2014/11/30

美しいセーター



もちろん必要充分のクオリティは当然のことカシミアそのものの圧倒的な品質と編みの技術、そしてシンプルなデザイン。おいしいサラダや、おいしいお刺身と同じように、シンプルな料理、そしてデザインほど、ごまかしというものが効きません。

この秋冬、企画製作を開始した、ビスポークのタートル・セーターは、衿(タートル部分)の高さ、身幅、着丈、袖丈、裾のリブの幅、袖のリブの幅すべてを着用者の黄金律に合わせてサイズ指定して編まれる最高峰カシミア・セーターです。

フランス映画の輝かしい大女優カトリーヌ・ドヌーブやアヌーク・エーメなどのタートル・セーターの着こなしを見るたびに、すこぶる憧れていたのですが、首もとのなんともいえないクシュクシュ感を、鋭く気まぐれな美意識で指定することができるのです。

かつて20年前、シンプルな白シャツを求めて、ヘルムト・ラングやジル・サンダー、プラダ、アニエスb、マーガレット・ハウエル、コムデギャルソンなどを買っていたものの、サイズ直しすること無しに満足することはありませんでした。

身も蓋もない言い方なのですが、丁寧にサイジングされ企画・製作されたものに敵うものはありません。プロのフィッティングで考え抜かれたその人のためのセーターは、なんともいえないナチュラルでセクシーな空気感を作り出します。

2014/09/26

世界を揺らす “ Magnifiqu itu' ”



現在、滞在延長中です。25日帰国予定がエア・フランスのストライキのために帰国が一日延びました。そのため、予定変更し、25日もフルで活動できることになりました。。。運命でしょうか、運命ならば、食わば皿までで突進するしかありません。。




24日は、サンジェルマン・デ・プレに居を構えるMiyabiさんの宅へ。テラスが最高に快適で、目の前は税務署、そしてその税務署の壁には、アルチュール・ランボーの酔いどれ船の詩が記されています。意味深いですね、出来事に偶然はありません。。


酔いどれ船の詩は、この先から風に乗ってやってきたらしいです。


25日、本来僕は帰国していたはずの時間です。パラレル・ワールドにいるといった感じでしょうか。本来行く予定ではなかったL.V.シャンゼリゼ本社 。その屋上テラスにて、日本からやってきた、とあるご夫婦です。


街をあるいても、こちらのメゾンでも大いなる賞賛をいただきました。早朝神楽坂の白銀公園にてitu' クルー全員でコツコツ製作した日々が思い出されます。えらく高いところからシャンゼリゼを見下ろすことになりました。たいへん光栄です。


メゾンの官房長官のような方々と一同に会する“ Magnifiqu itu' (マニフィーク) ”


優雅なランチをいただきました。インプットさせていただき、アウトプットさせていただき、正直お腹はペコペコで、この逸品たちはあっと言う間に消滅していました。。。セ・ボン!


シンディ・シャーマンのヴァニティ・ケース、中古の911が買えそうな価格でしたが、さすがに精度もクオリティも高く、驚きました。DJブース化してもクールですね。以前寄られたというファレル・ウィリアムズ氏もこれを見るとカスタムを考えるんじゃないでしょうか、、、


マニフィークな itu' はパリの街角ではすでに大人気になりつつあります。数百メートル歩くごとに写真撮影タイム。パリは自身の感性に素直な街なんだな、と感じました。世界で一番、現在ではパリで最高の評価をもらっているようです。。。街を歩けばほっといても、自動的に猛烈な勢いで人脈が拡大していく “ Magnifiqu itu' ” なのでした。L.V.のサロンにて撮影中。


しばし、夕暮れ時のサンジェルマンデプレを散策中。着用中のショールカラーの生地、ホーランドシェリーのお店を発見し、アポ無しながら訪問しました。。。


世界は狭く、人類みな兄弟、共通の友人やら、日本支店の関係者やら知人ばかりでした。とても魅力的なプロダクト・ツアーをしてくださったフランク氏と。。一日の終わりは、パリで最もおいしいフューチャー日本料理 “ 国虎 ” にて、ここ半年でも日本での食事も含めてナンバー・ワンのすばらしさでした。。。そしてサプライズはアテンドのJunさんがこちらで働いていたこと。。途中、Miura氏とも合流し、すばらしい一日でした。


2014/09/24

itu's misson in L.V.



200名のエドワードエクリュの顧客の中で唯一の例外に位置するitu ことJetこと Jeっ子。本日、あるミッションがあり、シャンゼリゼ通りのL.V本店へ。シャンパンをいただきながら、優雅な時間を過ごしました。ハズス、ヒネル、あそぶ、そんな甘いスタイル・アレンジをするくらいなら、いっそitu'氏のように大気圏外、銀河系外のスタイルにまで振り切ってほしいと思います。

ほぼ、サイズが同じなので、Edwardのスーツにペイントをほどこした、ituのスーツを着用しました。自分で作っておきながら実際着用するのは初めて、それもヨーロッパで着用するとは思ってもみませんでした。あらゆることを実験しているのですが、なかなかインパクトのある体験でした。


