2010/08/31

アンテナの先には運命の出会いが、


2月8月は、ご存じのように2・8(ニッパチ)といって、通常はヒマな業界なのですが、周囲の力ある紳士たちにささえられつつ、忙しくさせていただき、まことにありがとうございます。

ようやく、八月後半になってちょっと遊び時間を愉しめるようになったので、知人からの強いススメで 空海の研究されておられる大日寺の御住職のお話を聴きに行きました。鑑賞系でいうと、上野水香さんのバレエ 『 ドンキホーテ 』 を観たり、神楽坂のギンレイホールの年間法人会員に登録して、ウディ・アレンの映画を観たり、していました。

写真上は、市川海老蔵氏が先日行ったお寺のご住職であられる大栗氏と対談しているものです。p86~りんごを育てる天才、木村秋則氏と対談があり、バカになることの大切さを語っています。時代の行き止まりのようにも言われる昨今、『バカ』は、機能しなくなった状況の中での、チェンジ・ザ・ルールのためのキーワードです。



じゃばらの冊子と同じ色でつい嬉しかったりして、、、若草色は、未来に向かう色。そういえば、先週日曜日、午前6時に6、7人ずれで、明治神宮を詣でて、そのまま移動し、恵比寿のウェスティンホテルで朝ごはん、というのをやりました。楽しかったですよ。



先日また、近所のおいしいパン屋、カイザーのカフェで朝T君と。セヴィルロウでの仕事がらみで渡英が決まり、喜ばしい限りです。世代的に、彼のまわりの友人たちは、別注やコラボなどで大騒ぎして、喜ぶ 『 グッズ 』 好きキッズが多いにもかかわらず、ふつうの紳士服が好きな彼は、ジェンツ的ドレススタイルで装い、ヨーロッパで暴れていただきたいです。



ジェット氏のシリア行きを見送りにいきました。夜の成田空港第2ターミナル。彼に合わせて全員シャイニーパンツ。昨日、携帯から普通にジェット氏と話しました。シリア大使館での講演も大好評で、シリア一大きな生地工場を見学に行くと言っていました。それから中東での別の国での講演もさらに決まったらしいので、日本から来た砂漠の使者としてアラビアのロレンスのような活躍をしてほしいです。

頭に巻く布と輪っかを買ってきてほしいと頼みました。いよいよ巻いている友達が身近になってきましたね。下は、グランドハイアットにて納品試着中の、淡くちょっとグリーンがかったエクリュ色の8分丈パンツ。


2010/08/22

ツイードの季節、2010年秋冬 “Country Way”


2009年にエドワードで企画した、ツイードのハンチングです。最近、二点サイズ直ししたので、ついでにエドワードエクリュの新しいタグを付けました。今年5月、法人化した節目に新しい色とタグを作ろうということで、エクリュ色とそれに映える若草色、そして立ち上がったサラブレッド馬(※しっぽでEの印)そして、ハリソンズ・オブ・エジンバラ代表のジェームズ氏が考えてくれた 『 Individual Cut 』 の文字。

このロゴは、最初の基礎をデザイナーのU氏、その後はM氏(以降、ワカと略)が適当に遊びであれこれレイアウトや色をいじくっていて、ダミーで作ったものをセレクトして新色、新タグとしました。狙って作るのもアリですが、偶然に絶妙なバランスができることも同じくらいアリです。



エドワードエクリュでは時々、気まぐれに紳士アイテムを小ロット企画します。これは、たまたま二名以上の顧客からのご要望があった場合に、そのリクエストを是非かなえてあげたい、というオーダー業の行動欲求(職業病)に従っている結果です。

ネクタイやボウタイ、帽子やポケットチーフなど作りましたが、もとがセンスの良いお客様からのリクエストだけあって、それを欲しがる他のお客様も連鎖しているので、毎回在庫はゼロです。そこで僕のやっていることと言えば、クリエイティヴィティはゼロですから、単純に、顧客リクエストにフィットするアイテムを作る、『リクエスト・フィッター』に過ぎません。


