2011/01/24

kyu kei chu dés





いまさらというような有名な大ヒット曲ですが、80's 90's を感じつつゆったりレイドバックできる飽きない曲です。ヴォーカルのコリーンの唄声は、“オプティミスティック・アルトフルート”と称されるらしいですが(確かに!)彼らのほぼすべての曲に共通して、切なくなるような基調旋律をつくり出しているのは、アンディー・コーネルという男のしわざですね。

Andrew "Andy" Connell - 1961年7月26日、マンチェスター生まれ。少年期から慣れ親しんだピアノでは、クラシックピアノの英国王立音楽検定グレード8の腕前を持つ。しかし、「バッハやバカラックは捨て去った」と言う通りクラシック音楽の世界とは決別し、マンチェスター大学で哲学を専攻しながらミュージシャンとしての経歴を開始した。(Wikiより)

花も紅葉もなかりけり、、、、言って否定しているものの、否定していても、そこに残る余韻と残像はやはり『花』と『紅葉』なのですね。それでいうと、捨ててもなおバッハとバカラック。そして哲学、、、その結果、このメランコリックな旋律。なんとなく納得出来ます。PV世界観、とくにピクニックのシーンにはときめきますよ。

2011/01/23

Grand Tour 2011 番外編、ホッとひと息。



ホッとひと息つけました。この一週間でツアーでの熱が冷めないうちに、なんとしても旅の記録を書き切ると決めてました。というものの、ここ数日夜飲み会多く、深夜まで飲み、飲み過ぎて、“リバース”して帰宅した時も、へろへろになりながら、水飲みながら毎晩書きました(笑)人間の脳味噌は身勝手で気まぐれで、ちょっとしたことは、すぐに忘れてしまいます。気持ちが激しく動いたことしか記憶に残りません。覚えておくとちょっと得なこと、などという、なまっちょろいレベルの情報など1秒で忘れます。



奇跡的に覚えている、ドジ踏みネタ、途中思っていた断片など、書き記しておきます。↑買ったものの、いまいちフォールドの仕方に違和感あるフェルトのブレーシーズ。近々、解明予定。それにしても、レンタル携帯電話サービスに関して、僕は全然ダメでした。普段から使いなれたんもののほうがいいです。とにかく、昨今の携帯は機能がありすぎて困ります。せいぜい6つボタンのくらいにしてほしいですね。


帰国時、持ち込み荷物は5キロくらいオーバーしましたね。30£くらい支払ました。バロンがモルトンブラウンの360mlくらいのものを6本手荷物で持っていて、手荷物検査でひっかかりましたが、どうみてもこれは爆弾ではないだろうとのアピールで、確認の上、コストはかかりましたが、持ち込み荷物扱いに繰り入れることができました。


ジェット氏、バロン氏の着用しているワードローブは全てエドワードエクリュ製のものです。(バロンのジョンロブのスウェード靴、ジェットのレペットの靴、ボストンバッグは例外です)みな、できるだけ荷物を少なくするべく、スーツ3着、あるいは、スーツ2着+(ジャケット+パンツ)、という組み合わせが基本としました。リッツでのクリーニングサービスを2度利用して回転させる作戦でした。

それにしても、一度、ボヴィーキャッスルで、乗馬の時間が押している中で、電車が到着駅したものの、電車の手動ドアが開かず、大慌てしました。ジェットが最初ドアを開けようとして『あれ?開かない、開かない』と言い出し、ぼくが大慌てで激アセリまくりつつも、どうやっても開かず、それを見たバロンが隣の車両からみんな降りてるから、あそこに急ごう、ということで窮地を脱したのでした。

なんと、いったん窓を開けて、外に手を出した手で外ハンドルを廻して開けるという仕組みでした。。。。ちょっとこれは無理でしょう。



ジェット氏に関しては、彼のアイコンである、パンツを数本持参してもらいました。いい光出してます。彼の色調は、すべて、ゴシックからルネッサンスの途中のマニエリスムのものです。エル・グレコの絵画を見ると、すべて彼のパンツの色があります。色選びをすべてクラシックな色調にしているので、ヨーロッパのどこの街かどにいても馴染んでいました。ルーム・シューズはやはり、すぐれもの、必需品でした。スリッパでもないし、靴でもない、というシーンがツアー中は多いので、非常に使い勝手がよく、スタイリッシュでいられいます。