マレ地区にある、プラス・デ・ヴォージュ(ヴォージュ広場)そばの、隠れ家ホテルは世界中のラグジュアリーホテルを経験しているitu'が一番、というくらいシックで居心地最高のホテルでした。 8月、9月ウァーカホリック気味だった自分自身へもちょつと立ち止まって仕事、人生、自分の時間を振り返る良い機会になりました。

上写真は、ホテルすぐそばのギャラリー前。ホーランド・シェリーの淡いラベンダー生地で製作したショールカラーの1つボタンジャケットにコットンのフレアスカート、内側はブレイシーズを装着しています。靴は白のツインバックルにイトゥーペイントをほどこしたもの。圧倒的すぎて、暴力的なほど強烈な視線を集めます。


研究開発に余念のないitu' はホテルのベランダでさっそくパリの画材屋で購入した超高級アクリル絵の具の色出し実験をしました。日本からジップロックに入れて持ってきた洗い立ての筆をベランダで乾かしています。結局、価格に比例して色の粒子の細やかさが、色の美しさに比例することがわかりました。


ホテルすぐ近所のカフェで朝ごはんに食べたエスカルゴ・レザン。徹底的に甘く卵たっぷり、砂糖たっぷり、ふんわりしっとりやわらかく、そっちの方向に振り切って作っています。美味しいです。たしかに一個のパンの中で健康バランスを取る必要はないように感じます。


ホテルの中庭はとても美しく、寛げる場所になっています。


Junさんのお友達であるMiura氏に教えていただいた隠れ家的ホーズ屋(ニーハイソックス)にて。英・伊・仏の老舗ホーズが売られています。おいしいエスプレッソを出してくれました。昨日2度目に行って、アメリカからとても素敵なご夫婦が来られていました。旦那様はミュージシャン兼ライターのピーター氏、奥様はオートクチュールのウェディングのデザイナー。


ホーズ屋の二人は世界のメンズのテーラーにも詳しく、すごい勢いで本物のラグジュアリーなアイテムばかり狙い撃ちでショッピングするitu'と仲良くなった模様。写真を撮ってほしいという展開で、上のご夫婦を撮影した流れでパチリ、でした。


シャンゼリゼ通りのJ.M Weston のビスポークのコーナー。エドワードでも人気のコレスポンデントが一番目立つところに展示されていました。ここでは、ビスポークできるクロコのヌバックの色の展開が強烈に魅力的でした。靴の素材自体の幅を広げようと、思いました。。実り多い2日目でした。

2014/09/23

9月22日(月)~9月26(金)、

 
 
神楽坂のお店はスタッフ2名で営業中ですが(水曜日はお休み)、店主の木場は出張で渡仏しております。到着し現地J氏と合流し、 マレ地区のホテルへ。近所のカフェでおいしいランチをして、初日に個人的な用事をすべて済ませました。最初にホーズ専門店、アンダーウェア専門店で買い物。

 
夜、itu ( EdwardでのコードネームはJet氏 ) と合流。滞在中はこちらのホテルのジュニアスイートの部屋をシェアします。22日出発当日早朝神楽坂にて、30インチのグローブトロッターにitu作品 の作り立てを詰め込んで羽田搭乗手続きチェックイン時間を過ぎてギリギリで到着という感じでした。


昨日は、Baronの新ジュニアに子供服のお祝いを購入し、絵葉書を投函し、ボンマルシェの日本展を観て体力をリカバリーさせましたが、さすがに夜の時間は半分寝ぼけてテンションがスーパー・ローでした。出発直前スタッフからi-pod を贈られ、いよいよi デビューという感じです。本日はファッション・ウィークのパリをituとメゾン訪問で、エドワードもこれを機にファッション・アレルギーが無くなる記念すべき日になるかもしれません。。。


2014/08/24

Diamond Behind Gold                内に秘めた強烈な輝き



商品名:上のリングは、表が Gold 、裏が Diamond を埋め込んだマリッジ・リングです。エドワードエクリュのオリジナルです。こちらもまた、面構え、裏構え、共に一切の妥協無く企画・デザインをエドワードエクリュがいたしました。

表の端正な面構えと、それを裏切るように裏にはダイヤモンドをギッシリ埋め込んでいます。裏切る、という言葉通り裏がキレキレです。エドワードのクール志向は、洒落て英訳すると 裏地に凝ります、といった “ 江戸の粋 ” に通じるかもしれません。

普通の状態では、本人の指先の感触でしか裏のダイヤの存在はわかりません。ごく微弱ですが、指にダイヤの感触があります。そこが自分自身への約束のようなニュアンスで非常に大事な部分と認識しています。

取締役でもあるBaronのウエディングのお祝いのために作りましたが、一般カスタマーの方々にも神楽坂のエドワードでも購入できるようにしています。リングのモデル名はBaronⅠ(D.B.G. : Diamond Behind Gold) です。

もともとBaronのために開発したアイテムは多いので、商品コードネームをバロン・シリーズとしてます。今回の試合でも、オリジナルのエクリュ・タイを挿していました。これも彼の乗馬試合用につくったものです。



本日24日の国体関東ブロック大会(≒全国大会レベル)では3位入賞という快挙でした。並み居る強豪プロに混じって、たったひとりだけアマチュアとして挑みました。本来のクラシック・スポーツの考え方です。

参加馬はもちろん、エドワードエクリュ号です。自身、一代で築き上げた実業で馬を買って、土・日はすべて猛練習(あまりの猛烈ぶりに狂気の特訓と評判になっている模様)に充てているか、朝から各地へ大会遠征へというストイックな日々のたまものなのでしょう。

人馬ともに勝負強く、デビュー戦ではいきなり優勝したのですが、その際クラシック・スタイルに関して一切妥協せずに、その時たまたま既成品のフィッティング良くないトップハットだったにもかかわらず、それでも敢えてかぶって優勝をかっさらった姿に大いに感動したものです。

意気に感じて、さっそくビスポーク・トップハットをプレゼントとして贈りました。今は亡き平田氏の広尾のお店 “ ココ平田 ” 前にて。窓越しに見えるR8はバロンの鉄製の愛馬。かろうじて、平田氏とも直接お会いすることができて、今となってはよき想い出となりました。


2014/08/19

EDWARDÉCRUS             Romantic “9/4/5 ” Tie


 
EDWARDÉCRUS 9/4/5Tie 大剣センチ、ネック(大剣/小剣の折り返し地点)センチ、小剣センチ、のきわめてオーセンティックなタイです。先週末、今季秋冬の最新オリジナルタイが完成いたしました。毎回早々にストック・アウトしますので、ご興味の方は早めにご連絡ください。
 
写真は、シリーズ一部でバーガンディ系(淡いピンク、淡いライラック、淡い・濃いワインレッド)です。一般定価¥¥27,000、クライアント価格は通常通り¥21,600です。メイド・イン・日本。デザイン・カットも一切妥協せずオリジナルで型から起こしています。もし既製品で多少高くても気に入ったタイがあったら、自分自身でデザインしようとは一切考えなかったはずです。
 
同じ理由で、ついに腕時計(理想的なドレスウォッチ:定価20万円前後)もオリジナル企画製作を始めています。積年の思い晴らさでおくべきか、と。テーラーの側から見た、ビスポーク・スーツに究極にフィットするドレスウォッチのお手本を作ります。
 
ちなみに20万円の定価設定であれば、必要最小限の機能があって、スーツ・スタイルに完璧すぎるほどフィットする完璧なドレスウォッチが(余裕で)できます。それを、きっちり証明してみせようと思います。
 
いやいや、もしかすると10万円前後でも十分かもしれませんよ。時計に注ぎ込む予定の予算が余った方は、Gentleman's Voyage にでも旅立ってください。ぜひ世界中を旅して見識を深める、人生を深く愉しみ・味わう体験の足しにしてくださいませ。
 
さて、話題はネクタイに戻りますが、たとえばトム・フォード氏がケント公(プリンス・マイケル・オブ・ケント)の太くて男らしいタイのあしらいに影響を受けていることや、ブルックス・ブラザーズにいたラルフ・ローレン氏がナロー・タイの流行に耐え切れずウィズの広いタイを作ってブランド・デビューしたように、幅広タイはブランドの方向性を暗示しているように思えます
 
さらに、当世シャツの色事情ですが、ロンドンのセントジェームズ界隈やメイフェア界隈の新興・古参の紳士たちを見るに、単色の淡いブルーというよりも、色見本C/M/Y/Kでいうところの、CシアンにMマゼンタが加わったテイスト、つまり淡いブルーに効かせで赤が混じったりの、淡いラベンダー・トーンの淡いブルーが新しい定番になりつつあります。
 
エドワードでも創業当時から赤系やピンク系は好きで多用してきましたが、これが装いにどのような効果をもたらすのでしょうか?アメリカの東海岸のキャンパスから発生したIVYテイストを感じさせる単色の淡いブルーは、ややもすると単調になりがちなのです。しかしながらこれにラベンダーを加えることで、ヨーロッパ的な陰影が滲み、ロマンティックな色気が加わります。ざっくり表現すると、首元がしっとりとシックなあしらいでキマります、といったところです。
 
経験的に、アドヴァイスとしては、静かに内省的にエネルギーを集中させたい時はネイビー系で装うことをおススメします。一方、しっとり外向きにゆっくりエネルギーを振り向けたい時はバーガンディといった感じです。ロマンティック、メランコリック。バーガンディにはそんな雰囲気もあります。ラベンダー・ブルーはその両面を持った陰影のある色。最強かもしれません。
 


2014/08/12

淡々と着々と準備、

 
 
 
英国クラシックスタイルを基礎とするエドワード的には、本来今頃の季節はなりを潜めているべき時期かもしれません。7月8月、昨今の日本は間違いなく亜熱帯気候となりましたから。暦の上では、立秋ということで、涼しい風が初めて立つころ、ということらしいですが、なかなかどうして、しぶとい気温と湿度が続きます。
 