今季は、おおらかで、素朴なカントリー・ウェイというスタイルです。2011年は1月初旬に渡英予定です。ロンドン中心に滞在し、そのうち一日は、郊外のマナー・ハウスに宿泊する予定です。僕はちょっぱや早朝のFooting(ウォーキング)、ワカはそこでダイナミックに乗馬を楽しむ予定です。

渡英におけるそれぞれのシーンに備えて、今回ロンドンのメイフェアやジャーミン・ストリート界隈で粋に過ごすことと、優雅きわまりないデヴォンシャーのボビー・キャッスルのマナーハウスに宿泊し、カントリーを深く味わい・愉しむこと、それぞれの圧倒的に美しい場所に負けぬくらいの魅力・迫力満点のワードローブを企画・製作中です。

エドワードエクリュのフル・ハンドメイド部門の職人による、国産最高峰のフルハンドメイドのビスポーク3ピース・スーツを自分たち用に製作中ですが、ぼくらが日本一ダンディな “ 旬のクラシック・スーツ ” と考えている背広を着用して英国最高峰@セヴィル・ロウのアンダーソン&シェパードに行きます。僕らが最高鋒と思っているものに対して、御当地・本家での厳しいアドヴァイスを受けるつもりです。

歴史の重み・凄みから、こちらの小さなプライドを斬りつけられようと、それはグルメな体験です。そこでは、彼らが最高、と考えているダンディ・スタイルで、ビスポークもしてみる予定です。2009年に渡英した際、友達になったアンダーソン~のアンドリュー氏に、2、3年以内に必ずまたこの場所に来て、ビスポークする、と宣言していた約束を果たします。



今月あたま広島旅行の際、心を動かされる部分がいくつかあった月刊誌 『ゲーテ』 最新号を友人2人にプレゼントしました。その中にフラン・フラン(Bals)の社長のコメント ( むしろ、進化のために、超一流の他社製品を身につけるべき ) を読んで結構影響受けました。 “ マシンメイド ( 機械縫製 ) 最高峰 ” が、エドワードエクリュの基本の軸なのですが、コスト度外視で 『 無条件に最高 』 というクオリティを感覚的に熟知することも大事です。

上写真は、法人向け3ピース・スーツの納品アイテムの一部。社員全員が集まった際、各人が自分で考える、それぞれの方向性で個性爆発させると、アジアの街並みのような、爆竹とお店の看板の総天然色をまきちらしたような混沌状態になるのですが、一定のトーン、一定のスタイルの軸を作って全員集合した絵をシミュレーションしながら、細部までこだわって企画すると、非常に落ちついたヨーロッパの街並みのような端正な絵になります。大事ですよ。

コストは抑えても、サイズと細部に強くこだわりながら色や素材やデザインをプロに『全任せ』で選んでもらうのが一番賢いやり方です。社員にとっては、良い(正しい)方向性でセルフイメージが上がりますし、その後、数十年は着続けることになる、スーツ道初心者の心得として、その方向づけの価値・効果は大です。

2010/08/20

残暑の夕べ、


神楽坂ミヤビさん宅にて、北京ダックパーティー。残暑のひととき、ほぼ90%フランス語のみの時間で、学習欲もいい感じで継続しそうです。最近の映画、『インセプション』やベトナム舞台のフランス映画『ラマン』(のファッション)、『ブラックレイン』やパトリス・ルコント監督の『髪結いの亭主』などなど、映画の話になると、英語まじえてかろうじて理解できます。↑ムッシュ C & M 。たまたま、ゲイカップル風のポーズをした瞬間?(笑)このキャラもいいですね。


ご近所のムッシュMも参加。マックの優秀性について、確信持っておしえてくれました。僕も最近ついにi-pad買いましたからね。コンピューターに関しては、最初はマックから入って(5台)、ウィンドウズ(3台)に変わり、最近またマックにもどりつつあります。まわりの、超優秀な仲間が皆、ほぼ全員マックユーザーになりつつあるので、僕のよく知らないところで、大いなるアドヴァンテージがあるのでしょう。