2日目夜は、そうとう長いことバスタブに浸かっていました。この、かなりオールド・スクールなバスルーム空間の中で、備え付けのボーズのCDプレイヤーでFrank Sinatora のラブソングを半分落ちつつ、まどろみつつ聴きながらいい気分でした。“ All the way ” いちばんハマりました。





ほんとは、風呂入りながら、コニャック+チョコレートってのをやってみたかったです。次回ですね。



みな、早起きへっちゃらで、立派ですね。旅のコツとして、基本早起きで朝ごはんしっかり食べて、晩御飯をできるだけ軽くすませて、早く・ぐっすり寝る、というのが、昼間に元気で五感ぷりぷり状態でいろんなものをしっかり愉しむ秘訣だと思います。基本、早寝早起きで、晩御飯を少なく、というポイントだけ押さえていれば、まず余分や脂肪がつくことがありません。


そこで散歩でも入れるともう完璧です。
1. 早寝早起き 2. 夜かるく食べる 3. 朝かるく散歩
時期限定であっても、これだけ守っていれば、適当にジャンクフード食おうが、よっぽどでない限り自由でいいわけだから、トータルで見た時に、こんな簡単なことはないですね。

そもそも、太っていてもヤセていても、ホンっとどっちだっていいことなのですが(当然スーツ似合うに関しては鍛えているほうが、そりゃいいですが)、ダイエット・ダイエットと言う方ほど、いやいややっぱり健康大事ですから、という癖に(矛盾している)、体重増加のアクセルを全開にしながら、気がめいるような複雑な方法やったりしてブレーキを掛けているように思えて仕方がありません。


やはりロンドンには、端正な紳士にツンツン・ピタピタのスーツ・スタイルは皆無でした。ツンツン・ピタピタのスーツは、 1 . ピタピタだから、メーカーとしては、生地代が少なくて済む  2. ピッタピタだから、生地同士が早く擦れて破けたり傷んだりしやすい(さらに、安価なイタリア系のツヤツヤ系生地だとなおさら)からはやく消耗して、はやく買い替えることになる。 3.ツンツン・ピタピタという流行の方向性で強く振っているので、流行が去るとまた買い替えなければならない。。。大事に手入れして長くて愛用することが前提で、しっかりした生地で、最適なゆとり巾で作ること全部を含めて『英国スタイル』といえるのだと思います。


リッツ・ロンドンに訪れた際は、日本語も可能な、イアンさんがフォローしてくれますよ。初日にリッツに宿泊して、ツアー全体での疑問点・不安点をすべてここで解消しておく、というのも大いなるコツだと思いますよ。ナショナルトラストの手続きもすべて彼が代行してくださいました。その際は、気前よくチップという形でお礼いたしましょう。


↓ スウェインにて、キャリーバッグ買いかけたのですが、2輪という点、容量のわりにかなり重い、という点で躊躇しました。英国通のK君からは、英国では4輪が主人(持ち手)より先に進む図は本来、イケていないとされる。なぜならば、荷物は主人の後をついてこなければならず、荷物が人の先にいるということは、人が荷物の家来ということになってしまうから、、、、、。

との蘊蓄を聴いてじゃっかん揺れていたんですが。今回は待ちにしました。僕はそもそも商売・創業時は車引き(グローブ・トロッター引き)から始めているので、その際、肘が慢性の腱鞘炎ですしね。4輪押すスタイルが基本的にありがたいです。スマイソンの紙袋二枚重ねで済ませました。アキバ・スタイルです(笑)真似しないように。



無事帰国しました。帰りはBAのワールド・プレミアム・クラス(プレミアム・エコノミー)そのままだったのですが、フルフラットには及ばないですが、結構悪くなかったですよ。しかし確かに食事には猛烈に差がありますね。帰途は 『ウォール街2』を観ました。最初英語版で観て、次日本語音声で観たのですが、それぞれ頭の中ではまるっきり違うストーリーになっていました。ある意味、2度楽しめる僕の英語力なのですが、つくづく英語力不足を突き付けられましたね。



帰国後、3人とも、神楽坂の山せみで蕎麦を食べました。やはり食は日本は最高ですね。僕は、帰国したそのままの足で息子のスコット(生後1.5ヵ月)がいる松本にそのまま向かいました。たしかにスピードはメッセージですからね。英国で好きなようにあばれてきたパパに、ワンパク笑顔を見せてくれました。


Grand Tour 2011 12日(最終日) Savile Row , London.


