2010/11/08

サラブレッド、秋月


11月3日、文化の日、乗馬やられているM氏ご夫妻と流鏑馬(やぶさめ)を観に行きました。馬も乗り手も個性があります。第三の的の前で僕は観ていたのですが、一頭だけ、全く空気感の違う “ 秋月(しゅうげつ) ” という馬がいました。乗り手がほとんど上下動せず(武田流とのこと)、ほかの馬の足音の3分の1くらいの静かでシャープな足音で疾走します。

観衆も、そのただならぬ存在感とスピードに、ほおおおおっどよめいていました。最後に小さい的をどの馬も射抜けず、プレッシャーが最大のところで、どの馬よりも圧倒的にスピードのある秋月の番が来ました。圧倒的にスピードのある馬に乗って、小さい的を射抜くことは射手の技術を平均値と考えるなら難易度が増すことになります。

隣にいたM氏と “ こりゃおそらく秋月が全部持って行くぞ!” と話していると、サラブレッド独特のシャープな走りを見せて目の前を通り過ぎ、直後パカーンと音がして、小さい的のど真ん中を見事に射抜きました。派手に花びらのようなものが散って、観客は大きくどよめきました。厳しい状況の中での一撃必中、明治天皇の聖霊も粋なものを見せてくれる、と思いました。

No comments: