2008/07/28

Start of the VOYAGE


















※フォトグラファー梅津氏撮影分より。小船漕ぎ出だしての運河からの撮影は史上初らしいですね。彼にいきなり『運河からの100人撮影』をご提案したした際、一瞬の躊躇もなく即応していただきました。タキシード着用しつつ、熱い心意気とプロフェッショナル魂を見せてくれた氏にはつくづく感服しました。チラ見程度でも素晴らしい写真が続々ある模様、楽しみです。近いうちにゆっくりお食事しながらのプチ・打ち上げ会をやります。

僕には、先日のパーティーにおいても、風景や、ひとびとのさわやかな笑顔が、古典名画の登場人物を見ているようでした。あまりにも当たり前な、“シンプルで上品で優雅な”絵画的世界観、むしろ今この世の中にあってはすこぶる新鮮ですね。そんな、気持ちが穏やかなままで、深い呼吸のままでゆったり遊べる、夢の世界にいるようなパーティーができたらいいですね。

ルノアール:ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場
(Bal du Moulin de la Galette)

それから、当日の音楽がけっこう評判良かったので参考まで。

パーティー前後に流したBGM
1.La Source   - Swing out sister
2.Summer Smile - Ronny Jordan
3.Bridge Over Troubled Water - Russell Watson
4.Desafinado - Astrud Gilberto And George Michael
5.Between the Sheets - Chaka Khan and Nathan East
6. No Rhyme,No Reason - George Duke
7.Summer Madness - Kool & The Gang

START of The VOYAGE ⇒

1 “Around the World in 80 Days” 『80日間世界一周』 
オリジナル音源  Victor Young

2 I thought about you - Frank Sinatra

3 “ SETEMBRO (BRAZILIAN WEDDING SONGS) ”  
SarahVaughan & Take6 PRODUCED BY Quincy Jones

4~16 ALBUM “ The Heart Of The Matter” - Frank Sinatra

17~26 ALBUM “A Groovy Place” -  The Mike flowers pops

27~33 George Shearing in DIXIELAND -  George Shearing

34~50 Kylie - Kylie Minogue

51~52 RIO's Salsa Time “Mambo Influenciado” -  Klazz Brothers

53 Francesco Diaz in the mix   -  Francesco Diaz

54 Tampa ALBUM - “roots”- The Gipsy Kings

⇒ End

Thanks a million !!

記念日、夏の黄昏、
パーティーに出席していただいた方々の
華やかで上品な魅力に、
まるでロートレックの絵画を見ているようでした。

キャットウォーキング祭、
ある程度、予想してはいましたが、
それを明らかに上回る悠然たる佇まいと優雅な美しさに
圧倒され、軽くめまいがしました。

日本の夏の粋、そんな場面もありました!
いくつもの、こちら勝手な企画に乗っていただき、
まことにありがとうございます。

みなさまの存在から発せられる、
優雅で上品な雰囲気(最先端の流行やクリエイティビティは、鷹揚さという最高の美徳を妨げることもあります)それが何にも勝る感動の贈り物です。

頂きました沢山の美しい色とりどりの花たち
大切に部屋に飾って、
お気に入りの音楽を聴きながら感謝の気持ちを胸に、
明日からの新しい一日へ、気持ちを新たにしております。

ありがとうございました!!

Ed






























急用にて欠席の方2名(お気持ち、まことにありがとうございます)おられましたが、出席者の緊急同伴のお子様連れの方と、お母様連れの方(ペストリー・シェフのお母様、微笑とともに現れ素敵でした)合わせてやはりちょうどジャスト100名。フォトグラファーU氏が運河上から撮影した100人写真、当日、ちらっとモニター見ましたが、物凄くロマンティックに写ってました。楽しみにしております。

2008/07/26

Boutonniereと花



本日朝、タキシードを出して気がついたんですが、驚くべきことにラペルにBoutonniere(ボタン・ホール:眠り穴)が存在していません。加工には一週間必要。あたた、、、。

それにしても、つくづくおもしろいですね、やはり当日は、何かしら想定外が起こります。

絵心を持って自分でナイフ使って切り開きました、ザクッザクッザクッ。手縫い開きの加工に出すのを忘れていました。しかし結構角度とか巾とか、イイ感じに収まりました。

2008/07/25

I'm ready.

