2011/07/25

休日も、Blacktie?




アジャスター無し、当然フックも無し、出来あいの簡易版なんてもってのほか。。。エドワードエクリュのボウ・タイはビスポークでサイズも合わせ、装着者のセンスと技術を必要とします。何か新しいフィーチャーを作り出す前に、すでに昔からあるシンプルな仕様を、シンプルになぞるだけ。それで十分に奥深くて、そっけなくスパルタンなところがcool enoughです。

現在、クライアントの一人に向けてドレスコード・ノートを書いています。正確にドレスコードも、各人の立場によって変わってくると考えます。特に近しい人のウェディングなどはそうではないでしょうか。最近の参考資料もいろいろ見ているのですが、たとえば以下3種類の表現のインヴィテーションがあった場合、

1. Blacktie Optional
2. Blacktie Encouraged
3. Blacktie Creative
(by Tim Gunn 2007)

1. は、タキシードに近いダークスーツに、白いシャツ、ドレッシーなタイでもよいというケース。
2. は、婉曲表現ながらも、タキシードであることを強く薦めているケース。
3. は、モードなタキシードも大丈夫、というケース。というのが一般的のようです。
 
エドワードエクリュは恐縮ながら早めのスケジュールにて、8月1日(月)~5日(金)まで夏季休業いたします。お盆の間は普通にいつも通り仕事している予定です。この夏は香港に行ってまいります。世界で、経済自由度指数※が十数年間世界第一位、サザビーズやクリスティーズで数々の売上記録樹立中である、エネルギーを感じてきます。

息子のスコットが世界で暴れられるよう、華僑の若いジェントルマンたちに『おれは、生まれて一番最初の海水浴は淺水灣(レパルスベイ)だったよ』と言えるよう、パパがネタを仕込んどきます(笑)かつてのテレビドラマ、Gメン75で憧れた、褐色の空の、高層ビルの“下”を飛行機が離着陸するのを体験できないのは残念なのですが(飛行場は数年前新しく移転済)




ブログからの出会い

きょうも、新しい出会いがあってうれしい一日でした。K氏、2年前から僕のブログに興味を持ってくれていて、KRUGのシャンパンをお土産に、メールで事前アポをいただき、本日神楽坂エドワードエクリュにやってきてくれました。

『 大丈夫ですか?勝手にやらせてもらいますよ?』と僕が訊くと、もちろんですよ、と不敵な笑顔で応えられました。気質的なものでしょうが、老いも若きも、果敢に挑むマインドが、男のプレゼンス・存在感・佇まいを作るのでしょう。

彼は偶然、Jet氏と名古屋の新幹線の車内で会って話しを交わしたとのこと、これもご縁ですね。エリート・コースを驀進されている彼が、Jet氏とやりとりを通して、ちょっとした嫉妬を感じ(と、正直に告白するところが魅力的です)つつ、彼自身の新しいステージへの強い意欲を感じました。

Fashionistaと呼ばれるより『The MAN』という佇まいを選ぶK氏、アクセル全開で思う存分、エネルギー 振り切って、進化の道を突進していくことでしょう。以下、CMですが人生の真理が含まれていますね。




I’ve missed more than 9,000 shots in my career.
I’ve lost almost 300 games.
26 times, I’ve been trusted to take the game winning shots and missed.
I failed over and over and over again in my life.
That is why I succeed.

プロでミスしたシュート9,000本以上
負けたゲーム約300
ウイニングショットを任され、外した事26回
今まで人生の中でミスしてきた
何度も、何度も、何度も
だから、俺は成功する

※(翻訳等はYouTube経由で見つけました)

2011/07/22

神楽坂祭り、しかし一年早いものですね。



時々、神楽坂にスコットを連れてきています。7か月は腕白盛り、足も手も口も動かしまくりで、最大のいたずらをしようと頑張っています。赤ちゃん期は、赤ちゃんっぷり全開の、バブバブしたつなぎ状のロンパースが一番かわいいですね。パパに似て、大きな音が苦手らしく、大きな音には拒否反応します。