そんな中、自身設立した新会社の営業網づくりで南米にルート開拓に行くY氏。淡々と着々と装いの準備を重ねておられます。香ばしい装いの夏の紳士に仕上げました。ソラーロのコットン3ピース、淡いブルーのシャツ、LE LYS ( ※1元アルニスのタイ・デザイナーによる新ブランドのタイ、パリ左岸の矜持あるブランド:エドワードの別注品。継続的に販売中) の無地エンジ色のタイ、タンと白のコーレスポンデント・シューズ。粋な夏服を着た紳士として記憶に残ることを願いつつ。。
 

 
涼しさ、といえばさわやかなライム・グリーンのカフリンクスです。エドワードのオリジナルです。小ぶりのエマイユ(本七宝:ほんしっぽう:クロワゾネ)です。トップは銀無垢シルバー99.99%、チェーン部分は強度を必要とするためシルバー925(1000分の925、残りの75は銅)です。メンテナンスは職人が責任を持って一生行います。お手入れ方針として、銀の硫化(酸化ではない)による黒ずみのお手入れのみいたします。純銀ゆえの傷つきやすさは味わいなのでそれは残します。
 
鍍金を一切しておらず、銀の鈍い輝きです。オモチャ的な要素が一切無いカフリンクスです。一般価格は10万切るくらいの価格ですが、クライアント価格はエドワードのネクタイ3本分ほどに設定しています。ガラス工芸品なので、落とすと割れることがあります。もちろん個体差もあります。近々、あらたに解説予定です。
 
 
 
 
最近、たびたび資料探しに通う神田の神保町古書店界隈にてクラシック・スポーツの写真集を発見してハートにきゅんきゅん来ながら読み込んでいます。神保町の洋食屋 『 らんちょん 』 にて買ったばかりのこの本のページ繰りながら、ハンバーグ定食を食べつつ陶酔状態に入ってしまいました。。。
 
なぜこうも、昔の服は色もデザインもシンプルで、素材が上質で、生地をたっぷり使い、夢のようなドレープ(生地のゆらめき)があるんだろう、、、、エドワードでもフィードバックしていきます。。。。

 

エドワードのベイシックな靴も毎月変わらず好調です。チゼル・トゥでもない、先鋭的な面構えでもない端正で素朴さのあるごくフツーの表情をしています。それくらいで丁度良いのです。大事にコツコツお手入れして、基本に忠実な佇まいであれば、一生履けますから。全体の装いの一部を成している、たかがそれくらい、されどそれくらい、そんな塩梅で抑えましょう。

装いを全体の調和の美と考えるならば、一品だけで突っ走らない『抑制』こそが一番大事です。モノを中心軸に据える消費文化の風潮によって、買うという行為、所有するという行為にすべてのエネルギーを集中させてしまいがちでしょうが、“装う”という一番おいしい愉しみを忘れないでいただきたいものです。
 

2014/07/27

真夏の神楽坂の交差点にて、蒸留された海風を想う

 
 
 
昨年の11月スコットランド、アイラ島早朝散歩にて撮影したもの。ボウモア蒸留所界隈の海岸にて。ここを訪れて以来、アイラ・ウィスキーを愉しむ機会が増え、その影響なのか、この夏の一杯も、ビールよりもすっかりハイボールになってしまいました。以前、夏のカクテル・パーティーとお知らせしていたものの、のびのびになっており、体感的な夏の終わりに、開催しようかと考えております。
 
 


ウエディングだったので、アイラ島滞在(1泊2日)中はすべてタキシードで通しました。早朝の海岸散歩もアイラの山歩き、沢歩きもすべてブラック・タイ着用。さすがに足元はカントリーシューズ。

さて、日本では一年でもっとも暑いといわれる『大暑』であったここ数日でしたが、A.C.M.G(Anti Coolbiz Modern Gentleman Style)的には、冷気を含んだスーツスタイルは(10分間)はカンカン照りの外でも快適である、と確信します。




 今日、自分用に製作したスーツを着用しました。正午前後の外出でしたが、2014年版の涼しさという一点での機能で世界一だ、と認識している日本製の生地のジャケット+トラウザーズを着用していましたが、やはり冷気キープと軽さの点で汗もかきませんでした。

十数年にわたる夏場の訓練の成果とはいえ、ハットとこのスーツの組み合わせで愉快なくらいに快適でした。半袖で、地肌を直射日光と外気にさらしている殿方はぜひ一度、だまされたと思って試していただきたいものです。
 


2014/07/15

夏服を着た男たち






首元に挿したネクタイも凛々しい、A. C. M. G. ( Anti CoolBiz Modern Gentleman ) Styleの季節がいよいよやってきました。

オリジナルのネクタイに関しては第一回目から変わらず、オリジナルのカッティング(太目ながらキレのある大人のアウトライン)で製作中です。変わらず、ソリッド・ドット・小紋・レジメン(英国斜)で準備しています。プロポーションが黄金率なので永遠に変える必要を感じません。

色は、人工的な発色のものは無く、あくまでも自然物にあるオーガニックな発色で底艶(そこつや)があるもの。エクリュ(絹の原毛の色でベージュより白に近い)や、淡いグリーン、ブルー、ラベンダー、ピンクをよく使用します。素材は基本シルク100%で、たまにこれに麻が良い加減で混じります。麻の艶も夏の紳士らしくて素敵ですよ。