マイク氏も神楽坂を楽しんでおります。日本のサブカルチャーこれだけ詳しいフランス人もなかなか貴重です。ぜひ、日本で成功していただきたいです。チャンスをしっかりとつかんでいただきたいものです。



世界を渡ってきたミヤビさんちのイスたち。その物語聞くだけで、結構妄想旅行できますよ。



ミヤビさんちの娘さんたち。3人姉妹で、みないたずら盛りなようでした。



カッコいいママでよかったね。



先日発売されたPerfumeの最新CDのジャケットに使用された、TSURUのヒール。ちょっと大きめサイズなんですね。今月の24、25、26日が展示会です。


ローリー・アンダーソン的な演出、ピナバウシュのバレエを思い出します。陰影あるディスコクラシックを感じるサウンドやMIKIKOという、すご腕コレオグラファーのプロデュース力によるところも大きいのでしょう。PVは、撮影するカメラマンがいろんなカット割りやエフェクトを一切かけずに、正面から、カメラワーク・ゼロで撮影したバージョンも作ってほしいものです。



今週火曜日、ひさびさ新宿御苑を朝散歩しました。迷い込んだツルですかね?入って300メートルくらいのところに、いましたよ。なんだか、自分の夢や幻影を外在化させているような気がしてなりません。ゆっくり歩いていて、きれいでしたよ。こちらも、同じくらいゆっくり等加速度運動で歩いているので、たいたいの動物は警戒心がなくなるようですね。すぐ横を通りましたが、こちらをチラっと見て挨拶してきたので、ゆっくり挨拶を返して先に行ってあげました。

2010/08/17

クラシックの美、その危険な魅力


本日もまた、英国で学生時代を過ごされ、アカデミックに大そうな精進をされて、現在はいわば審美家として生きておられる女性2名とハイブラウな時間を過ごしました。今後、エドワードエクリュにもロンドンの旬のエッセンスとヒストリーを注入していただく予定です。会話の中では気づきが溢れていました、“ そもそもクラシックというもの自体は存在しない、なんとなれば、今でこそクラシックといってもその時代その時代では目いっぱいの最先端だったわけだから、、、、”

というわけで、つねに、歴史・文化の感覚的な共感と背景の知的な理解という、高度な教養が問われるといえるクラシックなるものの扱い。モダンでアブストラクトな作品を作る100倍くらいの手ごたえがあるという世界です。おそらくこの線がクラシックであろう、とえいる一本の線は確かに存在するし、そこを綱渡りしながら、今の時代にも旬でいられる、とびっきりの新しさも内胞してこそ、旬のクラシックと呼べる、、、、深くて、愉しい世界です。

一方身近にひらたく言えば、ロンドンの中でもサウスケンジントン、チェルシー、ベルグレーヴィアの街自体に“心地良く萌え”、という共通点もあるようですね。もともとアカデミックな男性中心の貴族ソサイエティが、あたかも己の思想と哲学を表現するように街づくりをしたロンドン。堂々としたディグニティを感じさせるしかめつらしい歴史ある建物群。だからこそ、女性が普通のスーツ姿で歩いていてもぞっとするほどセクシーだったりするんですね。これは、生地のセレクトとセクシーの関係にも似ていますね。


2010/08/13

あやうい色のコーレスポンデント・シューズ


また一人、昨日木曜日、朝8時から挑戦者が来ていました。ほぼ服飾業のプロになりつつある、T君。かなりチャレンジングにコーレスポンデント・シューズをオーダー。色は秘密。彼の秋冬のコーディネートが楽しみです。ヴィンテージの合わせ技も得意としつつ、アメリカン・ヴィンテージと、ヨーロッパの70'sの雰囲気も好きらしく、面白いところを追及中です。