二年前は参加した阿波踊り、今年はあまりの忙しさに、しばし神楽坂祭り自体を忘れそうになっていました。今日は近所の焼肉屋『三味亭』で阿波踊り見物をしました。わさび醤油で食べた中トロカルビが最高においしかったです。


311以降の昨今の大気・土壌の環境や食事情などに対しては、昔ながらの基本的養生の考え方・早寝早起き、玄米などの雑穀類、日本食全般・味噌など、古来からの過ごし方で淡々と立ち向かうことを腹をきめています。国の政治のあぶなっかしさに比べたら、まだ物理的環境は救いようがあるのではないでしょうか。

未来の人類である子どもたちには、 いままであらゆることをやらかしまくってきた大人たちの愚かさも、努力もどちらも徹底的に正確にリアルに認識してもらって明るい未来を作っていただきたいもんです。



2011/07/10

Finger and moon



気温も湿度も強烈に高い今日この頃。とはいえエドワードエクリュでは昨年以上に3ピース・スタイル、スーツ・ベスト・パンツそしてタイドアップのスタイルが着実に増えています、いや増えているというか、それしか作っておりません。世の中に対するアンダー・ステイトメント(控え目なメッセージ)ですね。まことにありがたい限り。深く恐縮・感謝いたします。

本日、神楽坂のミスター虎ことS氏のスピーチを聴きにいきます。英国経験も長く、完璧なジェントル・マナーで、静かなアフタヌーン・ティータイムを神楽坂界隈で過ごされています。武道家の哲学は、実践に基づいているので、深く響きます。ブルース・リー語録も自身の哲学が込められていますね。それぞれの立場でそれぞれに響くはず。

上の動画、僕の立場では、このブルース・リーの弟子との会話で、“指”が道具、たとえばスーツ、そして“月”がスーツを受け取った後の旅や人生や夢に思えます。

2011/06/27

英仏弾丸旅行記Ⅱ





一気に総集編。しばらく間があいて、はや旅から一ヶ月ちかく経過したので、ざっくりレポート。パリ二日目は、神楽坂に遊びに来たパリの業界人(服飾関係)から、馬関係のスタイルを見に行くなら、ココと、シャンティイー(※日本語だと、こう表記するようです Chantilly)を紹介されました。




僕は予備知識ほとんどないので、印象でしかありませんが、馬を完璧に制御するところにヨーロッパらしい文化を感じました。基本が戦の際の働きにあるので、普段はたくさん愛情をかけたり、野に放って勝手にまかせていたりと、深い世界ですね。騎手の衣装も、挿し色を使っているものの、ヨーロッパの風景や森に映える抑えたシックな色合いでした。


子馬ちゃんの舞台もなかなか見せ所がありました。



立派な馬関係の博物館・資料館があって、納得や驚きがありました。無駄がない、強く実用の要請の元に作られたデザインが、“道具”としての存在感を放ちます。昨今、この“道具論”を考えさせられる場面が多いです。(※使用例 『お祭り騒ぎのように、技術の上澄みばかりを追いかけて、いる昨今の携帯電話は、道具ではなく、道具のレベルまで達しておらず結局は派手なオモチャだったということが、3月11日に通話できなくなって、強く認識できた』)



クラシックな馬関係のスタイルは実用的で、エレガントな特徴が多くみられます。



ロゴもなんとなく、親近感があります。

なんとも優雅な観覧席。 色数を減らして、自然以外の人口物のコントラストは極力抑えた場所は、人を引立たせます。淡い色のストライプの幕、ヴィスコンティの映画、『ベニスに死す』の砂浜のパラソルを思い出します。当日は、シルク・リネン素材のドラッパーズ生地を使った、ジャケット×ヴェストにホワイトフランネルのトラウザーズとコーレスポンデント・シューズというスタイルでした。気分イイでした。


当日競馬はやっていませんでした。ロンシャンのほうで大きなレースがあっていたようです。馬が疾走する数メートルのところで、優雅に食事できます。パリからタクシーで来たのですが、次回は電車で来ようと思いました。最寄駅まで来て、タクシーのほうがいいようです。弾丸ツアーで、お昼のレースに間に合うように来て、賭けつつ食事する、というのをやってみたいです。