一路、エクセター・セントデイヴィス駅からロンドンのパディントン駅へ。この日ばかりは、特に絶対に遅れたくなかったので、早目に駅で待ち構えていました。案の定、駅のダイヤの乱れで混雑している中、予定よりひとつ前の出発遅れの電車に乗り、パディントン駅には予定より30分ほど早く到着することができました。


最終日、旅の大詰め、ビスポーク@セヴィル・ロウということもあって、これからの過ごす12時間は(個人的には特に)死ぬほどアンテナをぶっ立てて、ヒリヒリするほど覚醒した状態で過ごしたかったこともあり、みなで英国仕様のでっかいレッド・ブルをガッツリ飲みました。上手いことタイミングを測れば、時差ボケにも効くしなかなか頼れるアイテムです。


ロンドン到着。セヴィルロウにて知名度No.1の老舗生地でマーチャント、『 Harrisons of Edinburgh ハリソンズ・オブ・エジンバラ 』 社長、ジェームズ・ダンスフォード氏と待ち合わせしていました。氏は、エドワードエクリュのオーダー・スタイルにおいて 『 Individual Cut インディヴィジュアル・カット 』 と名づけてくれた男でもあります。合流して小雨の中いよいよ、 ANDERSON & SHEPPARD アンダーソン&シェパードに向かいます。


太陽光の下、生地を選びます。僕らがビスポークしたいものは、徹底的に英国的(のさらに典型的なウェスト・エンド的なもの)で、徹底的にアンダーソン&シェパード的なるベイシックなスーツ。気をつけることは、ただ一つ。一切余計なことを “ やらかさないこと ”

英国のビスポーク・スーツは、うれしがりの 『 クリエイティヴ(創造) 』 な世界ではなく、徹底的にストイックで、どちらかというと “ 苦味走った ” 『 クリティーク(批評) 』 の世界だから。

自分だけのオリジナリティ?特徴?個性?吹けば飛ぶような自分の事情(いままでの好みや傾向など)やクリエイティヴィティよりも、ここでは歴史に蒸留されたエッセンスや知恵や哲学に語っていただいたほうが、ずっと本質的で美味しい分け前にありつける。。。それが、セヴィル・ロウを粋に楽しむコツだと思います。



僕のオーダーは、ここ数年来、ふつうに神楽坂でお客様にススメているハリソンズのPremier Cruプルミエ・クリュ。ふだんぼくが使っている見慣れたバンチブックをめくりながら、一瞬自分の執務机に腰かけて仕事していような錯覚になりました、でも、ここはロンドン・セヴィルロウでしたね。

バロン氏は、H.Lesser & Sons エイチ・レッサーのヘビーオンスの生地を持ってきてもらいました。(この生地めくりながら、2人の英国人がニヤニヤしながら、腹の底から丹田を通って絞り出すような “ オウゥゥゥ~っ !” というめき声を上げました。「こいつら、いきなり、そこいくか~」といった感じです。うめき声を確認して、バロンはまたしても躊躇なく、そこの一番最初に出ていた男っぽいながらもエレガンス漂う逸品を選びました。

このうめき声の感じは、ハリソンズ代表のジェームズ(マンチェスターユナイテッド好き)からも聴きましたね。アフターで、カフェにて 『チェルシーのランパート選手は一時期の勢いがなくなり精彩がないし、あんま好きな選手じゃないな 』 というコメントに対して、ジェット氏が “ ランパート選手に、マンチェスターは、けちょんけちょんにやられてきたから嫌いなんじゃないの?”とのコメントを(制止する二人を振りきって無理やりそのまま)訳して彼にぶつけた時の ジェームズの “ うめき声 ” と同じでした(笑)


上写真の彼とは二年前一度会って握手しています。以前、ネクタイ(当日しているネイビーのタイ)を選んでくれて、ぼくが必ず数年以内にビスポークしに来るよ、と約束した彼は、諸々の事情でアンダーソンを辞めていたようです。ディテールのオーダーに関してはどんな小さな特徴もすべて、あなた(アンダーソン)の見解はどうか?どうやるのがベストと思うか?ということを徹底的に訊きました。一人が採寸し、一人が筆記します。筆記する紙はフリースタイルに近い形です。



ちなみに、僕の子どもが誕生した昨年の12月3日、自分が初めてパパになった記念日に、生活環境がかわることを鑑み、今後パパという名の下に気が緩むことのないよう、自分の3サイズを、採寸していたのですが、その時点での数字はバスト94cm、ウエスト78cm、ヒップ91cmでした。今年は自重トレーニングを少しづつ強化する予定です。