ついに七宝のダブルトップのカフリンクスも完成しました。4色です。シャンパン・ゴールド、コーラル・ピンク、ライム・グリーン、ラベンダー・ブルー。エドワードでは、カフリンクスはシャツの色に合わせるというテイストなので、代表的なシャツの色である、淡いブルー、白、淡いピンクをはじめとして色に対して強いコントラストを作らないように、馴染むようにしています。

いずれも、一般に市販されている99%のカフリンクスのように、おもちゃのように光り過ぎるロジウム・メッキではなく、銀無垢(99・99)を使用しトップの枠を薄くエレガントにしてあります。トップは優雅なオーバル(楕円)で、シャツの袖釦に容易に装着できるサイズです。裏にはEdwardの刻印と、メッキ無しの99.99%のサインをSilverと刻印しています。

最近、とうとう春夏用、秋冬用のニットも開発をはじめました。これは大御所ジョン・スメドレーに対する最大限のレスペクトを抱きつつ企画製作しています。あの独特の襟型も最高ですし、ほとんどデザインを変える必要を感じないのですが、着丈と袖丈という縦方向のフィッティングのほんの微差だけをフォーカスして製作しています。色はまずは、当然エクリュ色でいきます。

シャツに関しては、ヨーロッパ縫製、日本縫製ありますが、クール・ビズというより “ 男の夏服 ” でありたいので、ボイル生地を打ち出しています。強撚糸で、平織り、隙間のある生地で東洋の、もはや亜熱帯気候日本の紳士たちのための、少々ノスタルジックな生地です。スカやラテンのミュージシャンたちがしばしばやるように、フラットな毛廻しにして、裾をアウトにするのもプライベートではアリだと思います。


※ Top photo model : Kunieda photographer : Uehara 




2014/06/18

Jet ⇒ Jeっ子 ⇒ Jart



先日の日曜日、渡欧から帰国したJartこと伊藤喜之氏がパリで買い物し過ぎて急遽ロンドンで購入したグローブトロッター(サファリ・モデル)をペイントするの図。骨董通りにある事務所ベランダにて、気持ち良い梅雨の中日にて。

見るたびに変身・進化を遂げている最近の伊藤氏、エドワードでの最新コードネームはJart(※つい最近まではJeっ子)は、渡欧前、ホワイト・キャンパス替わりのホワイト・タキシードとホワイト・モーニングにファンタスティックなペイントを施し(早朝の神楽坂・白金公園にて)ツアーに出かけていました。

Art & Formal という新しい自身のスタイルが本気であることは、最高クオリティのカルネの英国製ホワイト・コットンファブリックでモーニングスタイルをエドワードにおいて、ダースでビスポークしていることからもわかります。

当初エドワードでは試行錯誤で本物のアクリル用キャンパスを工場に持ち込みましたが、やはりこれは不可能で、キャンパスの質感に妥協することなく、今回のセレクトになりました。

メイキングも含めてもし可能ならば動画でも、この様子をアップできればと考えています。クライアント中で0.5%の例外的存在であるものの、身を持ってクラシックな着こなしをマスターしたプロセスを持つJart氏はインスピレーションと革命的な進化をエドワードにもたらしてくれる存在です。新スタッフの紹介とともに、徐々に動向アップデートいたします。




2014/06/15

lovely " White " tennis ball

 

あっという間に一年の半分が過ぎました。お店の前の紫陽花が満開となっています。この麗しい(うるわしい” を和英辞典で調べると、lovelyと出ていました)時期が過ぎると、さあやってくるぞ 夏が!という心境になってまいります。、

サロンでは、國枝君、上原さん、中島さん、という3人の新スタッフで4人体制に進化したもののなお忙しく、てんやわんやしながら、活気溢れています。

接客のスキルがどうこう、というよりも、ふつうの、敢えて言うとふつうより少々丁寧で親切な人が、たまたまエドワードで接客している、という風に接客させていただいております。

メンズもこの夏は国産生地メーカーのたいへん優秀な盛夏用のウール生地を一推ししています。これは3年前に見つけていて、僕自身が香港のレパスル湾の海水浴場にて着用してみて、さらに3度の季節を着用・耐久実験していたファブリックです。

であった当初、一見手触りも華奢なので、耐久性に疑問がありましたが、3年実験してみて優秀だ、と実感しました。ようやく今季はじめて本格的に売り出しました。オーバーナイト・バッグに詰め込んでくしゃくしゃにしてもシワが気にならない優れたVoyageSuiteといえます。

この生地で作った3ピーススーツは、2011年夏香港にて、ペニンシュラが経営するトラディショナルなティールーム “ベランダ”のチーフ・マネージャーから絶賛されました。このおかげで、ペニンシュラ名物のスフレとクラシックホテルの写真集絵葉書セットまで贈られました。


 
Lovelyといえば、一昨日、サプライズでプレゼントをいただきました。エドワードⅧ世夫人、シンプソン夫人のアイコンでもあったブリーチ系のハットドレスの職人であるフランス人のガエラさんが特注の白のテニスボール(英国、バースのボールメーカー製)を贈ってくださったのです。思い起こすに昨年末、、、
 