今回、馬車のかっこよさをつくづく再認識しました。英国車(現在インド資本とはいえ)ジャグァーも、もともとはコーチビルダー(馬車メーカー)でボディ製造専用のメーカー、この馬車のアウトラインを見ているとジャグアE-タイプにも見えてきます。当時の貴族たちが競い合った美意識は、服飾のみならず馬車のデザインにもあらわれていたはずですね。 インスピレーションをもらいました。


非常にプライヴェートな感じで、若干秘密めいて、美しい乗馬パフォーマンスがありました。クラシックな衣装に見惚れました。ラグジュアリーながらも、動きやすく考えられたデザイン、多くの工夫があります。実用とエレガンスを兼ね備えたココシャネルの美意識も、このようなイメージソースからきているのかもしれません。


これはパリ初日の夜食事をしたRestaurant LASSERRE の近く、フランクリン・ルーズベルト通り界隈です。最初は宿泊先のクリヨン内で食事しようかとしていましたが、結局、パリっぽくて、クラシックで最高のレストランはラセールということで予約してくれました。後々わかったのはホテル内のレストランは、(じゃっかん元気すぎる東洋からの)観光客で満席だったようでした。『静かで気持ちの良い場所を』と最初からリクエストしているので、気を利かせてくれていたようです。

さすがに、写真撮ることは遠慮しました。早めの時間から食事して落ち着いた年配の客層(ご夫婦も多く)、生のピアノ、日が沈んで一時間の美しいマジックアワーで開いた天蓋から見えた空の青色が印象的でした。『あなたが考えるこのお料理に合う最高のワインを!』とリクエストした瞬間、ラセールのホスピタリティがトップ・ギアに入ったらしくスワロウテールコートを着用した4人の正装したギャルソンがどっとこちらにおし掛けて来て鳥肌が立ちました。

なぜ鳥肌が立ったかというと、きちんと正(礼)装したスタッフの存在自体が日本ではなかなかお目にかかれないもんですが、それが4人いっぺんにこちらに来る状況ってところで感動してしまいました。マカロニにフォアグラが詰められていて、トリュフのソースがかかった一皿口当たりもさわやかで、とことん自然な奥行きがあり、後味も鮮やかで、いままで僕が日本で体験したフレンチの印象を大変革するものでした。最高のフレンチをご馳走してくれたM夫妻に感謝いたします。


クリヨンの浴室、↓このブランドの香水は横浜のバーニーズで、一度買ったことがあります。女性っぽいながら、深みのある素敵な香り。



ロンドン、コンノートの入浴タイムは、2時30分からだったので、ヨーロッパ映画に見惚れていました。
パリの街角は、カフェがたくさんあって、さすがに多民族の魅力があちこちに感じられました。街を歩いているムッシューのたたずまいに大いに興味がありましたので、退屈することがありませんでした。散歩するムッシュ、古道具屋のムッシュ、カフェにいるムッシュ、いずれもご自身のスタイルを楽しんでいて、うならせられるような洒落者もつわものも何人か見かけました。




二日目、シャンティイーの帰り Hotel Monceau のレストランで食事しました。こちらのホテルは、モダンに振り切った最先端系で、O氏のおすすめでした。パリのクリエイティヴ業界人が好きな世界観で、東京に通じるものがありました。スイートルームまでツアーしてもらい、刺激的なデザインを観ました。


記憶がかなりあいまいになっていますが、超特急ながら、とてもいい旅でした。時間が無いなりに、濃い時間を過ごしました。さて、お土産にスコットにパリの子供服Bonpointでボーダーのニットとパンツを購入してさっそくの親バカを期待通りに実行しました。今回、パリの街をさっ~とアンテナ立てて歩きながら、めぼしいエリアをチェックしたので、次回はじっくりまわろうと思います。

