2010/06/12

その人のためだけに誂えられた贈りもの、


勝手に無茶振り気味に誂えて、プレゼントとして送りつける、、、。これ以上、おせっかいな行動もないですね(笑)思うんですが、進路などに迷って自分探しをすることになった際、その方法として、『自分のおせっかいポイントを探す』という方法が一番有効じゃないかと思います。これは人から聞いたり、何かの本で読んだり教えられたりしたわけではなく、僕自身がそうしてきたのだと思います。手法は変化あるでしょうが、進むべき方向としては、迷うことがなくなります。

お金払ってでもやりたいお節介。それを徐々にを発展させて、精進を積んだ後、お金というお礼をいただきながらやっていくといいのではないでしょうか。上シャツも、彼にはこのスタイルが似合うだろうと、とあるお客様にお贈りしたコットン・サテンのディープ・ブルーのシャツ。ブラックも一枚は必需品ですが、今年はこのディープブルーのサテンシャツ、という気分があります。このできを見て、僕自身も追加発注しました。


やはり、御客様とテーラー側も人間ですから相性があります。たしかにプロだから、ポーカーフェイスで仕事していきます。センスの良し悪し関係なく、人間的センスのほうが、ずっと重要と感じます。プレゼントを贈ったときの反応で、センスの相性が一番わかります。以下の、1.2.3.を持っていたら(⇔で反対のパターンを述べています)天下無敵のビスポーク客でしょ う。その反対だと、結局、美しく似合う誂えができるまでに、えらく遠回りすることになります。

1.自分自身で判断する人( ⇔ とにかく、まわりの意見にふりまわされて自身で判断できない人) 

2.自分自身をよく知っている人( ⇔ 自分自身に度を越したコンプレックスを持っている人) 

3.テーラーのノウハウとセンスを信用してくれて、上手にノセてくれる人( ⇔ 命令に近いご注文、本人の感性100%)



ちなみに、be spoken から来ている 『ビスポーク』 諸説ありますが、いろんなニュアンスがたくさん詰まっているとおもいます。テーラー・ショップにて生地見てて、『これ、この生地、唾つけた!』 という “とっておく” というような意味もあります。しかし、やはりビスポークは “誂え” がぴったりだと思います。誂え、という文字は “言” うと数字の “兆” から出来てますから、まさにこれだと思います。もっとも、粋な人ほど、服のこだわりはテーラーに任せて、一見関係ないようなことを楽しそうに話してくれます。

上のシャツは、パターンオーダーとフルオーダーの2種をご用意しております。自分自身のために完璧にフィットした大切な一品を誂えるために、多くの人間がかかわっています。フィッティング、企画、縫製、、、、各役割をはたして、仕上がってきます。みながそれぞれに一生懸命なので、アイテムのひとつひとつに、ものすごく 『気』 が入魂されています。外身に引っ張り上げられる中身、人間そんなところも多分にあります。

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