2009/02/19

Gentleman's Voyage vol.4                  “Beautiful People”


ロンドンで出会った魅力的なひとびと。見知らぬ人に話しかけるコツは、おおよそ習得いたしました。近づいて行って、しっかりしたやや大きい、ゆったりした(自信を持って聞こえる)声で『Hi ! Gentleman!』と言ってしっかりアイ・コンタクトをしてから、Excuse me.... とやると、相手は紳士の自覚を持って応えていただけます。いづれにしろ、たくさんの魅力あふれる方々に出会えました。



フォートナム&メイソンでこちらから話しかけた、クラシックなダンディ。この着こなしは只者ではない!ヤバい、この髭はなんだ。古いスコッチウィスキーの底のラベルにありそうな立派なひげ。ノルウェーのテーラー、ラムスタッド氏でした。名刺交換し、古今東西のテーラーのアーカイブ、資料、情報ソースについて貴重な情報交換ができました。



ポートベローのカシミアショップにて、前髪がとてもかわいらしいスペイン出身のおしゃれなスタッフAさんでした。



ノッティング・ヒルの『Still』というヴィンテージ・ショップのスタッフの紳士。このスェードのタッセルがジーンズによく似合っていました。彼が乗馬用ビスポーク靴・シュニーダーを教えてくれました。彼はシュニーダーで高価な靴を作りすぎて、たいへんよね、もう~とのこと。



↑この写真は↓このカトリーナさんの子供のころの写真。実家もアンティークショップで、両親ともにすごくセンスあふれる方だったとのこと。↑こんなちょっとしたモンスターを娘にプレゼントする親って、さぞファンタジー溢れるすてきなご両親だったんだろうな~と思います。すごくいい写真ですね。その時の彼女の気持ちが、写真からあふれてきます。



彼女から、『今回あなたは、ぜったいに、V&A(ヴィクトリア&アルバート博物館)に行くべきだわ!』と教えられて、その2日後くらいに行きました。口伝えでいろんな素敵な人物に次々バトンをわたされて、わらしべ長者の旅でした。

彼女の口から、ビスポーク界でのカリスマカッター、トミーナッタ-氏の名前が出てきたのには驚きました。そうよ、わたしは本当はファッションにすすみたかったのよね、とちょっと溜息まじりにつぶやきます。60's、70'sのロンドンについてなどで持ち上がり、僕は当時のBIBAコスメティクのヴィンテージやグッズのコレクションがあるんだ、と彼女に言うと驚いていました。

友達から【EXOCISE:交霊術という単語と練習という単語をもじったもの】というタイトルをつけられたノートを贈られたようで、強制的に文章を書かされている模様(笑)



すてきなお母様とその弟。こういうクラシックなコートもシビれますね~。帽子といい、髪型といい、、、絞り位置といい、着丈といい、、弟さんの帽子といい(全部じゃん、、)ともかく素敵です。



通りでひときわセンスのよい店構えでした。本当はガウンも買う予定でしたが、サイズがちょっと気になりました。彼がアスコットタイをする動画を撮影しました(動画に関しては、うちに遊びに来て観てください)が、いまいちアップの仕方がわからずじまい。センスの良いジーンズを履いていました。スェーデン出身。この店はたしかケイト・モスやマドンナも来てると思います。彼が手にしているのは、プレゼントして和柄の縮緬チーフ、ちゃんと職人が手縫いしたフルハンドです。感動しておられました。



ソーホーのスメドレーの店員ディディエ氏。タケオキクチのモデルもやったことがあるようで、結構日本通。ロジャー氏のことも知っていたようで、世の中狭いな~でした。若手日本人デザイナーとの交流など、日本とのコンタクトもキープしている模様。ぼくが求めている系のネタを、熱心に探してくれました。セント・ジェームズのドクター・ハリーズはぜひ行くべきだよ!ハマるよ。と教えてくれた。



トットナムの傘屋。ここの名前はジェームズ・スミスという店でした。フォックスの傘は、世界一の細巻き傘といわれ、抜群に調子いいもんで、ついついステッキ風に地面について歩いてしまうのですが、時々街のマンホールなどに刺さって先がボキっといってしまい何度か駄目にしてしまいました。持ち方からたたみ方、アフターケアまではっきり定番説明があるらしく、格式ばった調子で使用方法、そして、あなたがこの傘を壊しても、いつなんどき再度ここに持って来てくれたら、その時はわたしどもは、責任をもって完全に修理いたします、という言葉でその説明が締めくくられた時、ちょっと感動しました。木全般、いや個人的に木目に激萌えなので、このエルノ素材の傘を購入。



コヴェント・ガーデンの『ルールズ:RULES』という老舗レストランにて。ここは、ロンドンに駐在していた義理の弟のイチオシのレストラン。ディケンズ、サッカレー、ゴールズワージー、H.G.ウェルズ、グレアム・グリーン、ジョン・ル・カレ、、、という錚々たる顧客たち。ど~んっ、とした迫力ある悠然たる歴史を感じさせる最高のお店でした。料理も迫力ある佇まいで美味く、これも最高でした。内装から何から、見ているだけでなにかが、ぐんぐん満たされていく充実感があります。

そこのスタッフの方もまたおしゃれでした。↓彼は、シャツとネクタイのコンビネーションが派手地味な粋で、参考になります。下の彼は、やはりスーツが好きらしくしばらく盛りあがりました。50代、60代のジェントルマンのかっこよさは、息をのむほどのものがあり、街をただ歩いているだけで、ひじょうに充実しています。丸の内や銀座あたりも、そうなると今以上に楽しくなるでしょうね。





僕は、2年前から、ボストンタイプのメガネが欲しくて(好きでないデザインのメガネが多いので、単なる消去法での選択ですが)しかし納得してほしいものがなくて困っていました。津田沼のパルコに入っているポーカーフェイスという店で、スタッフから、『自分の店にないんで、すいません、探してみましょうか』と他の店の情報を雑誌をもとに必死になって探してくれた担当青年スタッフの人間力に感動しその場で、君から買います、と勢いで買ったのがたまたまウェリントンだったので、これも運命と思って今でも、そして今回の旅でもかけています。

基本的に、人が作り出すプライスレスな感動ドラマにくらべたら、モノごとき結局はどうだってよくなる、と閃く瞬間があります。とはいっても、そこはまた人間、やっぱりボストンは気になっていた。ボロウ・マーケットにて。今回でもつくづく思いましたが、街で見かけるおしゃれな方々で、ハイテク・タイプというか、構築的なモダンでクリエイチブなメガネを掛けている方は一人もいませんでした。

基本的に皆クラシックな銀縁か金縁か、べっ甲(フェイクも含め)、セルロイド風です。印象では、韓国が一番モダンな眼鏡、フューチャーなデザイナー的メガネの着用率が高かったように思います。中国、韓国など、アジア圏のクリエイター業の方のメガネはほとんどこのスタイルではと思います。個人的に、アラン・ミクリに代表されるハイテクタイプのモダン&クリエイティヴな眼鏡は、優雅な感じが持てず、どうも苦手です。しかし似合っている方は素敵に似合ってばっちりハマっていると思います。ちなみに、このクラシックスタイルのべっ甲・ボストンタイプのメガネは、下の彼から教えてもらって、コヴント・ガーデンの“オペラ・オペラ”という店にいっぱいありました。



あきらかに、このワン公は、僕になにかをうったえかけていました。バグでもなんでも、相手をじ~っと見る犬っていますね。どうする?って問いかけられているような。ボローマーケットのカフェにて。犬は基本的に自分のことを犬と思っていないらしいですね。たとえば、飼い犬で、自分だけ家族みんなと外出できないと、オレはみんなと同じなのに、何でおれだけ、一緒に外出できないわけ?って皆目見当がつかないで、おおいふざけんなよ~という感じで鳴いている感じですね。




これは、アンダーソン&シェパードの若手の方の袖口。基本的なことなんですが、今年の目標のひとつである 『基本に飽きない』 ということから、007ダニエル・クレイグの袖をはじめ、セヴィルロウ歩いてても紳士達の袖をはじめ、基本的なポイントをよくよく見てきました。英国はやはり結構短いです。だらんと横にやった位置ですでにかなり短い。しかし一般的日本人ビジネスマンは電車に乗って吊革につかまる。そうするとえらくシャツが飛び出てしまう。シャツも、袖口の広さによってシャツの収まり方が違ってきますね。つまり基本的にシャツも、スーツも一緒に調整してつくらないと、理想のシャツの出方を出現させられません。アンダーソン、ハンツマン、結構中まで見せていただき、カッティングのシーンや実際の型紙の映像はちょっとアップできないのですが、たくさんのナック(こつ)や隠し技がありました。袖ボタンの隠し技には、ちょっと驚きました。