ジャケットとトラウザーズで採寸するスタッフがバトンタッチします。持分がナローなところで、定点観測して専門性、クオリティ、採寸精度を磨き上げているのでしょう。細かいところは、今後数回の仮縫いが吸収できるはずですが、彼らの真剣さと採寸ポイントには学ぶところが多くありました。



バロンの番です。彼の場合も徹底して、アンダーソン・スタイルで行くように集中しました。こちらのリクエストを訊かれるシーンにおいても、逆に徹底して質問し返して、一つも“やらかさない”ように細心の注意を払いました。ジェームズも、こちらの意図をよく汲んでくれていて、つねにベイシックに、つねに英国的に、そしてアンダーソンのスタイルで、というところをフォローして伝えてくれていました。



実は、この日の夜だったのですが、ハリソンズ・オブ・エジンバラ創業者一族のキャメロン・ブキャナン氏からのメールで、アンダーソンに行って注文する際に注意するポイント ( やらかさないポイント ) および、ロンドンの良い乗馬店の情報がメールで届いていました。

(やらかさないポイント)において、確認したところ、彼のポイントをすべて完璧にクリアしていた(ぴったり一致したいた)ので、ひそかにYes ! と叫んでしまい、ホッと一息ついていた次第です。常にベイシック、徹底してベイシック、そしてトラディショナル、ヴェリー・ブリティッシュ、そしてアンダー・ステイトメント(控え目な)。。。



顧客名簿に自分の名前を書く時、ちょっと感動しました。自分のページの何ページ前にゲーリー・クーパーがいるんだろう、ブライアン・フェリーがいるんだろう、などとコドモっぽいことを考えながら。。。ふだんとは、逆の立場(客となって)で最高のサービスを受けてみる、ということがいかに価値のあることか、つくづくわかりました(これは実はBALS社長のちょっとしたコメントを雑誌で読んで背中を強く押された部分があります)。感動でうめいてましたよ。息子のスコットも30年後くらいにここを訪れて、父の、ミミズが這ったような手書き文字を見出して噴き出すことでしょう。

書いている時、横で、ジェームズがいいタイミングであおってくれます。『 おうおうエド、今男として、最高な気分だよな、君の名前が今後数百年、いや永遠にアンダーソンの顧客リストに残るってことなんだよ。これはたいへんなことなんだよ!』 この一連のプロセス、(ある意味、仰仰しくスロウで贅沢な)流れは、通常のショッピングでは得られないものかもしれません。この感動を、今後は逆の立場で、ぼくがクライアントに提供せねばならん、ということです。


世界中どこに行っても人気者のジェット氏。このセヴィルロウにおいて、これだけ究極のハイエンドといえるショップにおいて、彼はすでに“ Fantastic Gentleman ”の称号を手に入れていました。ある意味、僕の作品をアンダーソンのスタッフに評価してもらう最高の機会でもありました。

反応・感度は最高で、スタッフが、君のそのスーツに合わせるために、この生地でコートを作ればいいよ、と淡いベージュ系の生地を見せながら、一歩踏み込んだアドヴァイスをしてくれました。反応の観察の結果、ダンディー種ファンタスティック科ジェット目という分類だとわかりました。



この日は寒かったんですが、やはり素足レペットでしたよ。採寸終わりホッとするバロン氏。この後、ターンブル&アッサーのカリスマ、デヴィッド・ゲイル氏に直々にビスポーク・シャツの採寸をしてもらったバロン氏。日本にいる英国通K氏を通して紹介してもらいました。ハーフダースのオーダーで、シャツのコンポーネンツも彼のアドヴァイスを最大限生かして、オーダーをつくりました。ジェームズのフォローのお陰で、ここでも、求めているポイントを外さず、ミッション・コンプリートでした。



シュナイダー・ブーツのルドルフ氏。ご自身もオリンピックに出た馬を二頭持っているとのこと。どっしりした本格的なアイテムがそろいます。多忙なジェームズには感謝しております。シュナイダーまで付き合ってくれて、彼は初めてここに来たらしく、『こんな店があるんだ、やっぱ僕もエドブログで、店チェックしないとな、』などと冗談言いながら、スタバでみんなで一服した後、わかれました。


