2010/11/06

粋と美と贅沢、



神楽坂に昨日、厳重に梱包されて英国ハリソンズの透かしの薄紙でくるまれたカシミア生地が2点、届きました。モルトン・ブラウンのソープで手を丁寧に洗い、生地を手に取った時、そのカシミアの獰猛ともいえる質感にしばし圧倒されました。これは、『ジュェポン』ですね、、、 jewel + weapon ⇒ Jeapon 、輝きを放つリーサル・ウェポン。気化したアルコールが燃えている時のように、表面にかすみのような美しいブルーが浮かんでいます。




こちらのカシミアで、オーダーをかっとばして来られたZ層 (※新贅沢層) の紳士は、このファブリックでさらっとシンプルにスポルベリーノタイプのコートを誂えます。いかにも冬コート、といった、ガバっと大きめに体にかぶせる直線的な固さではなくて、デザインはシンプル&スムーズ、柔らかく、体の流線型にはわせるシルエット。素材感75%と、フィッティング24%、デザイン1%のイメージ。余計なデザインをやらかさないのが粋の本質です。




この二つのファブリックを手にした時の鼻歌はコレでした。もう笑うしかないな、というような手触り。ところで、お洒落に装いたい人にとって、コートは1年の半分以上の時期、必要となります。10月、11月、12月、1月、2月、3月とそれぞれに、薄手・厚手と使い分けます。本気で気温が下がってきたら、その時はどっしりした厚手の生地。肌寒いくらいの時には、やわらかく、軽くはおるスタイル。われわれは、柔軟な(≒都合の良い、イイトコ採りの、節操のない、、)日本 Jeapon、失礼、Japon におりますので、時に応じて、天気に応じて、英国スタイルもイタリア的スタイルも “ 好い加減 ” で愉しむことができますね。

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