2010/01/16

たとえば、ハイブラウ&ビューティな女性と美術館デート、

などという、ありがたい場面を想像した時、そんな名誉ある殿方はいかなるスタイルで臨めば絵になるでしょうか。その女性は美意識も高く、しっとりと落ち着いて、上質な空間を静かに楽しみたい、というようなデートを指向している場合、、、、

そんな時、このダブルクロースのシンプルなジャケットなどはピッタリではないでしょうか。DOUBLE PLAIN CLOTH(ダブル・クロース)。この秋冬このミッドナイト・ブルー&シャドーストライプのダブルクロース生地にて数着、ご注文あり人気でした。

生地観的には一見上品でドレッシー、フォーマルの面構えなのですが、実は縦横双糸で通常縦横の2倍の糸を通して織られていてタフな生地です。10×10のところを20×20に織ってあるので、しっとりした手触りにも関わらず、実は420グラムのどっしりした生地ということになります。昔ながらの伝統的なテーラーでは、いわゆるまさに高級ラインという評判が確立している生地です。

そういうちょっとオールド・スクールな高級生地使いでサラッと美しいシルエットのジャケットを作る、というのも粋です。しかしながら、気をつけるべきポイントがあります。ダブルクロスは、しわになりにくい生地なのですが、いったんしわが入ると、復元しにくいです。ということは、スーツ使いよりもジャケット使いのほうが向いています。パンツに使用した場合、一回膝が出ると戻りにくいので、(裏技としては裏返しにして裏からアイロンをかけて戻す)エドワードでは、ジャケットでのみの使用です。

前釦や袖釦を包み釦で作ったり、ちょっとドレッシーにひっかけたりするような大人のセクシーなニュアンスですね。着こなしがいあります。そうとうな粋なトラウザーズを持ってこないと、ジャケットの超上質なパワーに押しつぶされるので、ファンキーな柄でいくか、まともに、シルク混などのパワー負けしない上質なカジュアルスタイルで決めるのがコツだと思います。


※ 写真は、Grace Kelly。展覧会がありますね。

No comments: