髪の毛を切るに際して、理容(りよう)と美容(びよう)2つの世界があります。結論的に、エドワードエクリュにおいては、2001年創業時より変わりなく、“ 理容寄り ”の感覚 をおススメしております。
頭を大きく見せてしまうエアリーヘアの髪型や、さらにアウトラインを細く作り込み過ぎた眉毛はクラシックなスーツ・スタイルには向きません。
しばしば、お客様で、残念なヘアサロンを利用されたせいで、“ごく直近の”石川遼選手(最近拝見して目を疑いました)のようになってしまわれることがあります。
トラウザーズに合わせる白いソックスがマイケルジャクソンにしか許されないように、そもそも作り込み過ぎた眉毛は、夏の甲子園球児の専売特許と決まっております。
眉毛はあくまでも、やや素朴に見えるくらいに最低限に整える、という“イイカゲン(良い加減)”がバランスよろしいかと思います。
ごく最低限に整える > 何も整えない > 形を作りすぎている
という順番かと思います。舞台俳優、ひいては芸能人はあくまでも演じることを本業としている人間なので、そのルックは、舞台化粧のひとつであって、彼らのスタイルを丸ごと真似するのは現実的ではありません。
ここ数年海外においては大手メゾンのファッションショーにおいてもそうですが、ハリウッドスターも(デヴィッド・ベッカムあたりも)、メンズは一斉にヘアサロン的ニュアンスからバーバー(床屋)的ニュアンスに移行しています。やっている人はヘアスタイリストでしょうが、モードのショーでさえ、ニュアンスはクラシックなバーバーヘア、特にスリーク・スタイルです。
とりあえずなのですが、東京にはクールなバーバーが悲しいくらいに少ない(過去数十年で、全ヘアサロン化した)ように感じます。美容・理容専門学校を卒業した若者たちの感性が、これまた極端に同質化しすぎている、と感じます。
むしろ今後は独自のバーバー・スタイルを打ち立てるチャンスだと思うのですが、若手の方々に健闘していただきたいものです。ぜひ神楽坂にも、いくつかできて欲しいと常々思っております。
※)上写真は、ネットで拾ったブラッド・ピット氏。Bat Wing Bow(蝙蝠:コウモリの翼の形をしたボウタイ)、つまり、上辺の弧が直線に近く、下辺にボリュームがあり、垂れ下がるようなシルエットをしているボウタイ。最近のエドワードエクリュのフォーマル時のオリジナルボウタイはこのスタイルです。
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