楽しみにしていた花卸市場に、今から行ってきます。ロジャー氏がデザインしてくれたパーティ出席者用のギフト、クールな『感謝券(有効期限:一生)』、昨日200枚届きました。

2008/07/24

静と動、陰と陽




昼と夜。蒸し暑い夏の夜、という感じになってきました。先ほどまで、@26パーティーのための音響チェックに行ってました。確認、充分、結構結構。

一曲目は音源自体が古いものなので、ノイズが入るけどしかたないようで、それも味と認識。良いスピーカー2発の充分な音圧で、『キャット・ウォーキング祭』の時には一気にドンっと空間が変わることも確認。



ドレスコードに関してはおそらく僕が一番地味です。クラシックなタキシードです。みなさまは、ミッキー越え果たすくらいに弾けていただきたいです。



本日昼間、当日『乾杯!』をしていただく、ホスピタリティ・文化力マーケティング会社わいず代表のF氏と四谷オフィスにてミーティング。最終的なパーティー・シュミレーションをして、この期に及んでさらに詰めの甘い部分をチェック。さすが、プロフェッショナル、ああ、なるほど、と目からウロコが何枚か落ちる。経験知は大きい。

『Know how』思考は、知識ベースなため、基本が自分ベースで、できることが自分の限界範囲に留まってしまいますが、フェアで50-50の信頼関係での『Know who』思考は、自分の限界を超えて、シェアの知恵なので限界がなく無限の力です。

つくづく全分野にアドヴァイサーが必要、と実感。それは素人にとって、オマカセ注文が最高のコストパフォーマンスを引き出すことにも似た最高の知恵ではないか、と思われます。

ということで、プロの御意見を伺うといろんなチェックポイントが出てきました。参加者100人状況(実に正確にホスト2名、出席者100名+子ども3名)で4つの渋滞が予想とのこと。あえて名前をつければ以下になります。

1.入場渋滞~ホワイエ(受付横の休息室)的状況をフローさせていただくために、思い切って芳名録アクションを省略することにしました。もし1人3分とすると100人で300分、嗚呼おそろしやおそろしや!これもプロの御意見で、人々の心理上、入場は開場の5:30と時間ギリギリの6:00に集中するものです、とのこと。

そして、待ち合わせなどで、集団で一度に入場されるパターンが日本人の方は多いとのことで、受付はその時てんやわんやならぬように一度大勢OKシフトに。その状況でのスムーズなフローをいろんな工夫を組み込み確保したほうが良いとのこと。

2.挨拶渋滞(できるだけテンポよく御協力いただけますと幸いです) 

3.撮影渋滞(プロカメラマンがいますので、出席者はみな主役。被写体に徹してくださいませ) 

4.ビュッフェ渋滞(ビュッフェ前は、どうしても遠慮し合ったり、順番譲り合ったり、時には話し込んでしまい、渋滞発生しがちですので、御協力を)

なるほど、自分の目と、もうひとつ、3カメ目線(俯瞰目線)がパーティーを楽しむコツとのこと、理解できました。

考え出すと結構深い世界です。



本日は水曜日、朝会本日は、G氏が名古屋からお土産で買ってきた、ういろうを食べながら、AM7:00@新宿オークウッド。

2008/07/22

Le voyage du gentilhomme!



Gentleman's Voyageを仏語で言うと、

“Le Voyage du Gentilhomme
ル・ヴォアイャージュ・ドゥ・ジュオンティーオム”

というらしい。昨日の時点で完璧に発音込みで覚えた。昨日、肉の万世ビル一階の穴場バー『トリム』にて、フランソワ氏。

いい加減な受験名残英語とインチキ仏語でノリだけで、それっぽく話しまくる。たけしちゃんと3人、早々に4時からベルギービールで乾杯。それにしてもまさに笑顔は超世界言語、考えてみれば話す前から友達状態だった。

彼は、日本横断ツアーの直前僕らと出会って、日本巡りの旅を終えて、明日日本を発つとのこと。まさに、Le Voyage du Gentilhomme とは、君のことじゃんね?というと、そうそうそうなんだよ、と嬉しそうに応える。

乾杯!チアーズ!プロスト!チェリオ!サルーテ!よ~し、『全世界乾杯』全部覚えて、乾杯同盟を世界に広げよう。ちょとしたおめでたいことを見出して即乾杯!

インドでは乾杯何ていうのかな?という話になって、わからないから3人でとりあえず、『タタ!』と乾杯してみるおバカ波長もピッタリだった。残り少ないけど、Bon Voyage !



音楽もようやく完成、しかし出来てみれば、あんまり作りこまず、単純な選曲。

2008/07/20

海(の日)



さて、暑さもますます、大暑のみぎり、、
海、山、開襟シャツ、ビール、そうめん、かき氷、、
暑中お見舞いの季節ですね、今日は海の日。

海は、宇宙・万物の根源であり、
同時に滅びたものが静かに退場していく墓場。
誕生しながら、滅びて、また再生して、、還っていく。

やあやあ!元気~?と、挨拶を交わし、
数時間後には、そんじゃ~ね~と別れる。
みんな家に帰る。



子ども時代、時間がやけにゆっくり流れる日なたくさい夏休みの1日とか、
一点の曇りもない陽気なディスコ・クラシックスに漂う無常観、
カーソン・マッカラーズの描く、アメリカ南部のゴシックとか、

光と影、両方含んだ、空気感、雰囲気、音楽、小説、映画、
あるいは、ちょっとドライに聴こえるラブソングなんかが
不思議と人を浄化された気分へと運んでくれる。

上写真2点は、3月の海@湘南

2008/07/17

BLUE BIRD

パーティ企画は、目に見えない青い鳥を追いかけて、迷ったり彷徨ったりすることに似ている。捉え難い理想の空気感、摑まえがたいロマンティックな雰囲気、集う方々の深くて心地よい呼吸、そして適度に、しかし普段よりは少し速いピッチの鼓動。

トルーマン・カポーティが1966年(僕が生まれた年だ)催した伝説のパーティ、“黒と白の舞踏会”Black and White Ball:とはどんなものだったのか、今彼が生きていたらどんなスタイルだったろうか、展開される予見不可能を子どものような気持ちで楽しんだのだろうな、とイメージしてみる。



ここ数日のハードさに、さすがに本日はかな~り深く爆睡していました。ブログも日記できず日課にしていだだけに、間が空くと、なんとなく気持ち悪い。



15日夜友人K氏、誕生日にイチゴショートケーキ@西新宿。実験的に出品している“イタリアン46”をお誕生日プレゼントにした。イチゴショートケーキは今月これで5個目。想念を現実化させているとしか思えない。そして確実に中毒になっている自覚あり。1時間睡眠で迎えた16日朝、早朝7時からマンダリン・オリエンタル・トーキョー37階のK'Shiki(ケシキ)で会議&ブレスト。



良くも悪くもオールド・スクールなテーラー業界に、超未来的なビジネスモデルとスキームで挑もうと、試みるフューチャーなA社。社外取締役として早朝MTGブレスト。都内の全ホテルの朝ごはんを制覇するつもりで即断即決即行の気合会議。今後が非常に楽しみ。

昼は、ロジャー氏経由でブレスト&コピーライティングで参加した時計の新ブランド『STAG』の発表@ビッグサイト。ここの社長紳士の時計にかける情熱が最高に熱く、話も面白い。いままでにない次元の感性から作られたメイド・イン・ジャパン“STAG”ブランド、ぜひ大ブレイクして欲しい。



