2010/05/24
純喫茶の憩い
本日、めずらしく池袋方面にて納品があり、ちょっと早く到着したので(しかし実際は、僕の勘違いらしく約束1.5時間も前でした)、近所の純喫茶で一服していました。昼下がり、眠くなる前にカフェインと糖分で血糖値を上げておきます。ちなみに、朝型、散歩(ぶらり途中下車、お~やお~やこんなところに、、、、風の)好き、純喫茶好き、これらはすべて連動しております。
朝型は、京都で独り暮らしの浪人生だったころ、近所のジャズ喫茶店(マスターは3ピース着用のアフロヘア、夏は“アイス・レ・ティー”:フランス語ではありません)に、毎朝モーニング食べに行っていた経験があります。そして大学時代に広島のブランドショップが立ち並ぶ道に面していたおしゃれなホテルでの早朝ウエイターのバイト。これもおしゃれな街の人間模様がリアルに見えて(さらに妄想族の私自身が作り上げる物語によって)大学生の私には大変に刺激的でした。
散歩に関しては、会社員時代、営業で外に出ている時には、その街その街で独特の匂いのする喫茶店を見つけ出しては、いつも萌え萌え気分を楽しんでいました。甘党だった上司と一緒になって、プレゼン帰りに喫茶店で一服するという趣味があり、都内の隅々エリアまでカバーしていたので、経理のおねえさんから“○○くんの領収書見るの楽しみ!、”と皮肉を言われる始末でした。
街のそれぞれの喫茶店に存在する、独自ルールをリスペクトしながらお茶を一服いただく。現代の(特殊な)街喫茶道といえるかもしれません。一人で過ごすときは、早々に一日の仕事を終え、おばあちゃん姉妹がいて、レジにはずら~っと釣銭が並んでいる人形町の純喫茶Mでミルク・セーキを飲みつつ、東スポの記事を精読して、脳みそをリセットしていたのは最高の憩いでした。
一度、中野駅界隈では、営業中サボりタイムに、中古レコード屋で買い物をして南口側の商店街にあるPという純喫茶に入りました(数年前になくなりました)。至福のひとときがはじまり、ライナーノーツ(ラウンジ・リザーズのメンバーがカッコイイスーツ姿だったのでジャケ買いしました)を端からちくちく読み始め、出されてきたコーヒーを一口飲みました。
正直、初体験、そのまま後ろにのけぞり、イスからひっくりかえるほどのまずいコーヒーでした。ウナギのタレ伝説がありますが、何十年も足して足して作られたタレ、もう底のほうは、特殊宇宙的な生態系が生まれていることによってマネできない味、というような、濃いカフェインだけが煮出された味でした。
しかし、その痛快なほどの独自な味に感動して、即ジャム・バターパンを追加注文しました。トイレに行く途中、厨房をのぞくと、おじいちゃんが、一生懸命に真剣な表情をして、雪印のガラス瓶にはいった真赤なジャムを食パンに塗っているところでした。
まあ今日の喫茶店はフツーにおいしいコーヒーでしたよ。しかし、カップがものすごく熱くて、飲み口がやけどしそうでした。しかしそんなことが、味のうちです。ドトールもスター・バックスも僕は好きですが、グローバル化が進むと、失われるものもあります。“Lose uniqueness” これが進むと、街に陰影がなくなります。
こちらは築地場内市場の朝ごはん。朝からこのウニ丼食べたらその日、無敵ですよ。しかし不思議とお昼はまた何事もなかったかのようにお腹が減ります。これまた不思議です。
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