツも、袖口の広さによってシャツの収まり方が違ってきますね。つまり基本的にシャツも、スーツも一緒に調整してつくらないと、理想のシャツの出方を出現させられません。アンダーソン、ハンツマン、結構中まで見せていただき、カッティングのシーンや実際の型紙の映像はちょっとアップできないのですが、たくさんのナック(こつ)や隠し技がありました。袖ボタンの隠し技には、ちょっと驚きました。
ジャーミンストリートを行く、現代のビクトリアン・レベルのウエストの絞り。ご年配のマダムでいらっしゃいました。
この見事なキャラクターに、つい撮影させていただきました。デビット・リンチの映画に出てくるようなスタイル。映画を勉強しているとのこと。最初スタイリスト・ヘアメイク関係の方かな~と思いました。
深夜のバー巡りをリードしてくださったJ氏夫妻。妻の友人で、顧客でもある国際派Cちゃんのお友達ネットワークでした。なんと18世紀まで遡る建築物にあるパブまで、そうとうなコアなパブを4軒はしごしました。深夜のロンドンも街角、横道から切り裂きジャックでも飛び出してきそうなそんな暗闇をみんなで歩きながら、妖しい深夜のロンドンを味わいました。『クレジット・クランチ(信用崩壊?)』という銘柄のビールを良く飲みました。飲み倒してしまえ~とさぞ盛り上がることですね。味とコクのある、古いパブをみながら、ロンドンの方々が古い歴史と触れ合う接点が身近に、たとえば、こんな飲みの場所にあったり、近所のカフェにあったりすることに非常にうらやましさを感じました。
ノーフォーク・ジャケットの話になりました。というのは、最近思うのですが、ショルダーバックやリュックを持ちたいビジネスマンは、ショルダー・パッチのついたノーフォーク・ジャケットを着ればいいんじゃないかな?と思っているからです。基本的に(僕は旅行中ということでやらかしていますが)スーツに肩掛けバックはダメということになっていますが、やはり体のバランスから骨格がゆがむ重い荷物の場合、なんらかの策を講じたほうがいいんじゃなか、と思います。↓さすが英国グーグル勤務のJ氏、スーパー・スマートに、ブラックベリーのようなもの(グーグル・オリジナルのギア?)を取り出し、瞬時に『ノーフォークジャケット』を参照しておられました。
地下のハンツマンの工房から地上を見上げる。この風景を50年ほど見続けた方がおられました。
セヴィル・ロウでおそらく一番ながく働いている女性職人の手です。袖ボタンを縫っています。握手してその力強さに感動しました。表情はまるで、日々ゆったりとしたカントリーライフをおくられているような穏やかで優しい瞳をされていました。厳しい仕事を長年されていると人間こうなるのかな~と尊敬とあこがれの念を抱きました。
今回は、貴重なアーカイブを目を皿のようにして目ダウンロードしてきました。20、30、40年代の生地とカルテ、まるで中世の薔薇の名前や敦煌に出てくる古文書のようにわらっ、わらっ、とページをめくるたびに音がして、歴史に圧倒されました。
2009/02/18
Gentleman's Voyage vol.3 “Shopping in a rush”
為替マジックとセール期間というメリットも生かしながら、急ぎ足でショッピングしました。妻をつれているということもあって、家族サービスという部分もあります。といいながらも、めくるめくメンズアイテムの嵐にセント・ジェームズ、ジャーミン・ストリート界隈では、まったくの祭テンション入る場面もたびたびありました。心をワクワクさせるものがたくさんこの世にある、ということはしあわせなことですね。以下、記憶にある範囲で行脚の内容です。
FUSSY NATION (Notting Hill)ファッション、雑貨、本、マナー本や、紳士文化本もあり、楽しい店でした。女性スタッフもパンクテイストや、今のエッジーなスタイルで刺激的でした。ベルト購入。
THE HIGHLAND STORE (Portobello) マフラーやセーターなど。カントリー系のショップ
。帽子、ブルゾン、マフラーなど購入。
DOLLY DIAMOND(Portobello)
ここは、ちょっとハマった。ボウタイ2つ、ポケットチーフ2つ、グローブ、スカーフ、、、など購入。シルクガウンはサイズがもう少し小さければ買っていた。ヴィンテージ・ショップ。スタッフのピーター氏はアレキサンダー・テクニークを習得した人で、オペラ歌手志望のスウェーデン人。どうりで姿勢が良いと思った。僕も大学時代アレクサンダーを独学したので、話が合った。おしゃれ感度高いヴィンテージ・ショップだった。↓このへんは、ドリー・ダイヤモンドです。
KATRINA PHILLIPS (Portobello)
素敵なオーナーがおられるお店でした。しばらくセンスの良い家具を見ていて、ここのオーナーの人はベージュが好きなのかな?と訊いたら、“いや、そんなことはないわ”と話し始めたものの、今までのクールな接客から一転して、目をきらきらさせながら、自分が感じる素敵なアイテムの話をはじめられた。ぼくが以前取り扱いをはじめる予定でいいところまでいっていたBIBAというブランドの話や、テーラーの話、自分のお母様の話、などなど、楽しかった。お礼に和柄のポケットチーフをあげると、おおよろこびで、プレゼント交換の連続が始まった。異国の地にて、とてもハッピーな瞬間でした。