夜は、今月@26日のパーティのために知人からの紹介でのプロカメラマンU氏との打ち合わせ。頼りがいあり、アタマのキレも良い方で、加えて度胸と冒険心も充分と見え早々にこちらのイメージを理解していただき、とても楽しみです。



魅力創りの気づきとエッセンスがつまったStraight no Chaserな時間は、日記こそ書けなくても、せめてキーワードだけでもメモすると、これまた一層、集中力が高まるのかもしれない。

2008/07/15

雰囲気と気分@Smoking Jacket



スモーキングジャケット~1850年代に登場し1870年年代から今世紀初頭まで流行、ビクトリアン・モードの一典型、とのこと。

先日たまたま目にした写真は、ブランデンブルグスと称するループ留めの飾りボタンがないモデルで新鮮でした。Braid(ブレード:組紐、平紐、、、、衣服の縁飾り、端の処理、またトラウザーズの側章)が粋です。昨今のタキシード、イタリアZ社の、最近のタキシードなどのドレスアップ系生地サンプルブックには、このブレードがいくつか見られます。

もし、パーティ@26日が秋冬だったとしたら、このスタイルはカッコイイのにな(持ってないけど)と思いました。これを麻で誂えてもおもしろいのかもしれません。通常は、ベルベット、カシミア、メリノ、プラッシュ(毛足の長いビロード)、プリント柄のフランネルが一般的とのこと。今年の秋冬、このニュアンスをハウンド・トゥースか、ガンクラブチェックで作ってみる予定です。

しかしながら昨今、スモーキングジャケット≒ファンシータキシードという意味らしく、単にスモーキングという時には、英語のディナージャケット、米語のタキシードにあたるコトバとしてフランスとドイツで用いられているそうで、何度読んでも、このへんアタマの中ごちゃごちゃで記憶に帰着しないですね。『男の服飾辞典』:婦人画報社からあちこち参考。



※追伸 以下、@26日の件にて。ドレスコードについて、何人かに訊かれましたので、こちらを御参考に。近々、加筆修正予定。

できましたら普段よりも華やかに(あるいはスポーティに)決して照れることなく、ご自身がワクワクと楽しくなるようなスタイルでいらしてください。『優雅な世界一周の船旅に出る』、そんなようなスタイル、イメージですと楽しいのではと存じます。

サント・ロペ、コートダジュール、サンモリッツ、ヴェネチア、コッツウォルド、モンマルトル、シュバルツバルト、、、、、、とりあえず今週は時間ないので僕は水道橋ラクーアにしときます。

紳士ならジャケット(麻の雰囲気でも結構ですし、普通のダーク系光沢系でも、色鮮や派手系でも結構です)そしてシャツ&タイ(&あるいは、ベスト:ウエストコート)だと最高ですね。タイをしない場合は、その分アクセサリーでパワーアップさせるとよろしいですね。

せっかくなので、ふだんのビジネス・シーンよりはドレスアップして、ポケットチーフやアスコット・タイ、ストール・タイ、あるいはカフリンクスなどなど、ホスト側よりも派手に目立つくらいの気持ちでも全然ウェルカムです。

紳士側に関してのドレスコードをキーワードで言うと、『悠然たる、堂々たる、大人の、まわりをリラックスさせる、ゆったりとした、でもエラそうに見えない(笑顔が似合うスタイル)そして抜けが良くてロマンティック』。

しかし、これってドレス・コード?(いや、個人的に、昨年からいろんなパーティーを表現する際に使用している言葉、『マインド・コード』です)その人の存在・雰囲気はいかなる服自体のクオリティ、つまりいかなる生地・縫製・デザインなどを凌駕します。そして人と服(のクオリティ)の関係において、逆もまた真なり。まずは人間力の精進、自戒をせねばならんところです。

