2011/01/20
Grand Tour 10日 Jermyn Street , Bath
ブラウンズホテルをチェックアウトして、再びリッツへ。本日から2日間がカントリーへの旅、というわけで、身軽に変身すべく、置いておく荷物と持って行く荷物を分け、最終日のビスポーク・デイのためにキチンと整えておくべきスーツはホテルのクリーニングサービスに預けておきます。
どんな所作も工程もキレイしておくと気持ちいいもの。それぞれのスーツを分けておいて、スタッフの方々にもわかりやすいように置いておきます。小額でもラペルのところにチップをはさんでおきます。
この日電車でバースへ発つ前を、お土産を購入する時間に充てようと、考えました。みなそれぞれ、ふだんからお世話になっている人々が多いので、まる一日は必要になります。僕は、白のハンカチを大量に購入しました。白のハンカチを贈るのは、お別れの時、という考え方もありますが、特に僕は気にしません。白ハンカチ一枚持っているおかげで清潔を気づかう習慣が身につくように思います。
結構盲点なのですが、一番正しいポケットの収納場所、ハンカチは何枚、スーツのどことどこのポケットに収納しておくか、など普通は知らないものです。お土産で渡す人びとには、A4一枚に正しい世界基準の正しい使い方を書いておきます、深い世界です。
バロン氏は、セント・ジェームズにあったネクタイを H to H で(端から端まで)社員のお土産に買って帰っていました。さすがに、チョイスしましょう、ということで、ある程度顔を思い浮かべながら、汎用性が高い、英国的な質感のタイを選びました。
しっとりスーツに馴染むタイは、店頭ではあまり派手に目立ち過ぎす、色同士の調和を乱さないものを選ぶのがコツです。天然の発色、コクのある深い色は、ほとんどどのような色にも調和します。
おみやげの妙は、その時その場所で、そのひとのことを思い出していた、ということの証明ともいえます。たとえば、われわれは2日目のボヴィーキャッスルにて、運動後に、ラフロイグのソーダ割りが大好きで3人にかかわりのある共通のクライアントを思い出して、彼に向けてみなで乾杯をやりました。
それにしても、膨大なお土産のために、長~いレシートとなったお土産購入後のバロン氏のレシート。
クライアントたちと、このセント・ジェームズを闊歩することができるとは、まことに嬉しい体験です。この界隈の空気を定期的に体に焚きこむことが、やはりジェントルマン文化の1次情報を体で知るための必要条件だと思っています。下は、ニューボンドストリートにあるスマイソンにて。2011年のスケジュール帳(名入れして)と、携帯用の写真フォルダーを購入しました。スマイソンのウォレットも上品でパワフルなものがたくさんあります。ミネラルウォーターもらって一服させてもらったり暖かいホスピタリティーをいただきました。
下写真は、リッツから歩いて50メートルのところにある、スウェイン&アドニー。バッグはあらゆるバッグがすばらしく、信頼性の高いクオリティなので、どれも間違いがありません。独特の発色、質感、堅牢性をほこるしつらえが非常に頼もしく感じます。そして実はなによりも、店内に入った時の革製品の上品な香りにいつもシビレます。せっかくロンドンに来たんだ、ということで僕も強烈にプッシュし、なんとかかんとか最終的にジェット氏も手に入れていました。若干強引な感じだったですが、その時無理してでも手に入れておくことは正解です。(笑)後になって僕が言ってること、納得できるはずです。
知らず知らずのうちに、絵になる二人でした。
スウェインの窓からジャーミン方面を見る。リッツにステイしているメリットとして、この界隈で買い物したら、ホテルの部屋まで届けてもらうというもっともエレガントな買い物のやり方ができるということですね。バッグやお土産はほとんど、ホテルの部屋番号(名前だけでも大丈夫なのですが)をショップスタッフに伝え、デリバリーしてもらい、ストレージルームに預けておいてもらいました。
昔から、おじさま方のあこがれの老舗でもあります。まだわれわれ若造のくせにすいません。しかし、われわれは、ものを丁寧に扱ってメンテナンスも相当自信あるし、使いこむ中でのゆっくりとした味とコクの経年変化を愉しみますので、スタートは早いほうがいいわけでしょ?というのが言い分です。