彼はたいそう勉強熱心なので、おもしろがってかなりの部分まで読み込んでいます(僕まだ読み終わってないんですよ~120ページくらいまでしか読んでません、、、それ十分勉強熱心だって!)。一応、先輩役としては、世界の街並み、海や山や動物や植物、古典絵画、旅、人生、、、、、、雑誌以外の一次体験、一次情報からインスピレーションから受けて、従来の服好き集中力と合わせて、積分的アウトプットするスタイリングへと精進していただきたいと願っております。



朝、早くお付き合いいただける方には、朝ごはん御馳走いたします。なかなか、若くて、7時や8時にご来店、というのは、気合入っているじゃないですか。見上げた心意気です。この日は、神楽坂のフランス人がクロアッサンとバタールを買いに来る店、牛込神楽坂駅近く、『メゾン・カイザー』のカフェにて。おいしいサンドイッチは、ただの生ハムとチーズだけで十分においしいです。



渡辺さんのだいたいの近況です。やつは窓に貼りつくのが好き。冷たいのか、温かいのか、何かが気持ちいいのでしょう。身体の側面全体を張り付けていることもありますしね。アグネスホテルの猫ちゃん達もそうですが、おっとりした動きの猫が多いですね。一匹、ものすごくスローモーションの動きに凝っているニャーちゃんがいますしね。おそらく、神楽坂は猫ちゃんにとって過ごしやすいところですよ。きっとかつては、色街の姐さんたちに、ご飯もらったりしてかわいがられたんでしょうから。。。

2010/08/12

Bow Tie Finishing

Moss 色、ヴィンテージ・ブルー、辛子色、ドットなど、マカロン・カラーを思わせる美しいボウタイ(バタフライ)を数点仕入れました。自身で結ぶタイプなのですが、真ん中のクリップを外した状態で、いったん理想的なバランスで、結んどくことができます。

トラッドショップの、ボウタイ結びの解説図を見たのですが、わかりやすく書かれているものの、一番最後に通す穴がどの穴なのかだけは、ちょっとわかりにくい(表現しにくい)気がしました。いっそコペルニクス的転換で、逆に完成品をほどいていく図も、構造の理解への一助になるかと思いました。

鏡見て結んだり、人に結んであげたり、自分で結んでみると、頭の中で図をその状況に翻訳しなおさないとならないので、結構難しいですね。


Vゾーンの雰囲気やシャツの開き方に合わせて、バタフライの大きさを調節できるのはいいです。


裏側は、互い違いになっていて、ほぼ線対称に近いきれいな形になっています。


先日火曜日、代官山キルフェボンにて一服した際、玄関先で咲いていた不思議な花。下の日陰のほうで小さく咲いていたものを拝借して、ブートニエールに挿します。神楽坂E。の近所でも咲いていてました。不思議なコントラストの花ですね。もし紳士が、こんな不思議なコントラストの着こなしをする場合は、コーレスポンデント・シューズでフィニッシュさせると落ち着くんですが、、、

2010/08/10

“ 伊勢の怪童 ”


先日、諸々お付き合いあった加藤氏より、ご案内のお手紙が届きました。以前ジャケットのパターンを使ったスポルベリーノの仕様やアクセサリー類などの情報など諸々お世話になりました。このたび、8月20日より、お父様とご一緒にやられている 『 テーラー花菱 』 のリニューアルオープンとのこと、おめでとうございます。素晴らしい感性の引き出しと、確かな経験と、活きのいいテンポで、魅力的な人です。

これで、三重、鈴鹿に、たくさんの素敵な男たちが出現してくることでしょう。小岩来た際、お気に入りの純喫茶 『木の実』には連れて行けず残念でしたが、小岩で一番ぼくが好きなカレー屋 『カシミール』のプローンカレー(海老カレー)を食べ、スタッフのお姉さんに、おこったような口調で 『これ、ナンがナンぼでもいけますやん~』 と美味そうに食っていたのが印象的でした。

お互い、穴場の定食屋やキャラ究めている喫茶店の手持ちのカードが多く、話は尽きませんでした。毎年、永ちゃんのコンサート ⇒ 靖国参拝 と定番コースをまわられていながら、また神楽坂も遊びに寄っていただきたいです。上写真は、神田界隈の激的に量が多いカレー屋です。スプーンがコップの水の中に浸かっている正しいウェポン的な学生街のカレー屋でした。