女性側関しては、とにかく自由でのびやかなエレガンス、カンファタブルな雰囲気、御自身のキャラクターを一層パワーアップさせる、などなど、決まり無し、楽しみのみ、というイメージで結構です。

ホスト側のキャラを越えてくる、K点越えする、聴いた話だと、ディズニーランドでは、ミッキーよりもキャラが立っていると入場お断りされる、という噂があるそうですが、それでいうと、むしろ力余ってる感じ、あまりの堂々たる佇まいで、途方もなくミッキー越えしてくる感じ、それこそ大歓迎!それでこそ自慢のお友達、むしろ誇らしいです。

とにかく大いにおしゃれを楽しまれ、キャラ立ちの花が咲いたよ、と唄いたくなるくらいだと最高です。足元はデッキ・シューズでもかまいません。なんとなくジーンズはちょっと違うニュアンスかと存じます。足元は無地白のキャンパスの上品系スニーカーなら、かっこ良くハマルかと存じます。

生演奏ではありませんが、ゆったりしたシナトラを流します、モノクロのハリウッド映画の弦楽スコア、スイングジャズ、デキシーランドジャズ、ジョージシアリング、80日間世界一周、のような感じ、昔のハリウッド映画サントラ、華麗なるギャッツビーほか、イタリア・フランス映画のサントラ、にしようと考えてます。



↑これくらい気合入った直球エレガンスでも、華やか・鮮やかな美でも、淡々として静謐な美でも、とことん地味な美でも、白でも黒でも青でも赤でも茶でも、すべてが結構、結構、大いに結構。存在自体にSUPER YES!ですから、御自身のキャラに遠慮することなく、加減せず・微調整せずアクセルを踏み込んでくださいませ。写真は“華麗なるギャッツビー『The Great Gatsby』”のロバート・レッドフォードより

☆☆☆☆☆

2008/07/13

メイド・トゥ・メジャー@Suits & Sweets


こちらにときどきお寄りの方で、御存知の方もおられるでしょうが、私的なことながら(ブログとはすべて私事なのでこのもの言いも滑稽ですが)、今月の26日(土)パーティを催します。

おそれながら、本日ちょうど御参加100名を確定させていただきました。ほんとは少なくとも義理的に300人以上の方々にお世話になっておるし、みなさま全員を招待せねば不義理なのですが、人間が一度にできることには限界があり、そうもいきません。

諸々の理由から、これが現状のベストだと、僕が素直に強く感謝を記す方々からお呼びいたしました。先週、なぜオレを呼ばないんだ、失望した、といわれましたが、謙虚に受け止めます。

僕が一瞬ヒールになることで、来て頂く方がほんとうに人間力溢れた魅力的な方々ばかりになるのだったら、いつでも喜んで『嫌な奴』の役目を引き受けます。見事な、鮮やかな、際立った紳士・淑女と御一緒できることは、たいへんなよろこびです。

それにしても、なにしろ甘党男爵が多いので、御期待には最高レベルで応えたく、本日ペイストリー・シェフ(Pastry Chef:御菓子職人)のMさんと打ち合わせいたしました。彼女は、先月までアメリカ西海岸の小粋なスイーツ店『SATURA CAKES』でマネージャーをされていた方。友人T氏を通じて紹介されました。

カスタム・メイド(オーダーメイド)において、スイーツも、スーツも上手にオーダーするお客さんはこんな人ですよね、という話で盛り上がります。僕が彼女にオーダーすると同時に、彼女も僕にEスーツもオーダーされていたので、小岩自宅オフィスにて採寸し、その後スイーツの話をあれこれしました。

もちろん、基本的なキーワードをいくつか挙げた後はすべてお任せ。お互いそれが一番美味しいことを知っています。

26日のパーティーのお土産として『英国ティータイムセット』を予定していますが、スコーン(クロテッド・クリームも必要ですし、外がカリカリ中がふわふわに焼いたり上手にやるのが難しい)にしようと考えていたけど、スコーンというのは、焼いた直後が美味しくて、すぐ固化が始まるのだそうで、もっと英国らしいズッシリした(打ち込みの、と、ついつい口が勝手に言いたくなります)スイーツに決めました。

