2008/06/23

水面が揺れるように、



知人の若手医師は、いろんなものをキレイだ~と表現する時に、自分の手を撫でながらテキスチャーがよくてうっとりするよな~、という言い方をしますが、たしかに表面というのは物自体と空間のキワであり、緊張した境界線です。

ですので何かしらそこに美を見出したり、木工における『ツライチ』のように、完成度の高さを求めてしまいます。その緊張空間をゆらゆらとさざなみが立つ、水の波紋が広がるように優雅に揺れる素材は、その内実、実質はいったいどうなっているのかと考えます。

糸の太さを示す番手とは違って、毛の太さを示すスーパー表記は以下のようなものがあります。一般的に細ければ細いほど値段が高価(※使用目的や環境によって価値観の物差しはひとつではないですが。)です。羊毛繊維の直径をミクロン単位であらわします。ちなみに1ミクロンは1000分の1ミリです。IWS(ザ・ウールマーク・カンパニー)によると,

SUPER 80'S 19~20ミクロン
SUPER 100'S 18~18.9ミクロン
SUPER 120'S 17~17.9ミクロン
SUPER 140'S 16~16.9ミクロン  
SUPER 160'S 15~15.9ミクロン 例)KITON スーツ上下 ¥627,900
SUPER 180'S 14.5ミクロン メリノ・エクストラ・ファインウール
SUPER 190'S エクストラ・スーパーファインウール
SUPER 200'S エクストラ・スーパーファインウール 例)国内老舗テーラースーツ上下 ¥2,000,000
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そしてこれは見たことない、これはSUPER 260 の原毛。(はて何ミクロンですか?なんとか光年、なんかと一緒でスケールをイメージできませんが)SUPER 260。凄い技術力の世界ですね。

ちなみに、こちらはビキューナ(Vicuna)の原毛



そしてこちらは、今後、夏の定番になるかもしれない、オリエンタルでシルキーなバンブー100%の生地。



※スーパー260'S原毛と、ヴィキューナは2点目ともケン・アオキ氏が持参していたサンプルより。

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