ジャーミンストリートを行く、現代のビクトリアン・レベルのウエストの絞り。ご年配のマダムでいらっしゃいました。



この見事なキャラクターに、つい撮影させていただきました。デビット・リンチの映画に出てくるようなスタイル。映画を勉強しているとのこと。最初スタイリスト・ヘアメイク関係の方かな~と思いました。



深夜のバー巡りをリードしてくださったJ氏夫妻。妻の友人で、顧客でもある国際派Cちゃんのお友達ネットワークでした。なんと18世紀まで遡る建築物にあるパブまで、そうとうなコアなパブを4軒はしごしました。深夜のロンドンも街角、横道から切り裂きジャックでも飛び出してきそうなそんな暗闇をみんなで歩きながら、妖しい深夜のロンドンを味わいました。『クレジット・クランチ(信用崩壊?)』という銘柄のビールを良く飲みました。飲み倒してしまえ~とさぞ盛り上がることですね。味とコクのある、古いパブをみながら、ロンドンの方々が古い歴史と触れ合う接点が身近に、たとえば、こんな飲みの場所にあったり、近所のカフェにあったりすることに非常にうらやましさを感じました。



ノーフォーク・ジャケットの話になりました。というのは、最近思うのですが、ショルダーバックやリュックを持ちたいビジネスマンは、ショルダー・パッチのついたノーフォーク・ジャケットを着ればいいんじゃないかな?と思っているからです。基本的に(僕は旅行中ということでやらかしていますが)スーツに肩掛けバックはダメということになっていますが、やはり体のバランスから骨格がゆがむ重い荷物の場合、なんらかの策を講じたほうがいいんじゃなか、と思います。↓さすが英国グーグル勤務のJ氏、スーパー・スマートに、ブラックベリーのようなもの(グーグル・オリジナルのギア?)を取り出し、瞬時に『ノーフォークジャケット』を参照しておられました。



地下のハンツマンの工房から地上を見上げる。この風景を50年ほど見続けた方がおられました。




セヴィル・ロウでおそらく一番ながく働いている女性職人の手です。袖ボタンを縫っています。握手してその力強さに感動しました。表情はまるで、日々ゆったりとしたカントリーライフをおくられているような穏やかで優しい瞳をされていました。厳しい仕事を長年されていると人間こうなるのかな~と尊敬とあこがれの念を抱きました。



今回は、貴重なアーカイブを目を皿のようにして目ダウンロードしてきました。20、30、40年代の生地とカルテ、まるで中世の薔薇の名前や敦煌に出てくる古文書のようにわらっ、わらっ、とページをめくるたびに音がして、歴史に圧倒されました。


2009/02/18

Gentleman's Voyage vol.3                  “Shopping in a rush”


為替マジックとセール期間というメリットも生かしながら、急ぎ足でショッピングしました。妻をつれているということもあって、家族サービスという部分もあります。といいながらも、めくるめくメンズアイテムの嵐にセント・ジェームズ、ジャーミン・ストリート界隈では、まったくの祭テンション入る場面もたびたびありました。心をワクワクさせるものがたくさんこの世にある、ということはしあわせなことですね。以下、記憶にある範囲で行脚の内容です。



FUSSY NATION (Notting Hill)ファッション、雑貨、本、マナー本や、紳士文化本もあり、楽しい店でした。女性スタッフもパンクテイストや、今のエッジーなスタイルで刺激的でした。ベルト購入。

THE HIGHLAND STORE (Portobello) マフラーやセーターなど。カントリー系のショップ
。帽子、ブルゾン、マフラーなど購入。

DOLLY DIAMOND(Portobello)
ここは、ちょっとハマった。ボウタイ2つ、ポケットチーフ2つ、グローブ、スカーフ、、、など購入。シルクガウンはサイズがもう少し小さければ買っていた。ヴィンテージ・ショップ。スタッフのピーター氏はアレキサンダー・テクニークを習得した人で、オペラ歌手志望のスウェーデン人。どうりで姿勢が良いと思った。僕も大学時代アレクサンダーを独学したので、話が合った。おしゃれ感度高いヴィンテージ・ショップだった。↓このへんは、ドリー・ダイヤモンドです。


KATRINA PHILLIPS (Portobello)
素敵なオーナーがおられるお店でした。しばらくセンスの良い家具を見ていて、ここのオーナーの人はベージュが好きなのかな?と訊いたら、“いや、そんなことはないわ”と話し始めたものの、今までのクールな接客から一転して、目をきらきらさせながら、自分が感じる素敵なアイテムの話をはじめられた。ぼくが以前取り扱いをはじめる予定でいいところまでいっていたBIBAというブランドの話や、テーラーの話、自分のお母様の話、などなど、楽しかった。お礼に和柄のポケットチーフをあげると、おおよろこびで、プレゼント交換の連続が始まった。異国の地にて、とてもハッピーな瞬間でした。

Still(Portobello)
ここも、おしゃれ感度高いヴィンテージ・ショップだった。ぐぐっとくるもの多数。スタッフのスウェードのタッセル靴がえらくかっこよかったので、聴いたら、クロケットで買ったとのこと。ここのスタッフから、彼曰く、エルメスよりも優雅な僕のお気に入りショップを教えてあげよう、といって乗馬用のビスポーク靴を作っている店、『SCHNIEDER(シュニーダー)』を教えてもらった。

しかし後日ここにたどり着くまでが結構大変だった。バーリントン・アーケイド近くで、ポール・スミス、フェラガモ、オメガ、ラルフローレン、その他有名ブランドショップ、おしゃれな通行人、、、6、7人に訊いただろうか、、たどり着けない。しかし1軒、ジャーミン・ストリートにある、HENRY MAXWELLの靴を扱っている FOSTER&SONというお店におられたダンディな紳士スタッフだけは違った。

しばらく考えて、早口ながらそこまでの道を教えてくれた。自分のショップでも乗馬ブーツを扱っているのに教えてくださるその度量に乾杯!今後、既製靴に関してはこの店で買おうと決めました。E.M.さんという日本人職人の方が定期的に来日してホテルのスィートでビスポークしているとのこと。

セヴィルロウ界隈に戻り、なんとなく遠い部屋から遠い声がして、アンダーソン&シェパード界隈に入りこみ、角を曲がったあたりでかすかにブーツの看板がみえたような気がした(しかしそれはちがう看板だった)。しかし、そこに立ち止まったおかげで、妻が別の目線でSCHNIEDERの看板を見つけ目的地に到達。呼び鈴を押して入って、シュニーダー氏本人から接客していただく。本格的乗馬用グッズの素晴らしい店でした。



JOHN SMEDLEY (Brook St.) Mr.ディディという中目黒に住んでたハンサムがいます。妻がアンサンブル、僕は、ここに来たら、テンションが“祭”入りそうで心配だったのですが、ひたすら冷静に、顧客向けお土産用に、ドーメルの“アイス”で着こなしの難易度が高いハイトーンのストライプご購入したお客様のために、インナーとして似合う赤いニット購入。それとと靴下購入。自分用には何も買いませんでした!信じられんですね、我慢強いでした。そしてウォッチ状態。



JAMES SMITH & SON (New Oxford St.) フォックスの傘、その他ステッキなどそろっています。フォックスのエルノ材の傘1本購入。画像撮り忘れ。

LILLYWHITEES (ピカデリーサーカス)スポーツ用品百貨店。品揃え多すぎて、絞るのが大変です。全身ロンズデール購入。妻もお土産用に買っていましたね。

PRIMARK (Oxford St.) 室内スリッパやアンダーウェアを買いました。激安店。

SELFRIDGES & Co. 老舗百貨店。ゆったりしてて、スマイソン、ファイロファックス、マルベリー、、、英国老舗ブランドもしっかり充実してて、ゆったりした雰囲気がとっても気持ちイイでした。特に、デリのお惣菜コーナーの豊かさは日本人である僕にとっては、圧倒的に“祭”と見えました。オリーヴ祭、チーズ祭。しかし彼らからすると、ごく当たりまえなんでしょうね。うらやましい。おみやげなど購入。

LADUREE(Burlington Arcade) 銀座三越のラデュレは何分待ちですかね。あえて、イギリスでも食べるマカロン。ローズのマカロンを買って外のテラスで食べました。香りを食べる感じで、このローズが大好きです。

PETER JONES(Sloan Square) スローン・レンジャーの影を探しに行きました。途中、エマ・ホープで妻がブーツを買うことになりましたが、今はスローンレンジャーらしき男たちはいませんでした。ソラーロ色で赤紫のクッションを2つ購入。

EMMA HOPE(Sloan Square) レディス・靴。セールしてかなり安くなっていました。妻のサイズのものは、少なかったですが、濃いパープルの、スウェードで全体のシルエットが華奢&構築的なものがあったのでススメました。

SWAINE ADENEY BRIGG (St.James St.) 店構えからグッときますね。同行したK氏がここのカバンを愛用しているようですね。紳士用品、全般。鞄、ダレスバック、スーツケースなど正面からがっぷり四つグッと来るものばかりで困ります。しかし全体的に値ごろ感は納得する価格で、日本で買うとどれかけ高かったのかと、ちょっと気が遠くなっていました。ハンチング購入。

THE HIGHLANDS(Piccadilly) ここでバブアのブルゾンを購入。オイルドの茶の光沢に魅かれて、Sサイズで小さめを買いました。春に着ます。

FORTNUM AND MASON(Piccadilly) 正直、僕はフォートナムか~とちょっとばかにしていたんですが、違いました、スイマセン!背後がジャーミンストリートという場所がらもあるだろうし、奥深い・幅広いメンズ・アイテムの数々。丸善や伊東屋や和光に近い雰囲気。サンモトヤマやダンヒル、、、。奥のほうにある、木製のごっつい階段のギシギシ軋む音が激萌えだったので、そこをなんども上がったり下がったりして気がつくとちょっと疲れていた。ここで、ノルウェーから来たテーラーと出会う。後日レポート。購入物多数。しかし手荷物で150グラムだったジャムが一個税関で没収され、凹んだが厄払いと考える。

HMV(トロカデロ?) 
好きなアイリッシュ・ギャングの映画(『ミラーズ・クロッシング・スペシャルエディション:MILLER'S CROSSING』:コーエン兄弟)が激安だったので購入。マンマミーヤ:アバのミュージカル。購入。

GLOBAL LUGGAGE(リージェントストリート)
赤いサムソナイト、4輪で機内持ち込みサイズのキャリー購入。4輪だと、押して歩けるのが疲れなくていい。グローブトロッターは1つは必須だが、ずっと引き続けるとちょっと間節が疲れてきます。エグきれいな赤が、バットマンの登場人物のうちの1人になったようで、持っていると楽しい。

Dr.HARRIS& CO.(St.James st.)
ここは、スメドレーのディディエ氏が“君はぜったいここハマルよ”おしえてくれた。確かに、スパイシーだけど少し甘い石鹸の香り、シェイビング・グッズ、スキンケアグッズ、、、、ちょっとクラシックなメンズ・アイテムが好きな人にはこたえられない。石鹸購入。今後、失われた時へのトリガーになってくれるのは、ここの石鹸の香りという気がする。

Harrods(V&Aそば)
これもベタやな~と思って、あんまり気が進まなかったが、行ってみたら、来て良かったと思った。悠然たる店内のスペース、とのかくスケールの大きさ。さらにセキュリティのお兄さん方のど迫力(ちょっと幻想的、ちょっと倒錯的なポリースマンを想起させるような、、、)佇まいに感動。三越で見る、テディベア&時々おばちゃんたちが、肩からさげているエコバックの、あのハロッズのイメージは消し飛び、妖しい深みすらあった。

あとは、
チャーチ、クロケット&ジョンズ、ジョン・ロブ、エドワード・グリーン、フォスター&サン、ダヴィドフ、ターンブル・アンド・アッサー、、、、、、キリがありませんが、たまらないアイテムが満足させる値ごろ感でありました。これは、今だからこそ、という為替マジックのせいでもあります。



僕は、DCブランド世代ですから、タケオキクチ、ビギ、コムデギャルソン、ワイズ、アルバタックス、グラスメンズ、チューブ、イン・アンド・ヤン、プラクティス・オブ・サイエンス、トキオクマガイ、、、、ショッピング袋が捨てられない世代です(笑)しかし、ロゴのフォントや色づかい、デザインなど勉強になります。しかしながら、今回買い物したなかでも、特に気に入った自分用のものはこの看板でした。ちょっとした哲学、いいですね。世界中の知恵や御機嫌になる哲学をコレクションしたいもんですね。

ぼくなりの訳ですが、以下。

アイリッシュ・フィロソィー


あんたが、元気だろうと病気だろうと、

せいぜい心配することはたった2つしかないよね。

もしあんたが、元気だったら、

まあ、なんも心配することないよね。

もしあんたが、病気だったら、心配することは2つだよね。

あんたが、なおるか、死んでしまうか2つだけど

あんたが、なおるんなら、なんも心配することないよね。

まあ、もし死ぬとしても、心配することは2つだよね。

天国にいくか、地獄にいくかだよね。

天国に行くんなら、なんも心配することないよね。

でももし、地獄に行ったとしても、

あんたは、あんたのともだちに握手してまわるのに超大忙しだろうよ。

つまり、あんたは心配してるヒマなんてないってわけだ。

。。。。。。。。

あの世にいっても、
こりゃ~忙しくなりそうですね

2009/02/17

Gentleman's Voyage vol.2                  “Early birds catch luckiness ”


いつもと同じ、旅行中はたいがい午前4時~5時には起きていました。ゆっくりバスタブにつかって足先をあっため、体全体を温め、けっこう寒いロンドンに負けないようにしました。長湯しながら、じっくりロンドンのガイドブックを読み、最低限の街情報を吸収していました。

ちなみに、早起きとはあんまり関係ないながら、上写真は、セヴィル・ロウの老舗アンダーソン&シェパードにて、マシュー氏、彼のスーツの生地、シビレました。明るいネイビーは結構コーディネートの幅がせまく難しいものですね。氏からネイビーの美しいアンダーソン&シェパードオリジナルのネクタイを選んでもらいました。絞りの位置高いですね、と聞くとそんなことないよ、僕の実際の絞りの位置と同じだよ、とのこと。

日本人と体型ちがいます。彼がサルトリアリストに登場していた時の写真のスタイルもシビレます。この記事のコメントも面白いですね。氏のスタイルにクラシック・テイストが見える人が通な人でしょう。

さて、話もどって、ホテルの朝食スタートが7時なので(ほぼ毎日朝食1番乗り)、そのころまでにはお腹はペコペコで死にそうになります。旅先の生活リズムは、日々の日常と変わらず、早寝早起き・朝ごはんはしっかり食べて、晩御飯はできる限り少なくして、というフレームさえキープしておけば、絶対に体調崩しません。

ここ20年以上、僕は風邪もひいたことないです。風邪ウィルスが体内に入ったな、というぐずぐずした状態も何度かありましたが、サプリメントを普段の倍以上飲んで、腰のあたりをストーブやドライヤーでやけどギリギリまで温め(マネする際、やけどに注意)、あとは気合いで(風邪ごときに負けるはずがない、という自信)数時間で治します。

今回、妻が中盤に喉痛・頭痛の典型的風邪症状があったのがわかったので、僕自身の場合と同じように長湯させ、足先からやや熱めのお湯を出して、こまめにビタミン補給をさせつつ、あとは自己暗示、“だいたい、この楽しい旅行中に風邪が登場するはずがない、酒を控えめになんて考えている場合ではない、それは気持ちで負けている。

美味いワインの力でウィルスを叩き潰してしまうイメージでもってガンガン飲むべきだ”というわけのわからないパワフルな考え方が功を奏して、見事翌日復帰し、早朝ハイドパークをジョギングしました。

ホテルがランカスター・ゲイトのロンドン・エリザベスホテルという古くてコージーなところ(下写真背後の僕の頭の位置の建物)だったのですが、そこがハイドパークのゲートまで30秒のところだったので、便利でした。ジョギングの前日に、これまた早朝散歩でコース確認をしていたので、皇居ジョガーでもある妻の背後から、ムービーを持って撮影する、ということをやりました。

ゴール地点(スタート地点)で、カリスマティックな雰囲気を漂わせながら取り巻き仲間に囲まれている黒人女性から、『ハイ!あななたち2人を撮影してあげようか?』と話しかけられたので、おおっありがとう!それじゃあ、よかったら僕らに何かインタビューしてくれないですか?とその場でインタビュー撮影が始まりました。

ところで、あなたはもしかしたら有名なラップ・ミュージシャンかなにかで?と今度は僕のほうから訊いたところ、“わたしはアスリ(アスリート:運動選手)よ”ということでした。ああ、彼女はアスリって名前のミュージシャンかなんかなんだな、アシャンティとかビヨンセとかそんな感じの、、、と僕は認識した次第でしたが、妻からアスリート:運動選手よ、と教えられました。

後で彼女は、Christine Ohuruoguという北京オリンピック女子400メートルのゴールドメダリストだよ、会えてそりゃラッキーだったね、ってハリソンズのJ氏から教えてもらいビビったものでした。いつも彼女はインタビューされてるほうで、自分で誰かにインタビューするのはさぞ新鮮だったことでしょうね(笑)