ということで、彼女のスーツもすべてお任せだったので、手持ち生地で最高のものを使ってお仕立てすることにしました。ゆくゆくは、初回はリクエスト・キーワード5つ、後は『すべてお任せ』というオーダーにしていけたら、と思います。御寿司でも産直八百屋でも『おまかせ』には福があります。

2008/07/12

Squall shock @代官山フラヌール


本日は、ラグビーとサーフィンで鍛えたK氏、ビジネススーツ王道定番Z社のトロピカル生地にてスーツ上下の誂え。そしてフィアンセでアナウンサーとして現在活躍中のKさん。

さらにそれに加えて、ウール72%、シルク18%、リネン10%、260gの非常に上品なテイストの淡いブルーのスポーツ・コートそしてコットン100%のチノ生地380gにてパンツを納品。フィッティング確認は、業務提携をしている、代官山の隠れ家サロンにて。

3次元で均衡の取れた体型のおかげもあり御新規ながらフィッティング完璧でした。その後、サロン裏の『Cafe Liom』で一服。オーガニックでご飯も美味しく、イチゴショートも美味しいでした。



ここは道の曲がり角に沿ってお店があり、角に楠の木があったりして、魅力的な憩いの場です。途中、デイビッド・クロージングのSさんと挨拶。またヴィンテージ古着チェックに行きたいです。

その後、セール中のAPCと、和のテイストと鋭い海外ブランドのセレクトで、昔からボンジュール・レコードに寄った際はセットで寄る代官山“オクラ”にインナーを選びに行く。ロンドンストライプのシックでさわやかなシャツをセレクト。

エスパドリーユ合わせたり、着せ替え人形状態になっていただきまして、とても楽しい時間でした。途中、スコールサウンドに驚いたせいか、カメラがブレまくっています。その後、ロンドン帰りの義妹から教えてもらったCath Kidston / キャス・キッドソンのショップに、満員混雑でした。

その隣の小さなセレクトショップ、ブルターニュ(BRETAGNE)もかなり魅力的なお店でした。その商品の中でPT01 (ピーティー ゼロウーノ)というパンツブランド専用とおぼしき、コットンキャンバス地のガーメント・ケースがあり、それが非常に気になりました。

2008/07/11

『素材の呪縛、色の呪縛』 SHUZO氏寄稿


そろそろ夏ですが、この時期になると30′sスタイルというのは様々な縛りが生じて来ます。まずはこのスタイル、イギリス発祥という事で、気候的な条件からかなりがっちりした質実剛健な素材で仕立てられてます。特にこの1930年代またはそれ以前のスーツは現代の英国生地と比べてもかなり厚く、重く、密に織られております。

30′sスーツというのが現代に再現が難しいのは、たとえ古(いにしえ)の型紙を使おうとも、このような素材自体が製造されていない。今の薄い生地では30年代特有の立体的なイングリッシュドレープが生まれにくい。そこで足踏みしてしまうのです。

僕は1940年代の英国バートン社製のスーツを所有しておりますが、こちらは綾織りウールの紺色地に赤と白のオルタネートチョークストライプ。しかしその生地感を見て現代との違いに驚かされます。とにかく生地が分厚い!現代ではブレザー製作などに使われる黒や濃紺のサージ等でしかこの重量感にはお目にかかれません。

ストライプや柄物の生地では今はもうこういうものは作られていないと思われます。(ツイード等はのぞく。そのツイードさえ昨今では軽量化の波が…)現代の30′sスタイルというのはとにかくトラウザースをワイドに、バギーなシルエットで作られます。あの時代に全てのスーツがそんなシルエットであったという事は決してありません。