ある意味、パワースポット巡りで、伊勢神宮 ⇒ テーラー花菱、というコースは粋でパンチの効いた一日になるはずです。スーツの着こなしだけでなく、人生のあらゆる出来事に、おもしろく豊かに男気溢れるトークを展開してくれること保証します。

テーラー花菱 三重県鈴鹿市神戸8-1-8 営業時間10:00 ~ 20:00 定休日:水曜日
 

2010/08/09

父親の夢、あるいは、かっこいい女性


子供時代、夏休み一緒に遊んでくれたお兄さんがわりだった、従兄のノブ兄さん。早熟だったのか子供のころはTVプロデューサーになりたい、とハイカラなことを言っていて、結局県庁の職員になって、酪農家をまわる仕事に就き、毎晩毎晩、酪農家を訪問し熱心に話を聴き、そのためにアルコールを摂取しすぎたのか体を壊し、若くして亡くなった。ハンサムで甘いマスクだっだのに、牛と正面衝突して前歯がつっかけてしまっていたのを思い出す。

そのノブ兄さんに面影がとても似ているフクモトさん。あまりにも似ていて、うちの母にも紹介しました。その彼が、シニアーパパになってはや数カ月。先日遊びに行き、娘さんの成長ぶりを確認した際、『そのうち、女子高生になって、109とか行くようになるんだろうな~』と僕がコメントすると、『いやいや、絶対そんなことはない!』と断言していました。僕以上の妄想族であられるフクモトさんは、新入社員歓迎のあいさつで、ステージに向かう途中、ふと窓辺に寄ってそのまま、桜に見とれたため、放送事故的な沈黙をつくりだした伝説があります。



“ きっとね、うちの娘は、『 パパ、わたし、先日学校で書いた読書感想文で、文部大臣賞をいただいたの。いつもパパにお御馳走してもらってばかりだから、今度の日曜日、わたしが、パパにレモネードでも御馳走するわ 』 って僕に言ってくるにきまってるからね、、、、(妄想族が妄想族のコメントを伝聞しているところなので、ちょっとバイアスかかってるかもしれません、ご了承!) ” これには大爆笑でした。しかし、大爆笑しながらも、う~ん待てよ、それは結構素敵な妄想だぞ。と感心した次第でした。さしずめ、その時の喫茶店は、銀座か目黒のウエストか、資生堂パーラーあたりでしょうか。

そうですね、やはりイメージでは、中学生後半くらいまではオカッパアタマでスポーティで男の子みたいで、徐々に高校生くらいから、おしとやかになっていき、大学生でちょっともしかしたらこの人すごく綺麗な女性になりつつあるかも、人間的にも魅力的かも、と少し感じさせる程度で、いよいよ大人になって人間的にも凛々しくて、ナチュラルな美人に到達して欲しい、、、、などと勝手な父親予備軍は考えています。先日土曜日、ちょっとカッコイイレストランで食事しましたが、その時歳のころ20代くらいで一人で食事している女性を見かけました。

しかし、彼女は自分がどうしても食べたかったと思しきパスタをがっついている姿はそうとう魅力的でしたが、残念なことに携帯ばかりみておられました。一人の佇まい、これは男も女も難しい、深い世界ですね。手持無沙汰だから、つい携帯を見る、これは、最近の間を埋める所作ナンバーワンでしょうがあまりに残念過ぎるということで “ おひとり様道 ” 『 白帯 』 、文庫本を読む、になると若干レベルが上がり 『 茶帯 』、と仮説すると黒帯は何だ?ということになりますね。妻と一緒に話した結論は、 『 なにもせずに、のボンヤリが絵になる 』 でした。これはなかなか難しいですから、できなくても、やらなくても結構な世界でしょうが、自然にできるようになったらそれはそれでステキですね。