Mご夫妻からは、スコットにとCharvetでシャツ、パピヨン(シャルベのボウタイ)、そしてBonpointで赤のパンツを贈られました。帰国後、すぐ着せて(親が)大盛り上がりしすぎて、この後、 いろいろ面白がってコーディネートしすぎて、しまいには泣き出したスコでした(笑)昨今、東京にて子供服見ていて確かにシンプルなものはなかなかないんだ、ということを実感しました。あちこちからのお下がりを来ているスコもいろんなおしゃれを楽しんでおります。





2011/06/11

Tiger Mother タイガー・マザー


旅行記の合間にちょっと、一服。最近読んだ本で、かなりインパクトある本だったので、アマゾンで感想書きました。賛否両論、いろいろでしょう。分野が違っても、自分というスタイルづくりにも、大いにインスピレーションをもらえるすばらしい本だと思いました。以前、子育て観をいろいろ考えていたので、なおさらでした。『押し付けか?刷り込みか?』

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勇猛果敢な“振りきり系”の確信犯、一種のダンディズムを感じます。

仮に、世の中全体が“C”という方向に過剰に振り切りれている時、敢えてたったひとりで猛然と“F” という方向に振り切ってみせる。。。。

この“C”は casual,creative、くだけた、気楽な、ぬるい自由 というようなイメージ、ひいては欧米的な、こどもの自主性に任せる教育観。一方、“F”は、formal,form、型、一般的外来語的意味のフォーマル、そしてややクラシックなというイメージ、ひいては型を重んじる教育観、ザックリというと押し付け度の強い教育観。

昨今、“F”はマイナーだから、向かい風が吹いている世界であり、ヘタすれば向かい傷を負います。世の中のある種の『悪平等』の世界(みんな、なんでも、いっしょに進みましょう)に対して、勇猛果敢に挑む姿勢は大いに共感するところがありました。

『型』があるからこそ、到達できるクオリティの高い自由のステージがあるということ、『型』をマスターしているからこそ発揮できる、上質なクリエイティヴィティがあるということ、共感します。

翻訳者の齋藤孝さんの教育観とも大いに共通する部分があるのでしょう。庶民にはしばしば感覚的に『悪平等の感性』があるため、突出した能力を持つ人物たちに対して、その欠点を指摘して、(そのすぐれた才能もろとも)なんとか平均値に引きづりおろして、安心したい、というネガティブで根深い潜在欲望があります。

そういった目線や批判、エネルギーもろとも、一切合財を逆手に取って、向かい風が吹くからこそ浮上できるヒコーキのように、すべてをエネルギーに変えるぞ、という猛烈な意志も感じました。そこには社会に対するインパクト、影響を冷静に俯瞰している視線もあります。大いに共感しました。

表面的には、おそろしくハイブラウで、ある意味猛烈にスノッブな母親像にも読める一方、マイノリティとしてのやむにやまれぬ歴史的・世代的な背景も感じます。自分を相対化して、ヤレヤレ自分、とため息をついている姿もありながらも、そうはいっても、生きている以上、だれもが好む好まざるに関わらず『あの生き方か・この生き方が』を選びとって生きているのだ(だからその結果も責任を持って引き受けるのだ)という実存的な真理も呼び覚まされました。真剣に生きているほど、度々、それを突き付けられるのだと思います。

この本との出会いは、不思議でした。妻、そして昨年12月に生まれた息子がトラ年、そして自分の店が神楽坂の毘沙門天(毘沙門天は狛犬ならぬ狛虎)近く、そしてここ数年、仲良くさせていただいているS氏(初代タイガーマスク)、という『虎』のご縁によって、今週8日水曜日夜、新宿を歩いていたところ、紀伊国屋書店の店頭に並べている途中だった『Tiger Mother』をサクッと手にしてレジに直行、という偶然の出会いでした(笑)

結果的に、多くのインスピレーションと精神への栄養となる、すばらしい本でした。

2011/06/07

英仏弾丸記Ⅱその1


旅行前も、時間がなくてパリについての本も一切読まずでした。結局、羽田発パリ行のJAL国際線機内でCAの方から詳しくレクチャーしていただき、右岸・左岸、そしてパリを6つくらいの地区に分けて、おおざっぱに各地区の特徴を教えていただきました。それが僕が知っている、パリの全ての知識になりました。