しかしあの時代にはあって、その後ほとんどの時代に見掛けないのがこのバギートラウザースであり、すなわち1930年代を分かりやすくカリカチュアライズ(戯画化)して端的に表現するには一番都合のよいシルエットなのです。(ちなみに30′sのバギーを僕は基本的にはオックスフォードバッグスとはあまり呼びたくありません。<流れで使う事もままありますが(^.^)>オックスフォードバッグスはもっと極端なフレアスカートのようなシルエットも含む20’sのファッドファッションで、30′sのバギーはそれを若干ソフィスティケートしており、名称も“ドレープトラウザース”または“フルカットトラウザース”や“フルパンツ”と呼びたい…と。まあ本当に微妙な違いではあるんですが(^∀^))

このバギーの良いところは、歩くたびに太ももから下あたりの生地がバサッバサッと大袈裟に
動きそこに優雅な美しさを感じる所であります。しかし現代の薄い生地で仕立てたものだと、歩き終わった後立ち止まっても生地がヒラヒラと動き過ぎて、そこに少し遊び人的軽薄さが演出されてしまう恐れを伴うのです。

フレッド・アステアやハリウッドやイギリスの名だたる俳優達もこういったバギートラウザースを穿いていましたが、そこには優雅さと端正さが同居していたように思われます。その視覚的要因として、重くてシッカリした生地の貢献が有るように思うのです。生地がたっぷり裁ってあるので、歩いた時に物凄く大きな動きがあって“優雅さ”を醸し出す。しかし生地がシッカリして重いので、立ち止まった後に生地がヒラヒラ動かずにピシッと止まる。

そこにある種真面目な“端正さ”が醸し出される。素材のチョイスとシルエットのチョイスの妙によって、このドレープスタイルは偶然の奇跡か計算ゆえの必然か、本来あまり同居する事のない二面性を兼ね備えたスタイルとなったように思います。というわけでこのスタイルで素材から選んでメイド・トゥ・メジャーで創るには、まず現代の生地では一番ウエイトの重い部類の生地を探してチョイスする必要があるのです。

望める状況であれば、何処かの国、何処かの田舎に眠っているヴィンテージの生地を探すのがベストかもしれませんが…そして第二の呪縛でやっと冒頭の季節の話になりますが、日本にははっきりとした夏というものがあり、蒸し暑い季節になってまで冬用のヘビーウエイトな服を着ている訳には行かないのです。

そしてイギリスにはそんな蒸し暑い季節はほとんどないらしく、古着をどれだけ探しても「冬用か!」みたいな重~いものしか見当たらないのです。ノスタルジックな時代を描いた映画などでイギリス人の麻のスーツ姿などを見た方もいらっしゃるかとは思いますが、あれは軍人さんで暑い所に駐留させられるとかあるいは旅行するとか、特殊な状況で必要だっただけで、イギリス国内でいる分には麻のスーツなど一生必要無かったのではないでしょうか。

とにかく、麻のオッドジャケットというのはたまに見掛けても、僕は、30′sあたりの古着でイギリス製の麻のスーツ(またはスリーピース)などはついぞ見掛けたことはございません(^.^)ということで、普段「僕のスタイルはイギリスに範を置いてるんだよねぇ」などと似合いもしないのに気取ってる輩(はい僕です(^∀^))が、この時ばかりは「夏の衣料は、まあ…いにしえの日本人に範を置いた方が…ねえ」などといともあっさりとダブルスタンダードを受け入れる羽目に陥ってしまうわけですが…

やはり麻という生地も、薄いがゆえに先ほど言ったような意味(生地の揺れ感が多い)ではバギーなシルエットに仕立てるのも憚られる所ではありますが、そこはそこ。ダブルスタンダードゆえに(^∀^)「麻はまあ、生地の表情にクラシック感、存在感が元々あるから…」と(^.^)やはり昭和初期のおじさんたちが明るい色の麻のスーツにホワイトバックスシューズ、カンカン帽などを被って扇子であおいでいたりする写真をみると「いいなあ…」と…現代の大人はあまりそういう格好をしないだけにあこがれるものがあります。