彼女に、やっぱりアディダスのゼロ(その時彼女が履いていたランニング用の超軽量スニーカー)は調子いいですか?って訊いたら、やっぱり抜群いいよ、って答えでした。そして、あなた全身“LONSDALE(ボクシングウェアからはじまったロンズデール伯爵の老舗ブランド)”よね、ってウインクされながら言われました。

せっかくとばかりに、前日にピカデリーサーカスのスポーツ百貨店リリー・ホワイトで70%セールをしていたので、揃えたものでした。あまり見たことなかったんですが、ロンズデールのスニーカーは、すっきりしたシンプル白スニーカー(せめて色数はロゴ色含めた2色まで、余計な切り返し少なくワイズできるだけ狭いの希望)推進委員会理事長代行のぼくとしては即買いの1点でした。

コンバースのキャンバスの白。少し、エッジに味があって、サイズ合えば買ったのですが、、、下も面白い素材でした。


今回、典型的な観光地らしいところはほとんど行っていません。ハイドパークはこの1週間の滞在で大ファンになり、また今度来るときの宿泊先もハイドパーク沿いにしよう、と思いました。なにやらハイカラな犬くんたちも散歩しつつ夏なんかは籐のバスケットに最高に美味いサンドイッチでも持ってワインやビールを持って出かけたいもんです。なにしろ美しい、広い公園があることは豊かなことですね。

次回は明日、ショップ巡りでどこにいったかを備忘録しておきます。※メルマガの続きも近々やっとこさできあがりそうです。しかし、本日の早起き(午前2時、シャワー浴びてブログ一発、さらに今から仮眠予定)は時差ボケ由来の早起きですね。

2009/02/16

Gentleman's Voyage vol.1                  “Vision of the Modern Gentleman”

昨日帰国しました。
まことに実りの大きい旅でした。

いつも御贔屓いただいている顧客であると同時に友人であり仲間であり先輩である皆様、私を厳しく・優しく多方面から育てて下さった多くの同業の先輩の方々、日々力強くお引き立ていただいているお取引業者の皆様、その他、多くの面で支えてくださっている関係各位の皆様に、深く・強く感謝の意を表したく存じます。

とりわけ今回、セヴィル・ロウ訪問でのヤマ場であった“アンダーソン&シェパード(Anderson&Sheppard)”と“ハンツマン(HUNTSMAN)”詣でを実現させてくださったハリソンズ(HARRISONS of EDINBURGH)のJ社長と、ハリソンズ日本総代理店のK氏には、重ね重ね厚くお礼申しあげます。両店の貴重な20's、30'sまで遡るアーカイブや工房まで見ることができてちょっとしためまいを覚えました。一番上の画像は、Davies & Sonにて。一番左端は、セビル・ロウの重鎮であるオーナーのAlan Bennett氏。

まことにありがとうございます。

今回、“心は、堂々たるパンツ一丁”で出かけたせいか、現地での偶然の出会いに恵まれ、生まれつきの強運も味方してくれました。ハンツマンでは、『THE LONDON CUT Savile Row -Bespoke Tailoring』著者で本人自身も桁はずれのダンディであるJames Sherwood氏本人がいてこれまたびっくりでした。

一度、伊勢丹のイベント会場におられて話しかける機会あったものの、何となく今はタイミングじゃないな、と御挨拶を先送りした後のストーリーがこれだったのかと納得した次第です。

『ジェームズ・シャーウッドさん、わたしはあなたのことをよく知っています。あなたの著作、“ロンドン・カット”は熟読しました。』そう声をかけると、これまたエレガントな佇まいで、『オ~!そうなんだ!』とさわやかな笑顔でフレンドリーに応えてくれました。最初に日本で彼を見かけた時、知りたくて知りたくて仕方なかったことを訊きました。

『Mr.ジェームズ!あなたの髪型すごくかっこいいですが、どこでカットしてるんですか?マードック(※この老舗バーバー情報は、ジョン・スメドレー@ソーホーのイケメン・スタッフのディディエ氏からゲット)ですか?』 と訊いたところ、

『ジャーミン・ストリートのチャンパーって、店だよ。ここは最高にいいよ、』と教えてくれて、さっそく即刻出掛けようとしたところ、前出のJ氏が正確な場所を確認してくださり、K氏が予約手続きを手伝ってくださり、即日夕方に予約が取れました。(GEO.F.TRUMPER 20 Jermyn Street Piccadilly)

フォートナム・メイソンでアール・グレイ(この単語の発音が一発で正確に通じるまで3、4回かかった、2オクターブ高音で発音すると通じること判明)しながら、予約までの時間をゆったり待ち、はずむ心を抑えきれず予約の3時30分の5分前に、お店に入り、“超Sleeeeekな髪型によろしく!”とリクエストしたところ、“おれは、よ~く、わかってるよ”とニヤッと微笑んでくれました。

そのカットのおじさんが、むこうのほうに道具を取りに行きながら、女性スタッフに“おい、そこのハンガーに掛けてるこのジェントルマンのスーツをちょっと見てみろよ!信じられんくらい、び・ゅ~ティフルだよ、おれも痩せてこんなのが欲しいよ、履いてる靴も見てみろよ、エレガントだよな~!”といってるのが、聞こえてて僕はもうとことんニヤニヤしっぱなしでした。バーバーとは、やはり気持ちを上げてくれる場所ですね。


人間、とっておきの幸福の瞬間というのは一生の記憶としてワン・シーンがバチ~っつと刻まれますね。宝箱に大事な思い出をサッと入れるように。

さっぱりとしたクラシックなヘア・スタイルが完成し、この店オリジナルで、爽やかだけど、ちょとスパイシーな香りが心地よいポマード(100mgを2つ買って)でスリークに仕上げ、バーバーから外に飛び出し、日差しと風が気持ちいい夕方のジャーミン・ストリートをピカデリー・サーカス方面へと向かいながら、なんともいえない、しびれるような、ワクワクするよろこびを感じました。

ジェームズ・シャーウッド氏は、前述の著書、“ロンドン・カット”にて、最上級にちかい形容詞としてたびたび“destination(到着地、終着地)”という表現を使いますが、、著書にもあるように、やはりセヴィル・ロウ、ジャーミン・ストリート、セント・ジェームズ・ストリートを含む1マイル四方は、好きな人にはタイムレスにシビれるエリアであり続けるのでしょう。

おみやげも、ノッティング・ヒルやソーホーでかなり買い込みました。しかし、カフリンクスは、納得いくもの少なかったです。しかしながら全般的に値ごろ感に納得いきました。何しろ交換した際の為替が1ポンド120円~170円くらいでしたから、1年前の半分、そこに来て、セールで70%引き(イギリスのセールはそれくらい普通とのこと)ということは、0.5×0.3で定価の0.15、つまりプロパーの15%でものが買えるということですね。

ついでに言うと、ホテル料金も為替マジックで1年前の半額、さらに2月はオフ・シーズンということです。日本国内にありがちですが、経済環境が不況さらに金融危機ということで、ただひたすらビビって消費を控えるという消極的な態度がいかに馬鹿げているか、ということですね。円が比較的強い今こそ、海外旅行ですね。男なら強く逆に張れ、とばかりに、今こそまさに生きた投資をすべき時だと思います。

セルフリッジやボンド・ストリートに出かけ、かわいい、美しい、でも一生使える、ベイシックなアイテムをしこたま買い込んで、おしゃれなショップのパッケージを両手いっぱいに持ってホテルまでかわいらしいロンドンタクシーに乗って帰宅、というイギリス映画のワンシーンのようなデートスタイルも今でこそ、ですね。僕は忘れるのも早いので、今週、備忘録も兼ねて、ちょっと頑張って感動したことから書いていこうと思います。

2009/02/07

2月7日(土曜日)~2月15日(日曜日)

ロンドン、セヴィル・ロウ詣でします。いやはや~今やっと伝票関係整理終わってやっと準備です。物置から古いサムソナイトを取り出し。今回の旅行の持ち物のコンセプトは、①パンツ一丁で出かけ、②たっぷり現地調達して、③装備・装着して帰国、というくらいのものなので、油断して準備していません。

それにしても、バーバリーもそうですが、最近は、上着丈の間とトラウザーズの間が見えていてもOKというぐらいの感じですね。積極的にイイ、というわけでなく、まあ又上が浅いので、しかたないという感じでしょうか。3ピースにした場合、ベスト丈が長~くなってしまい、ずんどうに見えるのですが、その矛盾にちょっと逡巡したはずで、それより、シャツがのぞいたほうがいい、という判断なのでしょう。


       では、行って来ます、もう春ですね。でもロンドンはめちゃ寒く、雪解け中とのこと。やはりパンツ一丁では寒いでしょうし、まあ、ヒートテックもっていきますから。

写真は気が早くも、2009春夏のゼニアの生地見本カタログからでした。ロンドンからも、ハイドパークを走っている写真でもアップさせる予定です。そしてできれば動画アップ!をチャレンジ予定。では!

