2013/03/24

Tweed land @ Countryside of Germany



フランクフルトからアウトバーンを利用して、ドイツを南下します。車窓の風景はヨーロッパの田園風景。この色調がお好きな方は、ほぼツイード好きではないかと思います。ユーロスターでロンドン・セントパンクラス駅からパリ北駅への車窓もこのような風景を愉しむことができます。


厩舎のオーナー氏は、独特の風格を持っています。生き物を育てる、というきわめてオーガニックな一面と、競技のために血統を作る、そして調教するという、これまたきわめて西洋文明的な一面があります。馬を人間に従わせたり毛皮を利用したり食したり、という範囲は、歴史的に見ても自然の利用として有機的・平和的で、許容範囲内だと思います。自然を危機に追い込む(大きすぎる)要因は、もはや万人が知るところとなりましたが他にいくらでもありますから。


たびたび誘われる(挑発される、とも言う)のですが、今回の人生では、ぼくは乗馬はやりません。やったとしてもアマチュアの中途半端なことになるのが最初からわかっているので。本物のアスリートであるバロン氏に託します。輪廻した次の人生でトライします。

『 今回はドイツに一緒に来てください 』、とバロン氏からオファーがあった時は、『 ドイツ語も忘れましたよ、大学でも単位何度も落としたし、、、通訳はできませんよ 』といったのですが、いや是非!とのことでした。『人が気づかないところ見えてるでしょ?いい馬かどうかわかるはずですから 』そう言われて、よ~し、と思ってやってきた次第です。


ジャンプ競技用の馬たちです。大柄の馬たちが、高々とジャンプします。その(文字通り)馬力に感動します。あちら側のスタッフと、こちら側とでも、ちょっとした駆け引きの要素もあり、あまりへなちょこな乗馬っぷりだと、舐められてしまい、スペシャルな馬も出してこないので、多少あちらがバーを気まぐれに上げてきたとしても、悠然と飛んで見せねばなりません。




ハリスツイードのウエストコートとダブルカフスのシャツ。最近、エドワードではようやく納得できる本物とよべる佇まいのエナメルのカフリンクスを見つけました。ロンドンから仕入れており全身一式製作の大切な1パーツとして今や重要な位置を占めています。


さすがに今回はジョンロブのスウェードで乗馬、とはいかなかったので、ブーツ持参でした。2年前にロンドン・セントジェームズのスウェイン&アドニーで購入したオーバーナイト・バッグも今回の旅にはよく似合っていました。去年、たしかプラダのバッグなどは、このスェインのデザインに良く似たものが出ていました。ここ数年、モード業界もクラシック回帰なのでしょう。しかしながら、テーラー業界は、モードの文脈の中で、ビスポーク文化を語られることに対して警戒したほうが良いような気もします。


とてもおいしいメインディッシュでした。霜降り系ではない肉なので、翌日胃もたれしませんでした。それほど空腹でなかったせいか、夜ということもあって少々残しました。


さて、シティ・ホテルとは一転し、山小屋風ホテルです。ドイツらしく非常に清潔で、快適でした。ドイツ滞在時は初日2時~4時くらいに起きていました。日々の記録やレシートを一日づつを1ページづつファイルに入れ、帰国して記憶を頼りに整理しなくて済むようにしました。

 
初日に買った、葡萄やピスタチオをジップロックとタッパーに入れて、部屋の冷蔵庫に入れオヤツがわりにしました。ヨーロッパ全般果物も野菜も美味いです。そうですよ、悪名高きロンドンでさえ、果物の旨さは格別ですよ。早朝のノッティング・ヒルの朝市の果物、十分美味いでしょ。
 
ロンドンは飯がまずい、とたびたび言いますが、地元の食通に美味い店訊けばいい話です。そんなもの、スマイソンの手帳にだって、マシなレストランガイドついてますよ、、、おっとっと仮想相手に向かって怒り出しつつありました失礼失礼。。。
 
 

今回は、本気で防寒対策をしました。ほぼウェア全般は、パタゴニアの最新・最強の防寒シリーズでいきました。渡独前々日くらいだったので、一気に買い物しました。エヴェレストで着たまま昼寝?あっ、そりゃ無理か。まあ、寒さに関しての問題は1ミリもありませんでした。

パタゴニア創業者の著書、数年前に読みました。僭越ながら、ちょっと影響されています。一応、エドワードの社訓の1番目、『 バカになって学びつづけ、精進しつづけよ 』。なぜか、このような形となって自分なりにアウトプットしています。社訓ともあろうものが、“ バカ ” からスタートするところが気に入っています。


2013/03/23

ドイツの都市部からカントリーへ



帰国から2週間。時が経つのは早いです。記憶が遠ざからないうちにちょっとづつ記録します。ヨーロッパのカントリー風景は、空気の透明感がちがいます。クリーンな空気、落ち着いた街並みと人々。30年ぶりの渡独ながら、あらためてドイツらしさを感じました。