視線も誰かや何かを凝視するでもなく、ぼんやり開いている、姿勢はいいけど、そんな力は入っていない。呼吸も自然に深く気持ち良さそう。テーブルマナーは完璧で、所作は自然で美しい、、、、、世界のどこか遠くに出かけなくても、身近なところに挑戦と冒険はあるのかもしれません。ちょっとしたバーやレストランでさえ、ステキ精進のステージになり得ますね。カッコイイ女性は絶対に幸せになってほしい原理主義者としては、そんな女性はきっと見事な毛並みの馬に跨った騎士が登場すると信じていますし。ぼくも微力なりとも若手顧客には、そのへんよくよく教育(カッコイイ女性にビビるな、行け!と)しとかねばならんですが、、、、

2010/08/08

立秋が過ぎて、残暑ということで


昨日は立秋。初めて秋の気配があらわれてくる日、ということですが、まだまだ夏の大空ですね。今年は例年以上に夏の空の色が鮮やかだと感じるんですよ。勝手に昭和50年代の空、と呼んでいるんですが、僕の個人的な仮説では、不景気で車の交通量の減少で空気がクリアーなのじゃないかな、と思っています。

2010年秋、冬に向けてエドワードエクリュでは、やわらかな質感と色彩のインナーアイテムを準備しています。スコットランドに拠点を持ち、世界最高峰カシミアメーカーである、ホイック社の1.タートルネック、2.Vネック、そして3.シャツカラーのニットです。最高峰の上質なプロダクツが持つ、素朴さがカントリースタイルの必須アイテムとなります。



ヨーロッパにて定期刊行されているポロ雑誌や、クラシックなウィンターリゾートの雑誌に、しばしば登場するホイック。上質なニットの快適さは、秋冬の大きな安心感につながります。オーガニック品の贅沢品でもありますが、インナーに一枚着込むとすべて解決するようなパフォーマンスがあります。そうとうな種類用意している色に関しても、発色の美しさで圧倒的なものがあります。長い間付き合うことになるアイテム、本物の贅沢といえます。


今年二月、同世代である代表のユアン氏と@ホイック本社にて。出会ってまもないころに、縁起ものの、大判のシルクの立派な赤松の風呂敷をプレゼントしたら喜んでいただきました。渡英時には、奥様が交通事故にあったりして、たいへんな時期だったにもかかわらず、お付き合いくださり恐縮&感謝いたします。経営者として、しっかりした経営哲学を持っておられました。



工場といっても、ほとんど手仕事ですね。スーツの縫製工場を見ていても結局は手の込んだ手仕事だ、というのが結論です。必要な部分は機械を使います。検品から、製作まで、木目細かな作業で、魂が入ってきます。完成品の一枚一枚が考えられないほど非常に丁寧に作られています。働いている人々も、ひとりひとりが職人の真剣さで挑んでいます。



エドワードとホイックのダブルネームのタグ。しっかり出番を待っています。シャツカラー(シャツ型のカシミアニット)もハイスタイル、カジュアルにぴったりのアイテムです。旅の移動時などに、ひっかけるアイテムとして、ヴェストやカシミアのニットは必須アイテムといえます。サイズやフィッティングまで意識して、発色も最高に気に入ったアイテムをセレクトできます。既製品に違和感を感じる方には、アドヴァンスド・ラインとしてお勧めいたします。

2010/08/07

人生、これすべて珍道中 @広島 @応援PV


金土日、と予定外のスケジュールで充実しておりました。関係各位方々、ありがとうございます。先週の縫製工場@鳥取行の途中で、広島にも寄りました。大学生時代を過ごした広島は、とても懐かしく、ずいぶん変わっていましたが、よく通った喫茶店やレストランは生き残っていましたね。僕が好きだった店は、みな息が長いようでした。当時から濃いキャラ立ちの純喫茶風だったので、時代の風雪に耐えうる店だったのだ、ということがわかりました。ここで、新刊のプロモーションに言っていたジェット氏と合流して、賑やかな夜を過ごしました。