さらにスグレモノのパリの地図をいただき感謝しております。この冊子に載っているブランド、そして地図が結構役に立ってくれました。やはり彼女らはみなお洒落感度が高いのでこちらが知りたがっていることの話が早く伝わります。絶版になっている冊子ですがセレクトがピリッとしています。表紙に貼っているスワロフスキーのハートもかわいいです☆

結局、ショッピングがパリでは土曜日だけということがわかり(日曜日は徹底的に店は休み)、ロンドンからの出発を3時間ほど早め、事前に購入していた午前中遅めのユーロスターのチケットを捨て午前中早めの9時22分ロンドン(セント・パンクラス駅)発に乗りました。



シャルルドゴール空港からタクシーでまずはホテルへ移動。パリではコンコルド広場そばのHotel de Crillon に二泊しました。ここは、日本にいるフランス通人脈での大物友人4人からの意見で『クラシックで最高、ならココだよ』と一致した意見でした。みんななぜか僕の好みをよく知っていて“絶対”エドは気に入るよ、という言い方をします(困ったことに、当たっています)

荷物を置き、定番エルメスやシャネルなどのグローバルブランドもまわります。やはり、超メジャーなグローバルブランドは最近では価格やら商品の管理が行き届いているので、日本の品揃えと変わらないかもしれません。その中でもいくつか素敵なアイテム発見でCさん購入。レペット、シャルベもまわりました。シャルベでぼくはボウタイを大人買い。



カンボン通りのシャネル本店の手前、一緒にまわった二人が後ろから、僕が単独で15メートルくらい前を歩いていました。真後ろに人の気配がしてちらっと横のシャネルのショーウィンドウを見たら、僕の背後で2人の男女がピタッとくっついている感じに見えました。

怒りが瞬間沸点に達したのは記憶していますが、もみ合いになり、僕の財布が完全に相手の手に渡っていたので、相手の手首を払って、財布をはたき落としました。地面に落ちた財布を僕が拾い上げたところ、二人(30代くらいの普通の雰囲気の男女)のスリが、目を見開いた恐怖の表情から、くるっと一転して(プロの演技でしょう)いかがされました?という表情を作ったまま、逃げ去りました。

『いい経験をしたから、30ユーロくらいチップで渡せばよかった 』などという余裕はありませんでしたが、ありがたいことをに被害は無しでした。イイ経験ができました。後ろで見ていてM氏ご夫妻もいきなり大暴れが始まって、びっくりしましたよ、と驚いていた模様でした。


2011/05/29

英仏弾丸記 1


なにや、かにやで、時が経過してしまいました。細かいことを書きだすと時間が足りないので、心が動いたことをメモ程度に記すことにします。ネタがありすぎるのもこれまた困ったもの。どれもおもしろすぎて、どれを書き留めようか迷い疲れてしまいます。



12日深夜(日付が13日になったばかり)羽田発の飛行機でした。体調管理に慎重にスタート、といいながらもラウンジにて生ビールで上機嫌に乾杯。僕はさっそく足首に巻く、血行をよくするサポーターを忘れたことが発覚、厄払い・厄払い・・・。


(ロゴが最近もとに戻った)JALのビジネスクラスの電子制御のシートはとても快適でした。充分な睡眠確保。M氏の奥様Cさんは、小柄のメリットを生かし、何度か座席前でスクワットしてリフレッシュを図っていたいた模様。


シャルル・ドゴール空港に13日、早朝到着。日の出ずる国、日本のメリットを生かし、この時点で計算上、時差ロスがゼロです。タクシーで北駅へ(上写真)。北駅から、一路ロンドンへ向かいます。メトロは 乗継が結構わかりにくいらしいです。さらに、早朝・深夜時間のパリのメトロはあまり治安がよろしくないので、タクシーがお薦めです。



M氏は、ウィリアム・ハルステッドの、モヘアツイルのジャケット。ぎっしりと噛み込んだモヘアの質感が独自の静かで力強い光沢を放ちます。Cさんは、エルメスの乗馬ジャケットで、上半身に関してはかなりクラシックな装いでキメておられます。フランスの空気のさらっとした爽快さに、われわれは驚きました。



