2014/08/24

Diamond Behind Gold                内に秘めた強烈な輝き



商品名:上のリングは、表が Gold 、裏が Diamond を埋め込んだマリッジ・リングです。エドワードエクリュのオリジナルです。こちらもまた、面構え、裏構え、共に一切の妥協無く企画・デザインをエドワードエクリュがいたしました。

表の端正な面構えと、それを裏切るように裏にはダイヤモンドをギッシリ埋め込んでいます。裏切る、という言葉通り裏がキレキレです。エドワードのクール志向は、洒落て英訳すると 裏地に凝ります、といった “ 江戸の粋 ” に通じるかもしれません。

普通の状態では、本人の指先の感触でしか裏のダイヤの存在はわかりません。ごく微弱ですが、指にダイヤの感触があります。そこが自分自身への約束のようなニュアンスで非常に大事な部分と認識しています。

取締役でもあるBaronのウエディングのお祝いのために作りましたが、一般カスタマーの方々にも神楽坂のエドワードでも購入できるようにしています。リングのモデル名はBaronⅠ(D.B.G. : Diamond Behind Gold) です。

もともとBaronのために開発したアイテムは多いので、商品コードネームをバロン・シリーズとしてます。今回の試合でも、オリジナルのエクリュ・タイを挿していました。これも彼の乗馬試合用につくったものです。



本日24日の国体関東ブロック大会(≒全国大会レベル)では3位入賞という快挙でした。並み居る強豪プロに混じって、たったひとりだけアマチュアとして挑みました。本来のクラシック・スポーツの考え方です。

参加馬はもちろん、エドワードエクリュ号です。自身、一代で築き上げた実業で馬を買って、土・日はすべて猛練習(あまりの猛烈ぶりに狂気の特訓と評判になっている模様)に充てているか、朝から各地へ大会遠征へというストイックな日々のたまものなのでしょう。

人馬ともに勝負強く、デビュー戦ではいきなり優勝したのですが、その際クラシック・スタイルに関して一切妥協せずに、その時たまたま既成品のフィッティング良くないトップハットだったにもかかわらず、それでも敢えてかぶって優勝をかっさらった姿に大いに感動したものです。

意気に感じて、さっそくビスポーク・トップハットをプレゼントとして贈りました。今は亡き平田氏の広尾のお店 “ ココ平田 ” 前にて。窓越しに見えるR8はバロンの鉄製の愛馬。かろうじて、平田氏とも直接お会いすることができて、今となってはよき想い出となりました。


2014/08/19

EDWARDÉCRUS             Romantic “9/4/5 ” Tie


 
EDWARDÉCRUS 9/4/5Tie 大剣センチ、ネック(大剣/小剣の折り返し地点)センチ、小剣センチ、のきわめてオーセンティックなタイです。先週末、今季秋冬の最新オリジナルタイが完成いたしました。毎回早々にストック・アウトしますので、ご興味の方は早めにご連絡ください。
 
写真は、シリーズ一部でバーガンディ系(淡いピンク、淡いライラック、淡い・濃いワインレッド)です。一般定価¥¥27,000、クライアント価格は通常通り¥21,600です。メイド・イン・日本。デザイン・カットも一切妥協せずオリジナルで型から起こしています。もし既製品で多少高くても気に入ったタイがあったら、自分自身でデザインしようとは一切考えなかったはずです。
 
同じ理由で、ついに腕時計(理想的なドレスウォッチ:定価20万円前後)もオリジナル企画製作を始めています。積年の思い晴らさでおくべきか、と。テーラーの側から見た、ビスポーク・スーツに究極にフィットするドレスウォッチのお手本を作ります。
 
ちなみに20万円の定価設定であれば、必要最小限の機能があって、スーツ・スタイルに完璧すぎるほどフィットする完璧なドレスウォッチが(余裕で)できます。それを、きっちり証明してみせようと思います。
 
いやいや、もしかすると10万円前後でも十分かもしれませんよ。時計に注ぎ込む予定の予算が余った方は、Gentleman's Voyage にでも旅立ってください。ぜひ世界中を旅して見識を深める、人生を深く愉しみ・味わう体験の足しにしてくださいませ。
 
さて、話題はネクタイに戻りますが、たとえばトム・フォード氏がケント公(プリンス・マイケル・オブ・ケント)の太くて男らしいタイのあしらいに影響を受けていることや、ブルックス・ブラザーズにいたラルフ・ローレン氏がナロー・タイの流行に耐え切れずウィズの広いタイを作ってブランド・デビューしたように、幅広タイはブランドの方向性を暗示しているように思えます
 