Still(Portobello)
ここも、おしゃれ感度高いヴィンテージ・ショップだった。ぐぐっとくるもの多数。スタッフのスウェードのタッセル靴がえらくかっこよかったので、聴いたら、クロケットで買ったとのこと。ここのスタッフから、彼曰く、エルメスよりも優雅な僕のお気に入りショップを教えてあげよう、といって乗馬用のビスポーク靴を作っている店、『SCHNIEDER(シュニーダー)』を教えてもらった。
しかし後日ここにたどり着くまでが結構大変だった。バーリントン・アーケイド近くで、ポール・スミス、フェラガモ、オメガ、ラルフローレン、その他有名ブランドショップ、おしゃれな通行人、、、6、7人に訊いただろうか、、たどり着けない。しかし1軒、ジャーミン・ストリートにある、HENRY MAXWELLの靴を扱っている FOSTER&SONというお店におられたダンディな紳士スタッフだけは違った。
しばらく考えて、早口ながらそこまでの道を教えてくれた。自分のショップでも乗馬ブーツを扱っているのに教えてくださるその度量に乾杯!今後、既製靴に関してはこの店で買おうと決めました。E.M.さんという日本人職人の方が定期的に来日してホテルのスィートでビスポークしているとのこと。
セヴィルロウ界隈に戻り、なんとなく遠い部屋から遠い声がして、アンダーソン&シェパード界隈に入りこみ、角を曲がったあたりでかすかにブーツの看板がみえたような気がした(しかしそれはちがう看板だった)。しかし、そこに立ち止まったおかげで、妻が別の目線でSCHNIEDERの看板を見つけ目的地に到達。呼び鈴を押して入って、シュニーダー氏本人から接客していただく。本格的乗馬用グッズの素晴らしい店でした。
JOHN SMEDLEY (Brook St.) Mr.ディディという中目黒に住んでたハンサムがいます。妻がアンサンブル、僕は、ここに来たら、テンションが“祭”入りそうで心配だったのですが、ひたすら冷静に、顧客向けお土産用に、ドーメルの“アイス”で着こなしの難易度が高いハイトーンのストライプご購入したお客様のために、インナーとして似合う赤いニット購入。それとと靴下購入。自分用には何も買いませんでした!信じられんですね、我慢強いでした。そしてウォッチ状態。
JAMES SMITH & SON (New Oxford St.) フォックスの傘、その他ステッキなどそろっています。フォックスのエルノ材の傘1本購入。画像撮り忘れ。
LILLYWHITEES (ピカデリーサーカス)スポーツ用品百貨店。品揃え多すぎて、絞るのが大変です。全身ロンズデール購入。妻もお土産用に買っていましたね。
PRIMARK (Oxford St.) 室内スリッパやアンダーウェアを買いました。激安店。
SELFRIDGES & Co. 老舗百貨店。ゆったりしてて、スマイソン、ファイロファックス、マルベリー、、、英国老舗ブランドもしっかり充実してて、ゆったりした雰囲気がとっても気持ちイイでした。特に、デリのお惣菜コーナーの豊かさは日本人である僕にとっては、圧倒的に“祭”と見えました。オリーヴ祭、チーズ祭。しかし彼らからすると、ごく当たりまえなんでしょうね。うらやましい。おみやげなど購入。
LADUREE(Burlington Arcade) 銀座三越のラデュレは何分待ちですかね。あえて、イギリスでも食べるマカロン。ローズのマカロンを買って外のテラスで食べました。香りを食べる感じで、このローズが大好きです。
PETER JONES(Sloan Square) スローン・レンジャーの影を探しに行きました。途中、エマ・ホープで妻がブーツを買うことになりましたが、今はスローンレンジャーらしき男たちはいませんでした。ソラーロ色で赤紫のクッションを2つ購入。
EMMA HOPE(Sloan Square) レディス・靴。セールしてかなり安くなっていました。妻のサイズのものは、少なかったですが、濃いパープルの、スウェードで全体のシルエットが華奢&構築的なものがあったのでススメました。
SWAINE ADENEY BRIGG (St.James St.) 店構えからグッときますね。同行したK氏がここのカバンを愛用しているようですね。紳士用品、全般。鞄、ダレスバック、スーツケースなど正面からがっぷり四つグッと来るものばかりで困ります。しかし全体的に値ごろ感は納得する価格で、日本で買うとどれかけ高かったのかと、ちょっと気が遠くなっていました。ハンチング購入。
THE HIGHLANDS(Piccadilly) ここでバブアのブルゾンを購入。オイルドの茶の光沢に魅かれて、Sサイズで小さめを買いました。春に着ます。
FORTNUM AND MASON(Piccadilly) 正直、僕はフォートナムか~とちょっとばかにしていたんですが、違いました、スイマセン!背後がジャーミンストリートという場所がらもあるだろうし、奥深い・幅広いメンズ・アイテムの数々。丸善や伊東屋や和光に近い雰囲気。サンモトヤマやダンヒル、、、。奥のほうにある、木製のごっつい階段のギシギシ軋む音が激萌えだったので、そこをなんども上がったり下がったりして気がつくとちょっと疲れていた。ここで、ノルウェーから来たテーラーと出会う。後日レポート。購入物多数。しかし手荷物で150グラムだったジャムが一個税関で没収され、凹んだが厄払いと考える。
HMV(トロカデロ?)