SHUZO's report。


30’sスタイルの掲示板でエネルギー解放させていた、SHUZO氏がまた大解放レポートを携帯経由にて送ってくれました。ケン青木氏と銀座で一緒に写っている写真探したんですが、ちょっと見つからず、近々探します。以下、貼り付け。

『オーバーコート』


今年の冬はなかなか寒いですね。僕自身、従来の冬装備では今回、耐えられなかったやもしれません。(大げさですか(^∀^)寒さに弱いもんで)が、しかし!前回の冬から今冬にかけて鉄壁のオーバーコートを二着購入したためものすごく快適です。鉄壁というのは寒さを通さないという意味でもありますがもう一つ、自分が好きな『1930年代周辺という時代のスタイル』に一番似つかわしいコートを手に入れることが出来た、という喜びによる心の安定をも表しています(^_^)。

まず手に入れたのは30年代のフランス製のチェスターフィールドコート。形はダブルブレスト、色は黒に近いチャコールグレー。ラペルとカラーの間の隙間は当時よく見られた『すこし開いた』仕様。ラペル幅はやはりこの時代らしく非常に幅広なボールドスタイル。(余談ですが両脇のフラップポケットの中はカラシ色のフェルト状の素材となっております。チャコールグレーのコートのポケットの中身が何故に辛子色?(^∀^))内側ポケット周辺はパイピング仕立てのお台場仕様となっており、コート背面の美しいパターンやカラーの裏に仕付けられた微細なステッチとも相俟って『もしかしたら当時のカスタム(オーダーメイド)かも』など想起させられます。

もともとチェスターフィールドコートはシングルのピークトラペルを希望していたんですが、このコートをお店で見た時の存在感、チャコールグレーのストイックさ、風を全く通さない肉厚のウール、脇からフラップポケットに至るウエストシェイプのRの美しさ、立体感にやられてしまいました。それに加え、フランス製ということで少し値段がリーズナブルになっていたのも追い風になりました。(別にイギリスでもフランスでも仕立ての差は変わらないとは思いますが、何せ購入したそのお店は基本、仕入れる衣類はmade in Englandであることを矜持としているので、どこ製であるかよりは時代性やシルエットを重んずる僕にはまさに渡りに船のありがたい価格でありました。)

ちなみに豆知識。賢明な皆様はご存知かと思われますが英国ではジャケットをコート、ベストをウエストコート、パンツをトラウザースと呼びます(ジャケット、ベスト、パンツはアメリカ語ですね(^∀^))という話を一般の人に言うと、『じゃあコート(外套)はどういうの』と大抵の人はおっしゃいます。答えはオーバーコート。(ちなみにビクトリア朝時代はジャケットとコートの定義の境界が曖昧であったため、《なんせ当時はウォーキングフロックスーツなどという外套丈の上衣を頂く三つ揃いも存在したくらいですので》コート、オーバーコートを総称してコートと言ったのかもしれません)そういえば私の父母のように昭和初期を生きた戦中派は外套を“オーバー”と呼んでいましたっけ。

その後80年代DCブランドの台頭で外套をコートと呼ぶようになり、『オーバーなんて、ぷぷ。(どうせいい加減な和製英語でしょ)』と軽く嘲笑していたのですが、今となってみれば嘲笑されるべきは自分だったなあ…と思います。オーバーとはオーバーコートの略称でちゃんとした所以(ゆえん)のあるものだったんですね。さて二着目ですが、こちらはイギリス製40年代のアルスターコートです。このアルスターコート、僕的には最も30年代らしいオーバーコートと思ってます。

服飾辞典を紐解くと、『アルスターコート…オーバーコートの典型。1910年代頃から大流行し1950年に廃れた。トレンチコートの原型でもある』といった記述が…まさに30年代を駆け抜けたオーバーコートではないですか(^∀^)要するにアルスターカラーと呼ばれる襟(ピーコートにも見られる、襟先が下がって行くあのデザインのカラーです。)を持ったダブルブレストの外套で、シルエットは肩先からストンと落ちるボックスシルエットなのですが、ウエスト部分にはベルトが付いており、そのベルトをギュッと締めて胸の部分にドレープを入れウエストシェイプさせることにより抜群にエレガントな形、雰囲気を作り出せるコートであります。(このベルトを締めた時に出来る襞<ひだ>をヒントにした当時の名匠、フレデリック・ショルテにより背広の胸部分に“フロントダーツ”が取られるようになり、20年代のイングリッシュドレープスーツ完成へと繋がったのです。)

このアルスターコートの素材をウールから撥水加工を施したコットンギャバジンに仕様変更し、戦争仕様に手榴弾を下げるDリングや雨風を避けるショルダーヨーク、チンストラップ、銃剣を固定するエポーレット(肩章)などを付け足したのがトレンチコート(イギリス陸軍の塹壕戦用コート。映画『カサブランカ』のボガードでお馴染みですね。)であります。ちなみにアルスターコートのウエスト部分のベルトを省略し、背中のウエストバンドに留めたデザインのものを簡略型の『アルスターレット(アルスターもどき…みたいな(^_^))』と呼びます。

まあクラシックな映画で活躍するコートと言えばトレンチコートが思い起こされるでしょうが、そのトレンチコートを究極にシンプルにしたようなその簡素な美しさ、武骨な味わい…やはり僕としてはアルスターコートの方に軍配を上げてしまいます。僕が今回出会ったのは先述したチェスターフィールドコートと同じくらい肉厚のウールメルトン地(所謂“羅紗”ってやつですね。)で、紺色と言うにはもう少し明るく藤色がかった色味であります。現在こういうオーバーコートはブルー系ならおそらく地味な濃紺くらいしか製作されないのでは?

と思われ、それだけでも『ああ…過日は男物のオーバーコートでさえこんな洒落た色味が使われてたのだなあ』などと勝手に想いを馳せてしまいます(^∀^)狭めの肩幅に対しカラーとラペルはやはりかなり幅広く、まるで当時のドイツ、ナチスの将校が着用した外套のごとき極端なカッティングにシビレます。これもまた着用して人間の体の厚みが入るとカラーとラペルの間の刻み(ゴージ)が少し開く仕様になっており、なかなか表情のある佇まいになっております。裏地には当時のイギリスのユーティリティマーク『CC41』が縫い付けてあり、このコートが1938年~40年代(実際には50年代までこのマークの製品はあったらしいですが)のいつ頃かに製作されたことを物語ります。(このユーティリティマーク、第二次大戦当時、なるべく貧富の差を緩和するために設けられたチケットの配給システムで、当時このCC41マークを付けられたスーツから日用品、家具など色々なものをチケットで買えたとか。)

そして今回購入したコート、個人的にはベルトの取り付け位置が若干高めなのがさらにポイントが高いです。この処理によって、抜群に今日的なシルエットになっております。さて、また余談ですが、こういったベルト付きのオーバーコートを現代でも多数の人が着ていますが、そのベルトをウエストに巻かずに背中の方で結んでいる人が圧倒的に多いのには閉口してしまいます。トレンチコートなどは、背中のベルトループを通されたベルトがそのまま脇ポケットに入っている方も多く見受けられます。(当然シルエットはステンカラーコートのようにゆる~い感じになっております…)

これ、実は日本の販売員のセールストークの常套句にもなっているからしょうがない部分もあります。曰く『背中で結んだっていいんですよ』『そのままポケットに入れてしまってもいいんです』僕も20年以上前、初めてベルト付きのコートを購入した際はそう説明されましたから(^_^;)。しかし最近、デパートかどこかで販売員が客に同じ説明をしているのをそばで聞いて『20年(いや、多分それ以上)変わってないんだなあ。』と戦慄した覚えが(大げさですか(^∀^))。たしかに間違いではないんです。

着こなし方は自由ですから『それもアリ』という視点なら許せると思います。しかし販売員がそれを連呼するあまり日本では『ベルトを締めなくても当たり前』『それが正統』になっているキライがあるのはなかなか許しがたいものがあります。ベルト付きのオーバーコートというのは、基本ベルトをきちんと締める。それによって発生するウエストシェイプやドレープ(襞)の美しさを見越して設計、製作しているのだという代々の作り手の想いが現代の日本ではあまりにもないがしろにされている気がするのです。

しかし、大変少数派ではあるんですが最近ちゃんとベルトを締めている若者を見かけましたし、年配の男性でもトレンチコートのベルトをしっかりウエストに巻いてハンフリー・ボガードのように脇でキュッと結んだスタイルの方とすれ違い、『日本もそうそう絶望したもんでもないよな…』などとひとりごちてしまいました。さて僕自身1930′sのスーツスタイルに合わせる事を第一義として購入したこのアルスターコート、肩幅がそれなりに狭く、ウエスト位置が高いこともあって、カジュアルな着こなしにもかなりイケる事が判明しました(^∀^)。