そこで最後の呪縛、色の呪縛があるわけですが、やはりそういう古い写真やイメージに感化されてか、麻のスーツというと、白っぽいベージュのような生地で仕立てたいと決めつけている自分がいます。これは自分の固定観念に自分が呪縛されるよい例です。自分は前回も書いたようにポップなもの、モード的なる要素も好きな人間であります。

そういう意味では価値基準をフラットにして「色に貴賤なし。どんな組み合わせにしても良いじゃないか」という視点も同時に持ち得て然るべきなのですが、以前デビューで、麻のスーツの話をしていたときに、どうしても「ベージュ」という固定観念から脱出しない僕を尻目にオーナーのS氏が「こういうのもいいんだよねぇ」と黒や紺の麻のスワッチを出して、「こういう黒の麻にベージュのシャツとかも素敵だよね」とおっしゃいました。

う~む…僕なんかより古い洋服を知り尽くしているS氏の方がトラッド的概念に縛られずによりリベラルというかよりモード的「色に貴賤無し」な感覚を持っていることに感嘆し、ここに「こなれる」という要素へのヒントがあるのかな?と…

服装にとって呪縛というのは必要不可欠な要素であり、しかしそれは時に毒にも薬にもなり得るがゆえに、時と場合による「呪縛」の「塩梅」(へんな言葉(^.^))が必要なのかな…と思い至った次第であります。でも麻はやはり白っぽいベージュが(^∀^)…。

2008/07/10

“E” suit with blue paisley lining


砂漠の向こうに見える青い海

2008/07/09

“E” suit with Boutonniere


レディスにおいて、朝からビジネス用スーツ着てても、突然パーティー行くことになった時、ブートニエールのアクセントで雰囲気が一瞬で変わります。自然を楽しむことがエレガントであり贅沢であると感じます。

2008/07/08

大事にしたい、隠れ家的空間


昨日月曜日は、11時からこちらで、ひそひそと生地のセレクトについてミーティングしていました。静岡県人の友人であるS氏から教えてもらった超穴場空間の『D-Labo』。非常に魅力的な本が沢山の図書館付き。

しかしながら、あんまり静かなのでむしろ心配になります。都内『隠れ家空間収集家』ながら、その心配事は2つ。その優秀な穴場ぶりが評判を呼び、人気の穴場スポット(もうそれは穴場とは言わない)になってしまうこと。

そしてもうひとつは、そのあまりにも優秀な穴場ぶりに、誰も気がつかずに、さらに、より忠実に穴場的であり続けた結果、存在自体がなくなってしまい、そのすばらしい空間を享受できなくなってしまうこと。

非常に勝手ながら、ほどほどに、営々と、穴場的価値をキープしていていただきたいところです。今のところ非常に快適すぎて、やや心配です。



たまたま手に取った本。ファッションの本で1963年、世界の高級品という本があって、つい読んでしまいました。言い切り系文体の著者というのは、その当時の価値観をはっきりくっきり表現してくれる点において、後年(45年後の2008年現在)文献的価値が高い、と感じました。

書き手の勢いある筆力に伴いがちな、いくらかラフなノイズ部分に、突っ込みを入れてしまい、書き手の筆力を無力化しようとする『凡庸な平均化思考(おしなべて精神、平均的価値観に引き戻して安心しようとする精神)』(への怖れ)が文章をつまらなくするんだな、という気づきをこの1963年の本を読んで得ました。

旅、ファッション、お金、風土、、、、テーマが非常に魅力的な図書館です。

2008/07/07

Bon Voyage ! and Kampai !



彼と彼女らしい、祝福の嵐の中で、ロマンと冒険に満ちた長旅のはじまり!



チーム・ブートニエールとT氏とMちゃんと...!

Boutonniere without flower express ..........................BIG BOUQUET in our Heart



花を刺していないフラワーホルダーは、新郎新婦への

“目に見えないけど、心からの大いなる祝福のブーケ”

を意味します。