英仏を横断するユーロスターの車窓の風景は、まず北フランスからパリへとつづく豊かな小麦畑など豊かな農村風景がとても印象的でした。ゴダールの映画にもよく登場する田園風景の中の並木道も印象的です。これが、パリでの圧倒的においしいフレンチ体験の前ふりだったようにも思います。豊かな田園風景、日本もそうなればいいのに、と思います。



アンダーソン&シェパードでの仮縫い、というのが、この旅の40%くらいの目的でした。セヴィルロウ通りから一筋横の落ち着いた通り。ちょっと気になったのが、近くのレストランに加えてイタリアのブランド、クチネリのショップがあったことです。すこぶる英国的に振り切っている空間は、そのまま温存しておかないと、lose uniqness 、、独自な佇まいが失われる、、ということになるのではと少々心配しました。



仮縫いも順調に、若手スペンサー氏がトラウザーズ、ダニー氏がジャケットと役割分担しています。ダニー氏とは、親バカ自慢で、スマートフォン画像で、お互いの子供を見せあうという、パパタイム有りでした。まっすぐ頑張り中の若手スペンサー氏、リズム感よくテキパキと進める気のイイ紳士のダニー氏のコンビでした。無事仮縫い終了。



そのあと、乗馬ブーツの老舗、シュニーダー、ルドルフ氏を訪ねて。すでに彼に会うのは3度目でメジャリングとなりました。形を作る技術、磨く技術など、いくつかの秘密を知ることができました。氏自身、オリンピック出場の馬を二頭所有しているので、自身の経験の裏打ちから様々な工夫をこらしておられました。Cさん、腰抜かすほどファンシーな5本指ソックスで、シュニーダー氏大爆笑しテンションが急上昇した場面。


M氏もメジャリング、僕もメジャリングする予定だったのですが、彼の様子的に、燃料使い切った感ありだったので、あせらず次にまわしました。ロンドンでの用事はこの2つでほぼ終了。まずはホッと一息つけました。



ユーロスターで、ロンドン入りそのまま、スーツケース持ったまま、セヴィルロウ直行し用件を済ませたので、まずはホテルへ。ロンドンで一番いい気分で落ち着けるホテル、The Connaught へ。各自の部屋で一服してホテルのバーへ。最近、ロンドン最高の評価を得ているホテル内の、Connaught Bar
にて二人の反対を押してドライ・マティーニを飲んでしまいました。絵的に飲みたいところでしょ、やっぱり(笑)

夕食は、同じホテル内のHélène Darroze へ。日本人スタッフのお陰で、円滑に予約ができました。やや早めのディナーがはじまり、アルコールがまわってきた僕はだんだん睡魔が襲ってきます。アラカルトだったかコースだったか、正直思いだすことすら実は困難です。かすかに記憶に残っているのは、最後のシェフの自信作のピジョン料理に行きつく直前に僕が、その場に座っていることすらできないくらい眠くなり(というかほぼ眠っていた)ギブアップした、ということです。


ロンドンにて、メジャー番長が、リッツ・ロンドンだとしたら、プライヴェート番長?がコンノートだと思います。メイフェアのひっそりした空間にあって、控えめでクラシックな玄関、中に入るとコンパクト・コンサバ・(よい湯加減の)モダンな室内。テーラーとしての僕のスタイルづくりの仕事は、“ 美しさ・素敵さを見出す目 ” がすべてです。そのための投資は惜しみません。コンノートからは様々なインスピレーションをもらいます。



夜、8時に寝て、午前2時に起きました。歯を磨き、ゆっくりシャワーを浴び、室内にあるフルーツの山を相当分食し(フルーツ、ヨーロッパでは、いちいちがえらく美味いです)、ルームサービスでお湯をリクエストし、味噌汁2配分を食しました。ほおおっっ、生き返った!むだに元気が湧いていました。



朝は、6時40分ごろには二人を待ってぼんやりしていました。ぼんやりするにも、朝日が差し込んでくるこのきれいなホールでは退屈することはありません。クラシックを重苦しくしないさまざまな工夫を尽くしています。ところどころに、モダンを入れて、抜けの良さを演出しています。


英国では唯一、朝ごはんだけが美味い、という説がありますが、個人的には 『それさ、ちゃんと調べて行ったの?』と切り返したいところです(笑)。たとえば、ロンドン在住の食通に訊く手間さえ厭わなければ、たいがい美味いゴハンにありつけます。一般論を述べている、ガイドブックなんか信用しちゃいけませんね。一般(アザーズ)の世界で満足なのだったらかまいませんが、せっかくなら、自分の好きな世界に特化した、特別(スペシャル)の世界を生きたいですね。アザーズな、ぬるい一般論は退屈じゃあありませんか。


たんなる英国びいきというわけでしょうね。。。



セント・パンクラス駅へ向かうところ。一路パリへ向かいます。

2011/05/22

英仏横断・弾丸ツアー、道中記


今回の旅は、ジュールベルヌの小説『80日間世界一周』の主人公英国人、フィリアス・フォッグの行動力にならい、いかに短時間内で効率的に目的を(できるだけ優雅に)達成できるかを追究する旅となりました。ユーロスターを利用すると、時差のせいで、ロンドン→パリでは、一時間、時間が盗まれます。逆にパリ→ロンドンでは一時間時間を獲得できます。


しかし、体にかかってくる負荷は想像以上なもので時差計算と合わない生体反応が起こりました。コンノート内のレストランにてメインディッシュに行く手前に眠すぎて撃沈、などというハプニングが起こりました。いやいや、自らのアルコール分解能力を過信し、どうしても、ドライ・マティーニを一杯飲みたかったからという、わかりやすい自爆コース(2度目)をたどったに過ぎません。



パートナーのM氏と奥様と三人での道中、アンダーソン&シェパードでの仮縫い、乗馬靴のメジャリングも無事終えることができました。フランスではカンボン通りのシャネル本店前で、僕が財布をスラれ(顛末は次回)、それでもパリは(すこぶる困ったことに)すばらしく楽しさが溢れている街で、とても3泊5日とは思えない弾丸ツアーとなりました。徐々に、道中記を書いていきます。

2011/05/06

旅は、体と心に焚き込まれる




東京を中心として、札幌、名古屋、京都、大阪、神戸、福岡、長崎、今年2011年の春は、クライアント・ツアーで全国縦断、たのしい旅を体験しました。昨年10月ごろから、承り伝票の量がキャパを大幅に超えたので、クライアントの方方にはすでにお知らせいたしたように、営業日を木・金・土・日の4日間に集中させています。あたりまえのことながら、仕事が荒れないように丁寧に丁寧に行きたいものです。。。

実質、火曜日がお休みで、月曜日と水曜日は研究・開発に集中しております。ここ一年ほど研究・開発に取り組んでいる乗馬服。今晩は藤沢駅すぐのホテルに宿泊し、明日朝から知人の大会に応援にいきます。同時に、エドワードエクリュのフルハンドメイド乗馬服がどれほど試合で映えるかの研究です。ドレサージュは袖からのシャツ出方ひとつまで厳しくチェックされる美意識の高い競技。下映像、エドワード・ガル氏がこの部門の世界最高峰のスタイルとのことです。さて、明日が楽しみです。



私事ながら、来週は木曜日深夜、羽田発で渡欧予定です。ジェットラグ&ロス無しの弾丸ツアーを計画しました。羽田→シャルル・ド・ゴール(早朝着)、そしてユーロスターでロンドンへ。ロンドン1泊後、またユーロスターでパリに2泊して帰国。これも、ロンドンではセヴィル・ロウ界隈アンダーソン&シェパードへの仮縫い、そして乗馬ブーツの採寸、ヴィンテージ副素材の購入。パリでは、馬具関連、ファブリック研究が目的です。


クラシックの旬を追求する旅、旅全体で体験できるすべての美や優雅さを体に焚き込んで、エドワードエクリュで提案するスーツ・スタイルの細部にまで、しかしながらそれらを『微差(美差?)』反映させていきたいとおもっています。