好きなアイリッシュ・ギャングの映画(『ミラーズ・クロッシング・スペシャルエディション:MILLER'S CROSSING』:コーエン兄弟)が激安だったので購入。マンマミーヤ:アバのミュージカル。購入。
GLOBAL LUGGAGE(リージェントストリート)
赤いサムソナイト、4輪で機内持ち込みサイズのキャリー購入。4輪だと、押して歩けるのが疲れなくていい。グローブトロッターは1つは必須だが、ずっと引き続けるとちょっと間節が疲れてきます。エグきれいな赤が、バットマンの登場人物のうちの1人になったようで、持っていると楽しい。
Dr.HARRIS& CO.(St.James st.)
ここは、スメドレーのディディエ氏が“君はぜったいここハマルよ”おしえてくれた。確かに、スパイシーだけど少し甘い石鹸の香り、シェイビング・グッズ、スキンケアグッズ、、、、ちょっとクラシックなメンズ・アイテムが好きな人にはこたえられない。石鹸購入。今後、失われた時へのトリガーになってくれるのは、ここの石鹸の香りという気がする。
Harrods(V&Aそば)
これもベタやな~と思って、あんまり気が進まなかったが、行ってみたら、来て良かったと思った。悠然たる店内のスペース、とのかくスケールの大きさ。さらにセキュリティのお兄さん方のど迫力(ちょっと幻想的、ちょっと倒錯的なポリースマンを想起させるような、、、)佇まいに感動。三越で見る、テディベア&時々おばちゃんたちが、肩からさげているエコバックの、あのハロッズのイメージは消し飛び、妖しい深みすらあった。
あとは、
チャーチ、クロケット&ジョンズ、ジョン・ロブ、エドワード・グリーン、フォスター&サン、ダヴィドフ、ターンブル・アンド・アッサー、、、、、、キリがありませんが、たまらないアイテムが満足させる値ごろ感でありました。これは、今だからこそ、という為替マジックのせいでもあります。
僕は、DCブランド世代ですから、タケオキクチ、ビギ、コムデギャルソン、ワイズ、アルバタックス、グラスメンズ、チューブ、イン・アンド・ヤン、プラクティス・オブ・サイエンス、トキオクマガイ、、、、ショッピング袋が捨てられない世代です(笑)しかし、ロゴのフォントや色づかい、デザインなど勉強になります。しかしながら、今回買い物したなかでも、特に気に入った自分用のものはこの看板でした。ちょっとした哲学、いいですね。世界中の知恵や御機嫌になる哲学をコレクションしたいもんですね。
ぼくなりの訳ですが、以下。
アイリッシュ・フィロソィー
あんたが、元気だろうと病気だろうと、
せいぜい心配することはたった2つしかないよね。
もしあんたが、元気だったら、
まあ、なんも心配することないよね。
もしあんたが、病気だったら、心配することは2つだよね。
あんたが、なおるか、死んでしまうか2つだけど
あんたが、なおるんなら、なんも心配することないよね。
まあ、もし死ぬとしても、心配することは2つだよね。
天国にいくか、地獄にいくかだよね。
天国に行くんなら、なんも心配することないよね。
でももし、地獄に行ったとしても、
あんたは、あんたのともだちに握手してまわるのに超大忙しだろうよ。
つまり、あんたは心配してるヒマなんてないってわけだ。
。。。。。。。。
あの世にいっても、
こりゃ~忙しくなりそうですね
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