広島市内の『お好み村』にて、たまたま『並んでますか?』と話しかけれらた男性と世間話していたら、その方が、なんと僕の中学校時代の友人タケやんの友達だということがわかりました。これはかなりビビりました。もうひとりS君とともに3人で、修学旅行先で、消灯後の天井裏から脱出し、女子の部屋まで遊びに行く、というミッション・インポッシブルを敢行し、大失敗した思い出がありました。

今でも記憶がありますが、S君が、天井内の梁で片方の足を滑らして、天井を踏み破いてしまい、さらに後に梁のそばに高圧電線があったことが発覚し、先生たちが大騒ぎとなってしまい、ひと晩じゅう我々は徹夜で正座させれました。当時は悪ノリが止まらない傾向があったかもしれません。そのタケやんも今は立派な防衛庁幹部になっているとのこと。

そして、お好み焼屋で知り合ったそのS氏(シリアの日本大使館員)の名刺を受け取ったjet氏がその瞬間にシリア行きを約束し、今月28日にシリアに行くことになりました。彼の場合、あらゆる道やキャリアを自分の手で作り出していのでしょう。行動学をさっそく実践していますね。現在3着スーツを進行中で作っていますが、すべて27日に完成なので、シリアバージョンを楽しみにしていてください。


広島は、駅そばのホテルグランヴィアでした。M氏が上手に予約していたので、改装直後のお洒落で快適な部屋に泊まることができました。特別広いというわけではないですが、バスルームも、含めすべてがグリーン車・プレミアムシートレベルの快適さでした。ホテルのインテリアは気分を左右しますね。



広島ではタイガーマスクことS氏のパーティーにも出席しました。現在、正統派英国クラシックスタイルの3ピーススーツを製作中です。お盆はさむので、少々お時間いただきます。



旅は道連れ、珍道中。先月、成り行き上、一肌脱ぐことになって仲間でありクライアントでもあるジェット氏のユーチューブ用PVに参加しました。用意されていたコスプレだったんですが、上の鬚つけて演じるのが楽しかったので、実際に夏目漱石的、あるいは森鴎外的鬚を生やそうと思いました。撮影中は、適当なことを言って、楽しんでいました。まあ、なにかの縁なので、今後もエド紳匠郎を、自身のエドワードエクリュのお知らせPVとして登場させようと思います。

2010/08/04

Thanks Million、巨大謝謝、ダンケ・シェーン、シュペール・メルシー


ここ数日で、仲間たちと行った先で、ブートニエールに挿す雑草や花を探す習慣が身に付きました。このアクションによって、より季節を身近に感じるようになりました。旬の花、そして、街の中にちょっとした花を探すという素敵なマインドが身につきました。精神衛生上もいいことですね。西小岩の飲み屋街にだって、ちょっとした駐車場の隅に花が咲いていたりします。ひとつだけ咲いている場合はテイクしませんが、ポロっと落ちていたりすると拾います。

一日、素敵なお客様や熱い仲間との、感動的なやりとりが強烈にあった日でした。8月3日という日は、そういうプレゼントの日だったらしいです。知りませんでした。思い返せば、たしかにそういう日でしたよ。朝から、僕自身が感謝のプレゼント用の発送を二点やりました。そしたらそこに師匠格がやってきて、ちょっとした乗馬服のサンプルと昔のハリソンズのヴィンテージの生地をよかったら使ってみてね、とくださいました。

お昼すぎ、品川インターシティにおられる I 氏は、知的で、知恵と深みのある味わいある会話をされる方。月に二度、奥様とデートに行かれ、月に一度は泊まりがけの旅行をされています。そして、己自身のみがスタイル・コーチングなどの自分磨きへの投資によって、すてきに洗練されていくことをよしとせず、人生後半戦、今一度、奥様も一緒に(←ココ大事)素敵になっていこうという豊かさを追究されておられます。