かなり、あり得ない2ショット。ジェット氏から本を贈られ、“ The Secret: Even an idiot can earn \10,000,000 per year ”のフレーズを声を出して読み上げ、“ オウ、マジか!おれもこれ読んで頑張るぞ ” などとノッてくれて熱く盛り上がった次第です。ジェームズ氏はサッカーの話題のほうが生地の話題よりも熱くなる気質です。そういえば、ジェット本も赤、ハリソンズのバンチも赤、マンチェスター・U も赤い悪魔ですからね。

『 金ばっかりで魂入っとらんチェルシーなんて、こうしてくれるぜ!』と言いながら足で踏み潰すアクションで床を踏みつけ、われわれは大ウケでした。本人はルーニー選手がお気に入りとのこと。そのDNAなのか、ストレートで熱いスコットランド魂に、大いなる親近感を抱いた我々でした。


リッツに、パームコート前のラウンジにて、ほっと一息です。



後に写っている扉の外にSPのようなドアマンが3、4人いて、おそらく世界最高レベルに厳しいドレスコードのスポットです。がたいの良い、コワモテ系のドアマンが、“ 違う ” 来訪者に対して丁重にお引き取り願っている様子を何度も目撃しています。一応僕はプロなので、どの点がダメでコード的にひっかかっているか、その理由は完璧にわかりました。

一度目撃したのは、肩から提げたデイ・パックもダメでしたね。原則に忠実、が前提ですが、実はかなり深い世界ですね。プロトコルにも変数があるようで、特定の要因で厳しさが変わるのは確かです。厳しい中で寛げるマイ・スペースを見つけたバロン氏。毎朝、ホテルのコードをレスペクトしていたので、われわれは最高の笑顔でGood morning , Sir. の挨拶をいただいていました。リッツ・ロンドンから学ぶことがたくさんありました。

2011/01/22

Grand Tour 2011 11日 Manor House @ Devon



Bath (バース) を 発ち、今回のツアーのカントリー・シーンの山場でもある、デヴォンシャーにあるボヴィ・キャッスルへ向かいます。天気は晴れ。車窓に映る風景は、言葉が出ないほどに英国カントリー好きにはたまらない、うつくしい風景。


すばらしいなあ~のひとことですね。永遠に、このような牧歌的な風景が存在し続けることを願います。いちいち、どこをとっても、ピクニックしたり、走りころげたりするのに最高の場所ですね。



車内サービスされるビスケットをつまみ、紅茶をゆっくり飲みながら、なごめるひとときです。淡いグリーンのツイードのテイストは、この田園の大地からくるんでしょうね。



ちょっとした、マナーハウス風の屋敷。今回宿泊するBovey Castle ( ボビー・キャッスル ) も典型的なマナーハウスです。マナーハウスとは、貴族・富裕階級の領主たちが、広大な領地を管理する拠点として建てられた邸宅のことです。しばしば、維持が困難だったりして、National Trust が所有することで、存続をはかったりします。


ここでは、からだ動かすのに夢中で写真撮り忘れていたのでウェブ案内から画像お借りしました。






われわれはムービーで撮影していたので、りっぱなゲートや、ゲートからそうとう進んでやっとお屋敷、という雰囲気の写真はありません。まあ、すばらしい立地にあり、堂々としたつくりの建物でした。



屋敷にて、乗馬の手続きをして到着するやいなや、馬の待つ、馬小屋へ向かいます。騎手としての実力・能力から、身長、体重、年齢までこまかくメールでのやりとりを繰り返していました。バロン氏は、今ひとつ気に入ったブーツが無く、結局、ジャーミンストリートのジョンロブで買ったブラウンのスウェードショート・ブーツでそのまんま馬に乗りました。いずれ、セント・ジェームズのLOBB にてビスポークするつもりでいるようです。



まずは、アレルギー反応ないか?現在体調わるくないか?的な自己責任確認書などのフォームを記入します。知ったような感じでどんどんといろんなクウェスチョンに勢いよくチェックしましたが、実際70%くらいしか意味わかってません。ハリソンズの『ムーン・ビーム』とカチョッポリのボルドー色のヘビーオンス・コットンのパンツ、それにジョンロブ、という普段着でそのまんま馬に乗るバロン氏。



馬とは、ファーストコンタクトから勝負が始まっているといいます。バロンは、馬を見つめたまま、つかつかと、近づき、躊躇なくサッと跨りました。その間数秒、スッとした姿勢でキマっていました。ジェットと二人で、彼はオリンピックおそらく出ることになり、そうとうなところまでいくぞ、こりゃ、と盛り上がっていました。馬で森を疾走することがどれだけ最高の体験か、ということをレンジローバーの女性ドライバーから熱く語られましたが、、、僕は、今回の人生ではやめときます。