たとえば、まだツイードのジャケット持っていない紳士、ちょっと焦ったほうがいいんじゃないですか?はやく手に入れて、丁寧にエイジングしとかないと、50後半になって新品カチカチのツイードジャケットを着たりしていては、ちょっと微妙じゃありませんか?なんてアジテーション(笑)したりして。
すばらしく、絵になるワンデイボストンです。これがまた、英国の田園風景の色彩と最高にマッチングするんですよ。電車に乗ってカントリーへと向かいながらつくづく思いました。少し枯れた若草色と、ヒースやムーアの色彩とこれらのバッグの色彩の調和が実に美しくナチュラルなものでした。あえて、ケミカルなものといえば、脳みその奥底に少しこびりついている時差ボケを削り落すために、このあたりから皆で飲み始めた、レッド・ブル飲料くらいなもんですよ(笑)これは時差ボケに効きます。
バロンの購入した、これまた美しいスウェインのカントリー風のワンデイボストン。キャンバス地と革のコントラストが乗馬をたしなむバロンらしい優雅な雰囲気を醸し出しています。林勝太郎氏がたびたびその著作の中で描写するもっとも英国らしいといわれる田園風景が車窓にひろがります。
『 ここにひとりの男がいる。この男は、自分の目で見て、自分の体で感じたものしか信じない。だから今日も世界を旅している 』
身近な友としてのジェット氏。僕が今回の旅で撮ったジェット氏(本名:伊藤喜之氏、リンクは彼の著書)の写真の中で一番気に入っている一枚。バロン氏も、ジェット氏も、ぼくが考える最高の1枚をどっしりした額に入れて、ラテンかアラビックか英語かフランス語で、キメの一文を添えて、Grand Tour 2011の記念として贈ります。お楽しみに。
ほぼ夜、Bath ( バース ) に到着。紀元前9世紀までケルト王子の伝説的な逸話が残るバース。18世紀、温泉の効能のためヨーロッパ上流貴族の間で盛り上がり、にぎわいを見せていた街です。ジョージアン風の優雅で透明感のある街の建物が世界遺産もさぞかしと感じさせられます。宿泊先のマクドナルド・バーススパ・ホテル。7エーカーの敷地内に立つ、瀟洒な館。
夜は、やはりドレスコードのあるベルロア・レストランで、全員、デトックスして完全ベジタリアン・ディナー。時差ボケやらそろそろ疲れの出るスケジュールの折り返し地点で、デトックスし、しっかりスパマッサージ、そしてメンズビューティ強化日に設定し、おのれを気遣う時間が一日くらい、Gentleman's Voyageには必要なのではなかろうか、と考えました。
朝6時。早朝のバースの街並みは、雨にぬれたペイヴメントがセピア色に光っていて映画のワンシーンのようでした。歩道が広く、さすがに、だ~れもいない街並みを歩いてかなりグルメな早朝散歩となりました。エイボン河のダイナミックな分岐点に圧倒されながら、うぉ~すげぇ~とか、皆おもわず叫んでいました。はやり8時くらいに日が昇るようなので、完全に夜散歩でしたね。
イングランドでは朝散歩が特に必要、 なぜならば、新鮮な空気吸って、体動かして、ご飯がおいしいような錯覚に落ちることができるから、、、(笑)笑い話として、よく話していました。いやいや実際美味しいかったですよ。僕はひいき目に味わうので、すべて美味しいですけどね。朝からハギスや鹿肉のハムなどは例外として。。。。
夜が明け、朝のスパへ。2人分しか空いておらず、僕とジェットでスパ・マッサージをうけることに。バロンはこの日乗馬をするため、筋肉を伸ばすマッサージは控えるということで、僕ら二人でいくことになりました。かなりリフレッシュ出来て、英気を養うことができました。
なんとなく、トーマス・マンの小説に登場しそうな、サナトリウムの雰囲気がありますね。しかしながら、男子的な意見として、バースには美人が多い、なぜたろう、というのが僕とジェット氏のスパ前後での話題でした。大事ですね。
10日をまたぎ、11日の内容ですが、チェックアウトして、ここからエクセター・セントデイヴィス駅に向かいます。目指すは、南西部のデヴォン州のマナーハウス、『ボヴィー・キャッスル』です。じゃっかん乗馬のスケジュールが気になり、ミッション遂行モードに入り始めたこの日の午前中でした。あと2日、珍道中がつづきます。
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