駒場にある国立大学にてフランス哲学を教えておられるガエラ夫人の旦那様からテニスしようよ、とお誘いを受けたものの、僕がある理由で今はテニスが出来ないのです、と熱く語ったことを覚えておいてくださったようです。
 
麗しいグリーンの芝生、白を基調としたテニス・ウェア(ラコステのロングスリーブ・ポロシャツ、シンプルなチルデンセーター、ホワイトフランネルかホワイトコットントラウザーズ、ごくシンプルなホワイトキャンバススニーカー)そして、ウィルソンのウッドラケット。ここまでは僕自身2013年夏時点で完全に揃っていました。。。
 
しかし、finishing touch 画龍点睛、さいごの仕上げの “ 白 ” のテニスボールだけが、どうしても手に入らなかったのでした。独自にしらべ、テニスメーカー、ダンロップに問い合わせ、その親会社住友ゴムに問い合わせ、その工場、タイのテニスボール工場に問い合わせ、色を醜い蛍光・ケミカル・イエローに染色する以前の白のテニスボールを購入させてくれ、という交渉にもかかわらず、断られたところでストップしていたのです。
 
風景に紛れる、遠近感覚が取りにくい、という理由であの黄色の醜いイエロー・ケミカルボールに替わったらしいです。よく考えてみたらいいですよ、その条件は皆が等しく同じハンディとして存在する、ということを。。。芝の色に似あいますかね?似合いません。クレーのコートでも白のほうが美しいんじゃないでしょうか?
 
まあまあ、そんなことを美味しいディナーを頂きながら熱く語ったものでした。。。
 
それがとうとう手元に贈られてきました。まことにまことにありがとうございます。。。いよいよ、テニスコートに行くことができます。かんじんの実力のほどは?それは皆さまに突っ込まれないように、お願いしたいところですが、、、、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

2014/05/12

神楽坂エドワード近況あれこれ、

 

連休も終わり、街もひっそりなるかと思いきや、相変わらずにぎやかな神楽坂でした。ここで日常的に働く者が憩えるお店はというと、ほっと一息気が抜けたり、ぼんやりできる場所かもしれません。土地柄、新店ひしめき合う、といったお店同士の切磋琢磨もありがたいことなのですが、余白な時間を静かにすごしたくなる時もあります。

すこぶる快適な朝時間を過ごせる飯田橋の意外な穴場スポットや、エドワードのナナメ前にできたイタリア食材商社のアンテナショップ “ Dolce Vita ” のランチの美味しいお弁当セット(生ハム・チーズ、スープ、ブラッドオレンジ、エスプレッソ)、いくら食べても翌日胃もたれすることのない美味しい餃子と紹興酒を味わえる街中華の名店などなどたいへん貴重です。

最近の企画開発製作物としては、リング(エンゲージ・マリッジ)があります。ダイヤを使い、シンプルでエッジーな逸品を完成・納品いたしました。クライアントのお披露目前なので、画像で出せませんが、プラチナとダイヤ、カラーダイヤと用いたものでした。現在さらに製作中のリングではいまだ私自身見たことのないダイヤをふんだんに使用したデザインで完成待ちです。

モダンジェントルマン仕様の新デザインのカフリンクスに関してはほぼ完成し、バリエーションを作り始めています。こちらはオーセンティックな一品です。すでに2か月ほど着用実験をしており、強度の面・耐久性、着脱の容易さなどを試しています。いままで一番使いやすいと認識していたものよりも使いやすいと認識しています。

Little Black Dressは、ドレス・マヌカンの上原さんとの協力で研究を重ねてハレの日に限らず、日常的に着用できる一品に仕上げています。さらに、ディオールのニュー・ルックへのオマージュとして、クラシックでドレープの美しいフレア・スカートも完成しました。

かつてシャネルが当時のコルセットのような拘束スタイルからパンツスタイルによって女性を解放したように、むしろ現在のピタピタなパンツスタイルやリクルート的スーツスタイルを、自由に動き回れて優雅で女性らしいフレアスカートによって解放しよう、という新しい試みです。フレアのドレープの動きとタイトなジャケットは相性が良いので、新しいスタンダードを作る野心的な試みです。


さいきん、エドワードのお礼ハガキでは、写真家でもある上原さんがモノクロ撮影した神楽坂エドワード・ジェンツの写真を使用しています。余韻と余白がたっぷりとられたハガキはたいへんな好評をいただいております。なにしろ、エドワードにはスーツの完成品がありません。すべてが受注・発注なので、完成品はすべてお客様のもとに行っているわけです。

それもあって、近々神楽坂エドワードにおいてプロジェクターで、映像を映し出そうと企画しています。みなでシャンパン味わいながら紳士たちの装いを愉しむという時間も優雅でいいのかな、とも考えています。控えめで包容力のある英国スタイルの紳士と自由で女性らしいフランス女のスタイル、同時代的にもステキじゃないかな、と考えています。








2014/04/19

白いスニーカー

 

もともと靴職人であるスタッフの須藤さんが製作してくれて、エドワードのオリジナルのホワイトレザーのスニーカーが90%出来上がりました。細部のラインまで妥協なくデザインできることは大いなる喜びです。これで、ようやくストレス無く履けるスニーカーができた、とホッとしている、というのが正直な気持ちです。

本来、激しく動くスニーカーほど履く本人の木型に合わせて作るべきです。既製品でサイズの合ってないスニーカーを履くと100の力で足を蹴っても、70の力しか地面に伝わりません。逃げていく力がどうしても存在します。それ以上に、上質でシンプルなデザインのスニーカーがなかなか無いというストレスのほうが大きかったのですが。。。

イタリアメーカーのスニーカーだと、必ずロゴや個性的なステッチでコテコテ方向一直線になってしまいます。もともと白いスニーカーで足元を“抜く”スタイルは一般的にフレンチスタイルといわれますが、もはや春夏のシンプルで涼しげな定番スタイルといえるでしょう。オリジナルといえど、正直なところナイキのレザーコルテッツとエルメスのニュアンスを使ってさらにシンプルにしている感じです。履き心地はレペットのJazzに近いです。


先日、会社用の書類ファイルを買うために方々の文具屋を回りました。すでに3度目くらいのトライです。何度買いに行っても、結局ストレス無く使えそうなものが無く、買わずに帰ってきていました。

なぜ、ファイルに使う人間にとって何も関係の無い英語のロゴ入れるのだろう、とか革製でシンプルでスッキリしたデザインのものが何故無いのだろうと不満に思います。結局銀座の老舗“ I ”に行き、文具コーナーのマネージャーの方を話すことができました。そこでやはりそうか、という事実を知りました。

『ところで、御社自身は“かっこいいファイル”としては何を使っていますか?』と質問したところ“実はオリジナルで作っています”との答えでした。既成品では欲しいものが(採用できるものが)“無い”というのが、プロの老舗文具店マネージャー氏の答えでした。やっぱりそうか。。。結局作るしかない、という結論でした。


個人的な夢(あるいは趣味?)といってはなんなのですが、自分の使うものをすべて自分でデザインしたい、という地味(?)でアタリマエの夢があります。服飾以外では、ふつうのロゴの無いペン、電卓も(家電全般)、時計も、鞄もひたすらシンプルでデザインにクセの無い、“デザイナーの個性”がない、シンプルでお手入れしやすい(掃除しやすい)、できるだけ単純な構造の丈夫なアイテムを可能な範囲で製作したいと考えています。

エドワードにとっての理想の製品とは?

デザインのキーワードとしては、 “ そっけない ” クドイくらいならはむしろ “ なげやり?” 英語でいったら“ effortless ” でも一方で、素材と製作が極限まで高品質、という方向性・世界観です。地味にひとつづつ開発していきます。

2014/04/02

Dress ! Sir. 装いを手に入れる。

 

先日誕生日で、友人3人からアルニスのタイを贈られた小島君。大喜びで感動のあまりしばし感極まってボンヤリしていましたね。それにしてもドレッサー達、ボーイズ達は、まるでトリュフ犬のような鋭さでLuxなものを嗅ぎ付けます。最近お店に飾って目の保養にしている、完成したばかりのホワイト・レザーの究極のプレーントゥも、マシンと一味違う縫い目の味わい深さと、ウエストの猛烈にセクシーな絞り込みにすぐに反応し、即手に取って欲しがります。ほんと、最高峰の靴やタイに目が有りません。

店の奥の棚に目立たないように置いてあるアルニス・タイを手に取って欲しそうにしていたのを我々は見逃しませんでした。右岸のエルメス、左岸のアルニス、ベタなウンチクを教え込みつつも、ちょっと彼が席を外した隙に、3人で目配せして急遽彼の誕生日プレゼントになりました。業界関係者から何度も問い合わせがありましたがその都度丁重にお断りしつづけていた、エドワード別注の“最期のアルニス”タイ。セーヌ左岸の粋を敢えてウィンザーで〆る。面白いじゃないですか。


カントリーテイストを愉しむ今本君。何がイイって、20才そこそこで、この上着丈・適正なウエストポイントの絞り込み・全体のゆったりしたドレープ。たったこんな単純なことで差が出ます。ここ数年、“背の高い外人モデルに日本仕様のスーツを着せることによって生じる上着丈の短さ”をお洒落なものに思わせようとする洗脳もそろそろ解けてきたように思います。今本君も着こなし、装い力が圧倒的に進化し、堂に入ってきました。

アスコット・タイに関して、エドワードは通常のガチガチのトラッド派とは違って、平面的にパシッと作るのではなく、できるだけ柔らかくふんわり・くしゃっとシワになるように首元に這わせます。カフリンクスはラグジュアリー(贅沢品)ではなくオーセンティック(本物)なものをエドワードでは提供しています。シングルトップに貴石をつけりゃ、そりゃ50万にもなりますが、繊細な本七宝でシルバー925以上ほぼ99で、チェーン仕様のダブルトップで5万円というのを基準にしています。


エドワード後継者、國枝君。彼が着ているのは、往年のアクアスキュータムを縫製していた工場のアーカイヴス・トレンチ・コート。彼は僕より腕が2センチ長く(決してボクシングの相手になってはいけない)、肩幅も2センチ広く共有可能かとオーダーしました。ジェームス氏の特別企画らしく、ハリソンズ・オブ・エジンバラによるタータンの裏地がつきます。秋冬用の淡いブラウンのハリス・ツイードの外に着てもピリッと決まっています。

エドワードではひとり一足は必携であるコーレスポンデント・シューズ(コンビ靴)との相性もなかなかです。ちょっと男臭いスタイルもここ神楽坂の街並みには似合います。ふと思い出しましたが、先日ついにクライアントの髪を切りました。髪型にこだわっていた高校時代以来のことでした(笑)そして少々自信を持ちました。あっ、かなりできるっ!って。あくまで“趣味”でバーバーカットって入れよう、と思いました。まあ、こればっかりは、クライアントの意志を尊重しているので、ご安心くださいませ。。。

2014/03/16

新しい春の涼風、



いよいよここ数日で春を感じさせる肌持ちになりました。ここ最近は予測不可能な天候といわれるものの、けっこう気持ちの良い爽やかな晴れの日が多いような気もしています。神楽坂界隈、飯田橋界隈はオープンテラス好きには最高のスポットがいくつもありますからね!

まずは外堀沿いのキャナル・カフェ。あるいは日仏学院のブラッセリー、時には静かにサン・ファソン。ランチ時には外の涼風を楽しむことが増えそうです。エドワードでは会社的に “ 昼飲み ” を奨励しているので、ほろ酔いで太陽を浴びてクライアントたちとのランチを大いに楽しんでいます。

年代層も激しく入り乱れ、最近のエドワードは活気のあるカオスとなっています。特に全身一式製作の納品時のお客様はほぼ新調一式のまま外に連れ出されますので(笑)覚悟してください。前のお客様と次のお客様同士をたまたま紹介しそのまま全員でランチ、というむちゃ振り連発、これも常に結果的にすばらしい出会いのひとときとなっております。

製作物はさすがに春夏物が増えてきました。一方、寛容なるクライアントのお陰で、エドワード純度100%の独断我儘スペシャルアイテムもオーダーお付き合いいただいております。フォーマルのハンドメイドの燕尾服やヴィクトリア・モードのダブルフェイス仕立てのシガー・ジャケット。そして9分仕立てのハンドメイド・シューズ。一点の妥協も許さないオーダーメイドの極めてクラシックな本七宝のカフリンクス、レディスのパリメイドのブラック・ドレスに、これもパリメイドのレディスのドレス用グローブ(ビスポーク)。。季節関係ない(無視した)ききわけの無い贅沢な商品の数々は、ずっと飾っておきたい(納品したくない?)ほど美しくて、圧巻です。





ついついクライアント優先で、いつも一番後回しになる自分用にもと、先週310グラムの薄手のエクリュ色のH&Sのハイエンド・カシミアでスポルベリーノ・タイプの軽めのチェスター仕立てスプリング・コートを発注しました。色は Higher Beige (限りなく淡いトーンのソフトなベージュ) 。心境変化だか、なんだかついに禁断のカジュアル領域突入?とばかりに厚手ホワイト・デニムと合わせる予定です、、、

そして新しい風として、Dress mannequin (ドレス・マヌカン) というポジションの女性スタッフを置き、レディスのLittle Black Dress をより徹底的に専門的に提案する体制にしました。2011年の渡仏し、パリの老舗工房にてエドワード用に製作し、ひそかに研究し続つづけ、ほんの数名の顧客向けに製作していたリトル・ブラック・ドレスです。哲学的なアイテムかもしれません。

女性のためのダンディーな世界観の結晶といえます。詳しくはサロンにて。もちろん、Gabrielle Bonheur Chanelには最大のレスペクトを捧げております。ここにおいては、単なるショップスタッフでもない、そしてモデルでもない、、マヌカンという点が大切ではないか、と考えております。そして(80年代に一度底値を打った)そもそもの“Mannequin”という本来の存在・機能を復活させようという野心を持っております。

男性Dresssir , 女性Mannequin この2者の存在意味をビジネス的にも世界観的にも明確にさせるために、頭と体フル回転で、ブログをしたためる脳みそ・体力も残念ながらここ数週間に関しては残っておりませんでした。土日、紅茶番長している國枝君も元気に神楽坂ライフを送れているようで嬉しく思う今日この頃です。神楽坂メゾン・ド・ボウ、最高の紅茶を愉しめます。



2014/03/04

お知らせ 昨日からメール・サーバーがダウンしております。


クライアントの皆様にご迷惑おかけしております。申し訳ございません。

アメリカ・オハイオにありますエドワードのホスト・サーバー がまる一日以上ハード異常を起こしており、想像以上に復旧が遅れております。昨日よりメールが使えない状況にあります。本国の対応等含め若干の疑問を感じました。

これを機に、国内サーバーに全面的に変更することにし、速攻で新生アドレスになりました。着る人であり、“旦那様!装ってくださいませ” ( Dress ,Sir ! ) からの造語、Dresssirです。

GentlemansVoyageは現在までその言葉の佇まいも世界観もお気に入りだったのですが、新生エドワードということで、以下のアドレスになります。

info@dresssir.com

アドレスでご不便おかけしておりますが、よろしくお願いします。