女性、特に家を守ることを専業とされている奥様は、みな、自分が社会に取り残されていくのじゃないかという危機感がストレスにつながりやすいとのこと。それが原因で、女性としての緊張感が少なくなってきたり、マインドの輝きが少なくなってきたりしやすいものだから、いろんな機会を通じて、できるだけ社会に接触するように状況をつくってあげて、そして素敵に輝き続けられるように、パートナーが気をつけて育んであげたほうがお互い、より豊かになれるということ。そんなことをお話してくださいました。人生の知恵のギフトでした。



ジェット氏との待ち合わせ前に急のオーダーをこなす必要があり、遅れるので、日本橋三越の “ ラデュレ ”のマカロンを奢るよと伝えたところ、ジェット氏は、M氏からシャルベの、どっからどう見てもすばらしい力のあるレッド・タイをプレゼントされたらしく気 持ちが上がりまくっていました。ここから、クレイジーに振り切った酔狂で華麗なゲームがスタートした模様でした。

ラデュレにて、今までの僕の経験から、みなが、おそらく新しい味すぎて、“まずい!”と評判だった(が、僕はこの香りをたべる感じで、一番好き)薔薇のマ カロンを二人にたべさたところ、開口一番、『これはものすごく美味い!、なんでこれがマズイって言うわけ?』と怪訝に訊かれる始末。ほとんどの種類のマカ ロンを試し、やはり薔薇が一番だよ、とコメント。驚きました。

一言、“ だって、これ他に無い味じゃん ” とサラりとコメントするM氏。人間には、未知のものに対する2種類の正反対の反応があるのだ、と深い部分での気づきがありました。しかし、この日の ゲームはここからでした。



支払をしている僕の長財布を見て、『 ちょっとその財布、物はイイものだけど、なにかもうひとつパワーが足りないよね 』 あやしく光る二人の鋭い眼光、、、、、ん?何か不気味なエネルギーを感じる、、、、。そこから、急遽閉店した一階、レザー小物のフランス最高鋒Camille Fournet(カミーユ・フォルネ)のコーナーに強制連行されました。この二人は悪ノリしたら、とことん行くので、どこに連れて行かれるかわかりません。

気が付いたら、『つべこべ言わせないですよ!』ということで、リザードの長財布と小銭ケース(※ポケット裸銭に見かねたのでしょう、、、)がプレゼントされていました。全方位的にテンパって、あっけにとられているスタッフ(じゃんけんやらなにやら独自の不思議でファンキーな方法で、セレクトしていました)を尻目に、店を後にしました。とりあえず、はっと我に返って、Thanks Million、巨大謝謝(イメージ中国語的な造語)、ダンケ・シェーン、シュペール・メルシー、という次第です。

嵐のような時間が過ぎ、パーティーへ、、、ここでタイムアップ、続きはまた書きます。鳥取砂丘の砂にまみれた靴を磨いてくださったブリフトアッシュのジェンツ、、、、

2010/08/02

EDWARDÉCRUS @ 鳥取砂丘


昨日の日曜日から本日月曜日まで、広島、鳥取に行っていました。広島→岡山→鳥取の電車は、まっすぐ続く線路をひた走りました。美しい川の横を走り、山の中を走り、トンネルを抜け、そして町に出ます。漁師町では、だんだん畑のように甍の波が、夏の太陽にきらきらと輝いて、ぐっときました。2010年、ディスカバージャパン、日本の風景を愉しみました。

いいお天気、いい空でした。僕らは東京、丸の内や神楽坂を歩いているような感覚なので、たまたまそこが砂丘だったにすぎません。まわりの方々がおったまげた表情で観ています。ラクダに乗る予定だったのですが、あまりにも近距離をまわり、イージーすぎるということで、砂丘の一番はしっこの崖のところまで歩いていくことにしました。

帰り道、最後の心臓破りの坂道は愉快でした。こちらは普通に皮靴なので、つるつる砂の上を滑って、なかなか到達しません。汗はかきません。しかし、まったく不思議なことがあるものですね、帰り道、おそらく大きなバケツをもった何者かが隠れていたのでしょう、背中側にバケツの水を何度も何度も、ぶっかけられたようで、ベストの裏が、ずぶ濡れになってしまいました。まったく、困った砂漠の幽霊です。