現在はラフな厚手のシャツにカーディガン、細目のモーターサイクルパンツにロングブーツ、ニット帽をかぶりアルスターコートを羽織り、ストールをアフガン巻きにしてメッセンジャーバッグを斜め掛けという若干クラシカルユーロワーク的な出で立ちが最強の防寒着になっております。(もちろんベルトはしっかり締めてますよ(^∀^)カジュアルであっても…いや、カジュアルであるからこそ尚の事、です。)もう暖かいのなんの!やはり形的にもピーコートと同じ衿型なのでワーク的な斜め掛けも似合うんですね。しかもロングコートという事で、ショート丈が流行りの昨今にあってなかなか本気仕様な雰囲気を醸し出してくれております。

今ではこのアルスターコート、カジュアルな時の方がヘビロテになってしまいました。本当に買って良かったです。さてそうなると次の課題はチェスターフィールドコートです。ドレスなイメージの30′s系のスーツに合わせるには最強なんですが、それだけでは僕の日常生活であまりにも登板数が少なくなりすぎます。果たしてカジュアルな服装は合うのか?どこまでが許されるのか?これは深刻な課題であります(^_^;)何か良いアイデアは無いですかねぇ…

2009/02/05

Birdseye


Birdseye(バーズ・アイ):織柄名。『鳥目織り』。変わり織りの一種。シャークスキン同様、合物(あいもの)の背広地の代表。*「男の服飾辞典」婦人画報社より 合物は、いろんな説明がありますが、基本的に冬、夏からはみ出した季節のもの、という意味ですね。

ふだん僕はイメージしやすい表現として、“春に向かう装い”、“秋に向かう装い”という言い方をしています。Birdseye、素敵な言葉ですね。将来ジェントルマンズ・スタイル誌を創刊する際は、この名前にしたいです。


これは最近個人的によく履いているスペクテーター・シューズに合わせるためのコーディネートとして、全体を逆算していってセレクトしたトラウザーズ用ヘリンボン柄の生地。黒(か、ミッドナイトブルー系)タートルか黒(か、ミッドナイトブルー系)Vネックセーターにアクセントとしてスペクテイター靴を1点だけ挿します。下写真は、昨日いろいろな気づきと学びをいただいたリッツ・カールトンのカルテ。営業手法はプルデンシャル、接客はリッツから学ばせていただき、真似るべきところは徹底的に真似し尽くして、研究して、進化させ、精進させていきます。


さて、1月末から2月ごろにかけて、『梅春(うめはる)』と言います。この曖昧な季節に、自然にさりげなく合物をよそおっていると、ちょっとイイ感じです。季節(を愛でるニュアンス)をさりげなく表現できることは、茶の湯や花の世界に通じる粋ではないでしょうか。

ブログにちょっと間が空きましたが、パソコンにとらわれない生活も、これまた非常に豊かなものですね。携帯やヘッドフォンが当たり前になっていると、自然できめ細かでしなやかな、感性が磨耗していくようにも感じます。たまには、これら全~部捨てて、一歩一歩ゆっくりと自然の中を歩く、というような生活に戻ったほうがいいですね。


さて、あいかわらず11月あたりからは、たいへん忙しくさせていただいており、まことにありがとうございます。感謝する限りです。また、昨年のキャナル・カフェで行った100人パーティーがきっかけとなってよいご縁を作られた方々も何組かおられ、みなさまいろんな独自世界でのご縁で、実りをはぐくんだカップルもおられ、まことにもってすばらしいことです。微力ながら、『Bridge:架け橋』になれたことを光栄に思います。

一層、すばらしい『Bridge:架け橋』になるべく精進あるのみです。パーティーを催したりすることも、今年もたびたびあると思いますが、参加していただいた方々は、主催者にことわることなく、勝手に連絡を取り合ったり、人間関係を豊かにはぐくんでいただければ、たいへんうれしく存じます。

異業種パーティーの黎明期、ちょっとやかましいタイプの主催者(や紹介者)のパーティーに呼ばれた際、ぼくが誰と仲良くなったかを逐一報告しないと、たいへん機嫌をそこねるという方もいたりして、ちょっトホホ、、ということもあったりして、そのあたりは反面教師としながら、気持ちはフリーでも気をつけないといかんですね。

と、話が逸れたところで、また生地の話ながら、今年はマーチンソンのイングリッシュ・フランネル(Martin Sons & Co. English Flannel 400g)が人気あり、よく出ます(進行形)。これは本物のフランネル、スポーツを感じさせる、丈夫さ、タフさを感じさせる硬質の張りのあるイイ生地・名品ですね。

そういえば、ちょうど昨日納品のお客様Y氏と2人でほろ酔いで(アールグレイとカシスのカクテルは色も味も最高でした)新宿バーニーズ前とおりかかったのですが、マーチンソンの『フレスコ』を推していたようですね。季節感、多孔性、ポーラー生地、3プライ、4プライの粋な季節がやってきました。このあたりは、流行関係なくタイムレスなものなのでしょう。

さて、またしつこくフラノの話にもどって、イタリアのダンディ、ルチアーノ・バルベラ氏は夏でもフラノのトラウザーズを履くこともあるとのこと、野良着としてのこなれたおしゃれですね。スプリング・コートはコットンだけという選択肢よりも、通年コートして、フラノやジャケット生地でコートを仕立てる、はアリだと思います。

昨今、ブラッド・ピットやジョージ・クルーニーに見られる、ちょっとノスタルジックな口ひげの流行を見てもなんとなく時代の気分はカントリー(やノスタルジックやクラシック、往年のハリウッドスターな気分)に流れていきそうな気がします。

ここ数年、ファッション誌は、ハリウッド俳優、ケーリー・グラントをこぞって引き合いに出しますが、個人的には、彼のコーディネートは見事だと思いながらも、全体の人物として・人間としてのたたずまいが、いまひとつピンと来ず、どちらかというと、クラーク・ゲーブルに強いインスピレーションを感じていました。

どっしり男っぽく悠然としながらも少し甘い雰囲気がある、という点で古い映画を観てもクラーク・ゲーブルには強い魅力と深い陰影を感じさせられます。昨今のヒゲにもちょっと彼へのオマージュのようにも見えます。めりはり、陰影、強弱、間。
いまの激動の時代を生きぬける、走り抜けられるパワー、というようなものもあるのでしょう。そしてさらに実は、いまだかつて “ファッション” アイコンとしてはありえなかったものの、『リンカーン』というキーワードからくる“スタイル”も底流にあるかもしれないという、ちょっと風変わりな仮説を立ててみたりしています。

アメリカは南北戦争以来の激動期ですし、つらく厳しい時代も、風とともに去りぬ(この場合の『ぬ』は、過去完了ではなく、強い意志を表す、みたいな?)ということなのかもしれません。あれ、いつから流行観測に?

さて、さらにしつこく話題もどして、今年は、このイングリッシュフランネルで、軽いコートとして、スポルベリーノ風のものを沢山お仕立てしました。

ゼニアのトラベラーズの厚手のバーズアイ生地、カシミア、ウール、白のライトドスキン、柄的には、ハウンド・トゥースやヘリンボン、ガンクラブチェック、、、などなど。そして、私自身、このマニカカミーチャ的なシャツ袖の軽さを体験しているうちに、スーツの肩のスタイルのご提案を今までののおススメの構築的スタイルから変節させてしまいそうな予感がします。

という、ひさびさの長書きもこのへんで、さて、本日は『007慰めの報酬』のボンドのトム・フォードとボンドガール(最近の007、フェミニズム勢力へ気を使うあまり、最新ボンドのあのストイックでシリアスな雰囲気があるのではと予測)のプラダのシルエットでも観に行こうかと考えています。上着丈長めで、きれいに自然なラインでシェイプされています。楽しみです。

2009/01/13

ディギュスタシオン

試飲の習慣と同じように、スーツも一着目に関しては、しばらく着用した後の状態を丁寧に見ることが大事ですね。着た後の皺(しわ)の感じとか、着心地、素材との相性など。

本当は、着なれないアイテムもどうぞ、とワインやシャンパンみたいに気軽に数日試せる仕組みがあればいいですね、なにか考えときます。

さて、昨年末自宅の2部屋分のカーテンを新調しました。ちょっとした贅沢でしたが、眩しい日差しが理想的なやわらかい光になって、室内がイイ雰囲気になりました。買うときは、どんな感じかわからないので、ちょっと賭けですが。(スーツのお客様もけっきょく、生地選びはそんな感じなんでしょうね)

リビング(お茶飲み、仕事してます)のカウチ横は淡い光沢のあるピンクで、和室(ここで採寸・納品やります)は、同じ淡い光沢あるブルーにしました。そもそも生地は、何の用途のものであろうと、見飽きる・触り飽きることがないです。