しばらく後を追ったのですが、かなり高台のほうに行き、途中で見失ったので、下でまっておくことにしました。基本的に、第一日目ということもあって、コースの下見的な感じで、ゆっくり進んでいたらしく、森でギャロップ、というのは次回にお預けとなりました。30ものアクティビティが可能なボヴィー・キャッスル、われわれの次なる運動はテニスとなりました。



本来なら、家族づれで3日以上は滞在して、ゴルフを始めあらゆるスポーツを楽しんでいく、というのが最高だと思いますよ。イングランド最大のダートムア国立公園内にあるこのボヴィー・キャッスルは、総合的に、バランスのとれたすばらしい場所でした。今後まちがいなく、家族づれでも行きたいもんですね。


テニスやることになりました。ジェット氏は高校時代、テニスで全国的な成績をのこしています。僕も高校時代やっていました。試合になるとサービスエースよく決まって、個人戦で3回戦くらいまでは行く感じでした。空気がきれいだし、なんでもないスポーツがとても気持ちよくかんじます。



バロンは乗馬のスタイルのままでテニスに興じていました。こどものように真っ暗になるまで、皆がアホみたいにしっかり汗かいてまでやっていました。




ジェットのサーブ。ホームきれいで、スピードもあり、レシーブで何度か空振りしました。



自分でやる際は、スライスよりやはり弾丸サーブ系がすきです。



夜になっても、肉眼で見える限りやっていました。完全に童心にもどっていますね。




さあ、帰るか~、もうまっくらじゃん。庭から屋敷の眺めも最高でした。堂々とした立派な屋敷でした。





ハンティングで獲ってきた鹿の角(スタッグ)を使ってできているシャンデリア。男っぽいインテリアですね。今回の旅で、男っぽくタフだけどエレガント、というようなひとやモノをたくさん見出しました。



かなり、エネルギー切れで、みなダウンしかかっています。




暖炉の前でのひととき。この時間は快適で、最高にご機嫌な時間でした。ラフロイグを見つけ、ソーダ割りにして乾杯しました。


ジェット氏はヴェジタリアンですが、僕とバロンは雑食系なのですが、せっかくだからということで、肉系にいくことにしました。


独特の臭みもなく、美味しい一品でした。しかし、さすがに睡魔がわれわれを襲います。



階段の踊り場には、紳士スタイルの額が飾られており、観ていても飽きることはありません。



馬の図版も多くて、勉強になりました。



部屋はゆったりして、清潔で非常にいい感じでした。



これは次の日の早朝ですね。夜は倒れこむように寝ました。5時くらいには起きていたんですが、ちょっと雨がちで、散歩は断念しました。




コーナーには、ちょっとした軽食セットがあり、ルーム・バーにあったミルクと一緒につまんでいました。なぜか瞬間的に日本食が欲しくなり、湯沸かし器で熱いお湯をつくり、日本からもっていったインスタント味噌汁を二杯続けざまにお腹に入れました。




このピクニック・バスケットのようなセットがなかなか素敵でした。さすが、産直らしく牛乳も美味かったですね。早い時間に出発する僕らのために20分ほど早めにレストランでブレックファーストの用意をしておいてもらいました。



本日は、朝8時の電車で、ロンドンに戻り、スーツやシャツをビスポークする日。やはり、ボヴィーキャッスルは、できることなら3日間は滞在が必要ですね。家族で来た時のシュミレーションをしていました。エドワードエクリュ杯のゴルフ大会(ただし、付き合いゴルフ禁止、本気勝負のみ)、テニス大会(こちらも)もやりたいもんです。Grand Tourの旅程には、絶対にはずしたくない場所でしたね。



普通は日が沈んでから、夜になるまでをマジックアワーを呼んで、映画監督などが、人物も物もとても美しく撮れる時間です。この時は明け方なのですが、すばらしく雰囲気のある夜明け前でした。



マナーハウス独特のラウンジが何部屋もあります。



春夏秋冬それぞれに、愉しめる場所でした。



この日は、またロンドンに戻り、スケジュールぎっしりの一日なので、若干の緊張感の中、一日がスタートしております。また来ますよ、ボヴィー・キャッスル。本日は最終日、ビスポーク・デイ。またしても、紳士の街@シティに戻ります。身だしなみ最終チェックして、、、、出陣です。