さらに、当世シャツの色事情ですが、ロンドンのセントジェームズ界隈やメイフェア界隈の新興・古参の紳士たちを見るに、単色の淡いブルーというよりも、色見本C/M/Y/Kでいうところの、CシアンにMマゼンタが加わったテイスト、つまり淡いブルーに効かせで赤が混じったりの、淡いラベンダー・トーンの淡いブルーが新しい定番になりつつあります。
 
エドワードでも創業当時から赤系やピンク系は好きで多用してきましたが、これが装いにどのような効果をもたらすのでしょうか?アメリカの東海岸のキャンパスから発生したIVYテイストを感じさせる単色の淡いブルーは、ややもすると単調になりがちなのです。しかしながらこれにラベンダーを加えることで、ヨーロッパ的な陰影が滲み、ロマンティックな色気が加わります。ざっくり表現すると、首元がしっとりとシックなあしらいでキマります、といったところです。
 
経験的に、アドヴァイスとしては、静かに内省的にエネルギーを集中させたい時はネイビー系で装うことをおススメします。一方、しっとり外向きにゆっくりエネルギーを振り向けたい時はバーガンディといった感じです。ロマンティック、メランコリック。バーガンディにはそんな雰囲気もあります。ラベンダー・ブルーはその両面を持った陰影のある色。最強かもしれません。
 


2014/08/12

淡々と着々と準備、

 
 
 
英国クラシックスタイルを基礎とするエドワード的には、本来今頃の季節はなりを潜めているべき時期かもしれません。7月8月、昨今の日本は間違いなく亜熱帯気候となりましたから。暦の上では、立秋ということで、涼しい風が初めて立つころ、ということらしいですが、なかなかどうして、しぶとい気温と湿度が続きます。
 
そんな中、自身設立した新会社の営業網づくりで南米にルート開拓に行くY氏。淡々と着々と装いの準備を重ねておられます。香ばしい装いの夏の紳士に仕上げました。ソラーロのコットン3ピース、淡いブルーのシャツ、LE LYS ( ※1元アルニスのタイ・デザイナーによる新ブランドのタイ、パリ左岸の矜持あるブランド:エドワードの別注品。継続的に販売中) の無地エンジ色のタイ、タンと白のコーレスポンデント・シューズ。粋な夏服を着た紳士として記憶に残ることを願いつつ。。
 

 
涼しさ、といえばさわやかなライム・グリーンのカフリンクスです。エドワードのオリジナルです。小ぶりのエマイユ(本七宝:ほんしっぽう:クロワゾネ)です。トップは銀無垢シルバー99.99%、チェーン部分は強度を必要とするためシルバー925(1000分の925、残りの75は銅)です。メンテナンスは職人が責任を持って一生行います。お手入れ方針として、銀の硫化(酸化ではない)による黒ずみのお手入れのみいたします。純銀ゆえの傷つきやすさは味わいなのでそれは残します。
 
鍍金を一切しておらず、銀の鈍い輝きです。オモチャ的な要素が一切無いカフリンクスです。一般価格は10万切るくらいの価格ですが、クライアント価格はエドワードのネクタイ3本分ほどに設定しています。ガラス工芸品なので、落とすと割れることがあります。もちろん個体差もあります。近々、あらたに解説予定です。
 
 
 
 
最近、たびたび資料探しに通う神田の神保町古書店界隈にてクラシック・スポーツの写真集を発見してハートにきゅんきゅん来ながら読み込んでいます。神保町の洋食屋 『 らんちょん 』 にて買ったばかりのこの本のページ繰りながら、ハンバーグ定食を食べつつ陶酔状態に入ってしまいました。。。
 
なぜこうも、昔の服は色もデザインもシンプルで、素材が上質で、生地をたっぷり使い、夢のようなドレープ(生地のゆらめき)があるんだろう、、、、エドワードでもフィードバックしていきます。。。。

 

エドワードのベイシックな靴も毎月変わらず好調です。チゼル・トゥでもない、先鋭的な面構えでもない端正で素朴さのあるごくフツーの表情をしています。それくらいで丁度良いのです。大事にコツコツお手入れして、基本に忠実な佇まいであれば、一生履けますから。全体の装いの一部を成している、たかがそれくらい、されどそれくらい、そんな塩梅で抑えましょう。

装いを全体の調和の美と考えるならば、一品だけで突っ走らない『抑制』こそが一番大事です。モノを中心軸に据える消費文化の風潮によって、買うという行為、所有するという行為にすべてのエネルギーを集中させてしまいがちでしょうが、“装う”という一番おいしい愉しみを忘れないでいただきたいものです。