下は、自宅に置いてあるシャツ生地など。ほとんど自分用に買っているものですが、シャツ生地に関しては、ベイシックなもの以外は、最近感動できるようなものと出会わないので、来月のロンドン・セヴィルロー詣で(2月7日→2月15日)にて、買って来ます。

お得意様にも、ささやかなサプライズながらレアな生地を買ってきます。感謝の気持に加えて、その人の魅力を(本人は少々、躊躇したりしがちなものを、、、)ポンっとひっぱり出したい、という勝手な欲望の昇華にもなります(笑)。職業病で、自分用の買い物時も、はっと気づくといつも妄想族でお客様を勝手にコーディネートしています。

たとえば、ご本人は絶対に選ばないようなアイテムなんかもありますが、それはある意味、何かのタッチストーン(試金石のようなもの)でもあり、不思議なめぐりあわせだったり、運命だったりするかもしれません。そんなアイテムは、プレゼントされることで、想定外の気づきがあると思います。

そして何よりも、時には、自分で買ったものではなく、誰かから、純粋に感謝の気持ちから誂えられて・贈られたものを着てみたりもする。これは、金額のいかんにかかわらず、最高レベルの贅沢だと思います。

誰でもがお金さえあれば手に入れられるスーパー・ブランドや老舗のアイテムよりも、それは数倍贅沢なモノであり、ストーリーといえるかもしれません。そんなノリと閃きでスコーンそしてパッと作ったアイテムには【 EDWARD supreme 】というちょっと特殊なロゴを今後入れときます。


2009/01/06

スポルベリーノには、ヒート・テック

この~2009冬のコートは、僕自身、軽く・柔らかいスポルベリーノ(※注1)的着こなしをしています。

2008年末タケシ氏に、今期秋冬のエルメスのチェスターコートをちょっと意識して、英国製カシミア生地、アズーロ・ブルー、ボタンは妥協無く一日探しまくった革釦、でお仕立てしたのがスポルベリーノ仕様のキッカケでした。製作現場でのK氏のアドヴァイスのお陰でもあります。

タイト気味の同じ生地のベストを付けたので、プライベートな特別感が一層あります。共生地の(コートやべストと同じ生地)包みボタンをつけてオーダーじゃないと、なかなかできない仕様にしています。

オーダーでないと難しい、といえば、レディスのパンツも、オーダーでないと難しい、バランス良くできるだけ細く~できるだけ縦に長く~な縦長のペンシル・シルエットもオーダーならではだと思います。フレアーや太めは最大公約数的で、大量生産的には都合の良いデザインという部分があります。

話戻って、スポルベリーノは、薄手なので、インナーには、街で人気のヒートテックが便利です。昔は、冬場に細身のシルエットを獲得するためには、ダマールの肌着、という必殺技があり、自身、自由が丘のショップにて購入していました。それをある意味凌ぐ、ヒートテック。去年、デニム、スニーカー、Tシャツ好きのプロデューサーS氏に教えていただき、翌日買いに行きました。(2000万枚売上げですか?凄いですね)

今年2009年から商品ラインアップとして、取り扱いを開始するために、まず自分用でオーダーしていた靴も3足届きました。僕はここ数年足のほうをグレンソンの靴に合わせていたため、完全に足が纏足みたいに変形しています。

なのでパターン・オーダーとはいえ、充分に満足度は上がりました。サイズは26、たいがいの既製規格で一番小さいDワイズよりもさらに小さい外人足なので特に満足度を感じています。

僕のまわりの顧客仲間で、皆が一様に、1.流行を追いかけ過ぎないで、クラシックな雰囲気がありながら 2.すっきり細見でスマートで 3.サイズがぴったり合って 4.革のクオリティも満足いくもので、5.値ごろ感もあるもの(←1.2.3.4.がバッチリ揃っていると5が激高いこと99%)が全然売っていない、という不満が大爆発していたので、これで解決できそうです。

カーフのストレートチップはまだ外履きしていませんが、スウェードのジョッパー・ブーツは、初詣で江戸川沿いを3キロ以上歩いたのですが(本当はアスファルト遊歩道横の小さなスペースながら、芝生の大地を歩くことがミソです)全然快適でした。

ついでに、きれいな酸素豊富でウォーキング派としては抜群な気持ちよさでした。腰から下げたバックはマルベリーのもの。これも冒頭のK氏経由でマルベリーのバッグを2点入手でき、ちょうどDellのノートPCが収まり、たいへん感謝しております。彼は、今年2月放送予定のNHKドラマ・シリーズで白洲次郎が着用しているスーツを作っておられます。放送が楽しみです。

次は、本当に自分がグッと来る美しいバーガンディの革を使い、スペクテイター・シューズ(一番上の写真)と同じラストで作ろうと思っています。2月のロンドン行きにも間に合わせて履きたいです。

途中、帝釈天近くにて、ヤマ盛り、“ヤバ盛り”とあったので、そのおっちゃんの、きっぷの良さに魅かれて買いました、500円。これぞトランス盛りであり祭盛りですね。僕も2009年は全てオマカセ・“祭”ラインをつくります。ゼニアのクインディチでスポルベリーノとかいいですね。

日本橋丸善のカフェは静かでいいですね。ここの柚子ソフトは美味いです。柚子とソフトクリームの相性が合っていなくて、反発しあっているところが、イノセントラブなテイストで美味いです。ジェレミー・ハケット卿のコーディネートよろしく、淡いパープル、淡いグレイ、淡いの水色で大柄ギンガム・チェックのシャツ(トラッド人に怒られること必至なタイトさで)を昨年末、自分用につくりました。フツーのネイビージャケットにもよく合わせます。

※注1
『スポルベリーノ』は、軽い仕立てで細身、そして膝上丈のチェスター風コート。セーターやシャツの上に直接コートを羽織る着こなし。スポーツから転じて軽快さを表す「スポルト」と素晴らしさを意味する「ベリーノ」――その2つのイタリア語が掛け合わされたネーミングのコートです。(メンズクラブ No.563 2007年12月号より都合よく抜粋)

2009/01/04

明けましておめでとうございます!!


Welcome激動の2009年!!
よく食べ、よく眠り、よく笑い、
たくさん働き、皆様と豊かな時間を過ごす。
YES WE CAN!!

(※↑年賀状と同じ)

昨年末、今年用にあえて小さいスケジュール帳を買って(銀座伊東屋にて、Brelioのコードバン、バイブルサイズより一つ小さめサイズ)、今年はゆったりマイ・ペースで行こうと思っております。

今年のキーワードは『Z層』です。

年初早々この、わけのわからない“Z層”という言葉ですが、これはもちろん、X、Y、ZのZで、僕が便宜上に作った造語です。ダグラス・クープランド著の本『ジェネレーションX』へのオマージュもありますが、表層的なマーケティングに騙されない最終属性で、消費に対する考え方が進化し・成熟した層のイメージです。
具体的に、Z層の贅沢(Zeitaku)のイメージは、ただお金をじゃぶじゃぶ使うという行為ではありません。むしろごくまっとうで基本的・本質的なサービスを求めておられる方々のことで、平たく表現するならば、シンプルに、自分自身を丁寧に・大切に・大事にするための・されるための配慮、という意味合いでの贅沢を求めておられる方々のことです。

もちろん、Z層の彼ら(彼女ら)は『専門家による高度なサービス』を求めておられますが、その一方で一対一の信頼があって成り立つ関係性や物語性を楽しんでおられます。

逆を表現するとわかりやすいので敢えて言うと、例えば必要もない複雑な(最新?)機能を搭載され、買い換えるたびに初心者状態よろしく分厚いマニュアルを読み直さなければならず、デザインも選択する種類・自由が少なく妥協して買わされる携帯電話の新商品ラインアップ。

実際のところ、ちょっとしたキー・ボタンの位置関係の修正や、押した感触の好み、微かな質感の改善など、各個人のリクエストは全てピンポイントでしかないのに、時限爆弾のようにどこかが壊れ、(最新機能のせいでメモリーを異常に食っていたり)一方的にモデルチェンジしながら派手な使い捨てサイクルにつき合わされるという携帯市場のスタイルなどは、まさにZ層がイメージする贅沢(Zeitaku)とはまさに真逆のサービスです。

この世はいま不況だとか、厳しいといわれますね。そう言えばそうなりますよね?そして、マスコミが言うような市場原理の中では、“競わなければいけない”とか、“より一層他に対して競争力をつけねばならない”というような、椅子取りゲームのような考え方に陥りがちです。

しかしながら、このような世の中だからこそ、信頼と感謝の念を積み上げていくような関係(それがサービスの場面でも)もしっかり存在する、ということを確認しつつ、創造できたら素晴らしいですね。

どの経済書にも、現在の日本経済は混乱・混沌状態にあります、、、と書いてあるけど、そもそも、静かに暮らしていた日本にあって、慌ただしい市場原理やマネー経済こそが混乱・混沌状態であった、といえるよね、とは友人タケシ氏の名言でした。

最近出会った言葉で印象的なもの、、、

東山水上行
(とうざんすいじょうこう)動かないはずの山が動く、、、固定概念にとらわれて、いつまでも対立的、相対的なものの見方にとどまっていては未だ見えざる世界への進化はない、絶えず動いている水の上を、不動とされるものが動いていく、、、水の上を東山が動いていく情景、それをそのまま無心となって受け止めることができるだろうか?無心に淡淡と受け止められる心が大切で、それ以上のことを考えた瞬間にもう、真実からは遠く離れてしまっている、、、(有馬頼底著:茶席の禅語ハンドブックより、記憶とバイアスをかけながらのエド抜粋あしからず)

画像上 Y氏のスーツ+シャツ、そして丸ビルのビームスにお連れしてセレクトしたタイ。(バタクハウスカットでもシックなペイズリー柄購入)

画像中 先日購入したセイコー50’sの3針時計。縁が薄く、やわらかくシンプルな印象。自分用とプレゼント用に2本購入。

画像下 甍と松と青空。地元にて初詣に。

2008/12/15

はやいもので師走(しわす)、


確かに普通人である僕も11月ごろから走り回っています。時短、時短、という感じで、何事も早く・正確に・(でも)じっくりと、となると、割り切って、かつて実存主義の哲学者キルケゴールが言ったように『あれか・これか』の優先順位で行動しなければなりません。

この11月中旬あたりから、走り回っている中で、必要に迫られ、行動パターンを鍛えられました。中でも『際(きわ)集中主義』。単純ながら、このやり方で従来ならタイトになるスケジュールを、一着一着、魂を込めつつじっくり充実させることができました。

パソコンも立ち上げ時間が必要なように、頭の働きを、ある一定状態に(毎回毎回)立ち上げることを、できるだけ減らすこと、一度立ち上げたら、その状態でできることは全部やり尽くすこと。

つまり記憶を手がかりに、思い出したり、あるいは探しモノしたり、という状態を少しでも減らします。普段よりじっくり時間をかけて、その時に一点集中して脳みそが旬な状態に、やるべきことをすべてを済ませます。細部まで徹底的に決め尽くすことにしました。後でアイディア思いついても、一定期間反映させる余地ももちろん設けておきます。


12月一週目(先週)は、このやり方をさらにターボを効かせたやり方でもスケジュールが限界に達しました。まことにもってありがたいことです。“ものは売れていません!”と、アパレル業界の勉強会では先生方はおっしゃられるのですが、僕も仲間たちも皆が例年以上に好調なので、きょとん~としています。

たぶん、業種がアパレル業ではなくて、未知のサービス業なのですね。業種の名前を考えています。進化したテーラー業、○○業と名前を検討中です。コンシェルジュ業?外商業?自分たちはインサイダーすぎて、それをなんと呼ぶのか、イマイチどの名前もピンとこないんですね。

おそらく未知の世界に、道を作りつつあります。新しい概念の名前は、当事者でなくて、外から見た人が作るものなのでしょう。『営業しなくても売れる商品づくり・一生付き合いたい顧客の方々との出会い』、を基本線として早朝7ミーティングを毎週水曜日やっていますが、商品力・サービス力、研究して精進してとことんやり続けても、終わりのない魅力的な世界、まさに『道』ですね。

この2か月ほど、貴重なるご紹介によって、たくさんの出会いがありました。ありがとうございます。ご紹介いただき、ホテルに採寸に行った先の紳士が、ぼくの中学(長大付属中)の先輩にあたる方だったり、ありえない巡り合わせばかりのサプライズ続きでした。不思議です。


モナコ住まい、インターコンチネンタル東京ベイ・スイート暮らし、世界各国にワードローブ収納、ワードローブはブリオーニ、アットリーニ、キートン、TRUE RELIGIONSTITCH'S のデニム、、、、当然のことながら、お客様のキーワードは、ぼくとは全然別世界ながら、楽しみませていただきつつ勉強になり、商品・サービスのアイディアも爆発的に膨らみます。

それにしても特に最近感じるのが20代(ホリエモンから一世代下)の若手の、一騎当千の猛者、凄いですね。頭の基本OSが根本的にわれわれ世代と違っています。人間力の精進と、革命的なビジネス合理性、まさに進化した人類かもしれないな、と昨今感じます。

2008/12/01

“INOCENT LOVE”火サス好きの妻と

月9、つまり9時から8チャンネルTVでドラマを観ました、熱燗を飲みながら。三丁目の夕日で素朴だった堀北マキちゃんが出ています。ドラマのストーリーが、成宮くん←内田有紀←ゆず←堀北マキちゃん(僕は役柄の名前を全然覚えないのです)という愛情ベクトルで、恋愛感情の順調なペイ・フォワードというよりも、逆風のペイ・リバースという感じで、なかなか世の中うまくいきまへんな~というものです。

ここで解決策としては、成宮くん→堀北まきちゃんとつなぐと、ループ、サークル、和が完成して、そのままみんなで同じ屋根の下で仲良くらせば、わくわくスリリングな展開になりながらも新鮮な共同体として、新しい家族スタイルができるかもしれません。

ゆずに愛されている内田有紀ちゃんが、成宮くんに向かって車イスから立ち上がって、よれよれになりながら、抱きついて行った姿にはうるっと来ましたが、(乗れるもんなら、ドラマに乗っていきたい派)1つ偶然、カギとなる手紙を見つけ、2つ偶然何かカギとなる出来事と遭遇し、3つ偶然誰かから話を聴いて、、、、偶然展開が3度以上続くとなると僕は一気に我に返り萎えます。

このぎりぎりのところで、止まってくれたので、(偶然2回まで)ようやく次回も見れそうな気がしました。月曜日は楽しみです。いずれにしろ、今日はテレビを観て夜を過ごし、数回しかみたことないスマスマを観て笑い、かなり平和な一日でした。

本日は、“ドーメルの超クールな“ICEシリーズ”で(リンク先の一番上の男2人の写真がアイス・シリーズです。)、かなりこれは“彼”に挑戦していただきたい、似合うだろうから、という生地で、まさに彼、と考えていたM氏から発注いただきましたのでうれしい一日でしたよ。

家に帰ると、たけし氏からアマゾンで粋なプレゼント、『斎藤孝のざっくり世界史』をアマゾン経由でプレゼント届いていました。アマゾン経由はなんだか未来を感じるギフトですね。マネしよう。そしてありがとう!

A book from SOUL LIBRARY あなたはこの本の歴史の最先端にいます!あなたも本に旅をさせませんか?

と書かれた手紙入り。
新しい、本のプレゼントスタイル。いいな~
タケシの“真冬のアズーロ”のカシミアのチェスターコート、ボタンも裏地も、それにもうひとつサプライズのロマンティックなアイテムが加わって、僕も軽く興奮してます。これはお楽しみに!

さて、さっそく寝る前に読みましょう。どうもありがとう!
平和な一日。

上画像)市川のカントリージェントルマン、タケシ氏。目立つ車なので、地元で車越しに挨拶することもありますね。鼻歌でビーチ・ボーイズかシナトラを唄っているミニを見かけたらそれは彼でしょうね。

下画像)豪快な形の雲。

2008/11/30

今まで見た東京の夜景の中で一番きれいでした。



いよいよ寒くなってまいりました。金曜日は美しく仕上がったアイテム群の納品ラッシュでした。3点郵送、3点は直接お届け。初回お仕立てでチェックが必要な場合か、大きく仕様やモデルを変えた(工場を変えた)場合に、直接お届けしてフィッティングを確認いたします。

直接のお届けは、有楽町線の辰巳駅下車。そこからの高層マンション群の夜景には圧倒されました。リドリー・スコット監督『ブレード・ランナー』のワンシーンのような。東海道線の倉敷あたり臨海工場地帯のような精密な光の夜景。

画像は、東雲の41階から。ブラック&ホワイトの『千鳥格子』(ピエ・ド・プル:Hound's tooth check:Pied-de-poule)の上下と、太めのストライプの上下、ハイトーンのグレイフランネルのパンツ。千鳥格子と『グレン・チェック』(グレナカート・チェック:Glenurquhart)は、僕は油断すると言い間違えます。グレンチェックはタータンチェックの一種で、柄的に帯が交差している方ですね。


お持ちのジャケットはそうとうお値打ちモノでした。500グラムはありそうなどっしりしたハリス・ツイード。タグも昔のものはちがいますね。こういうものは、お直ししてしっかり100年くらい愛用していただきたいです。タグのデザインは、正直、どうも昔のもののほうが、グッとくるものが多いです。