2日目はフランクフルトを出て、ドイツ南部の田舎へ向かいます。目的の厩舎(きゅうしゃ:馬小屋)をまわり、そのまま馬に試し乗りするため、スタインバイOKのスタイルで、チェックアウトから乗馬服姿のバロン氏でした。乗馬服の姿からスーツ姿が生まれたように、それほど違和感ないですね。ホテルの車寄せに馬車が停まっていればなおさらでしょうが。。



到着の朝は、近所を散歩して欧州中央銀行、ドイツ中央銀行、ストューデル美術館、ロスチャイルド記念館などを廻り、通りがかりのレストランでウィーナー・シュニッツェル(単純なとんかつ風)とポテトをつまみにドイツビールや発泡リンゴ酒をゴクゴク流し込みました。

野菜不足に備え、デパートの地下でいくつか購入。果物は用意していたタッパーに入れ、保存用に準備。ホテルの印象は、ロンドンやパリとは違い、クラシックホテルとはいえ、比較的内装もあたらしく清潔で、古臭くて使い物にならなくなったものはそれほどこだわらずに、実用的価値観で捨てているのでは?という印象がありました。


葡萄とトマト、レタスを野菜・果物美味しさ比較のベンチマークにしていました。全部、野菜のパワーがしっかり存在して、効く感じが強くて、軽い風邪ならすぐ治りそうな力がありました。


乗って感じて、触れ合いつつ感じて、持ち主の情報、血筋、大会での成績などあらゆる面から冷静に馬を見ていく関係者。


バロン氏が試し乗りしながら、馬のあらゆる動きを見て、ポテンシャルと同時に気性なども観察します。現地で合流した乗馬クラブの学校長氏、ご子息、さりげなく真剣に、あらゆる切り口から馬の調子を見ている様子でした。


休息室には世界各国の大会で獲得したトロフィーが。。この日から田舎くらしの日々がスタートしました。

2013/03/07

@ FRA フランクフルト国際空港 帰国日。



昨日から旅もいよいよ後半ということで、南ドイツのヴュルツブルグでした。ロマンティック街道の始点として知られている静かで落ち着いた古都。この雰囲気はスコットランドのエジンバラに良く似ています。1昨日は、マリエンベルグ要塞を散策し、すばらしいお天気の下で、穏やかないい時間を過ごせました。

ヴュルツブルグのレープシュトック・ホテルにて今朝4時起きでゆっくり身支度をして、ブログを一旦アップしたのですが、いつもながら余白が気に入らず、えんえん15分使って、タグを打ち込んで調整していた挙句、手違いで全部消えてしまいました(笑)今、フランクフルト空港のラウンジにて書いております。ラウンジ内にスパもあるようで、もうちょっと早めに来ていたら利用していたところです。

さて、今回の旅のミッションもほぼ完遂の最終工程に進みました。ど真ん中の一頭でした。stallion(去勢していない馬、つまり牡馬)でありながら、沸々と熱いマグマのようなエネルギーを内側奥深くに感じさせるジェントルマン。動きを始めた途端、なんともいえない堂々とした王者のプレゼンスを漂わせます。

世界の馬喰(ばくろう)、馬の取引の独特の世界は、特殊な文化とネットワークがあり、プライベートな部分も大きいので、後日、じっくりとすばらしく・貴重な体験を可能な範囲で、記録に残そうと思います。今回、あらためて、海外ローミングも効かない、英語もなかなか通じないようなドイツの田舎を体験しました。英語が通じないくらいの田舎のほうが、より贅沢なエリアだ、ということもほぼ確信しました。

地元のワインやビールを地元のバーやパブで推し、みんなで大切にしてゆっくり育てる。歴史や文化をゆっくり味わう、最高にきれいな空気、野菜や肉においても、地産地消も大切にして愉しむ。子供のころの海外は食事のホームシックに陥ったこともありましたが、大人になって素材のおいしさにフォーカスするようになって、その普遍的な素材のすばらしさ、(野菜がまっとうに野菜らしい、、とか)感謝の念を覚え、愉しむことができました。

さて、あと一時間後には搭乗です。そして8日の早朝には羽田に到着、そしてそのまま神楽坂に寄って、“山せみ”にて、かけ蕎麦を食べる予定です。1週間、お時間いただき、関係各位に不自由おかけいたしました。鋭気を養うことができましたので、帰国早々、シームレスに飛ばします。それでは後程!!下写真が、順調にいくとEDWARDÉCRUS®号となる予定です。 




2013/03/02

Alte Meister 古典、いまだ現役なり。。。



お互い散歩好きで、Städel Museum シュテーデル美術館へバロン氏と行ってきました。もやは説明不要の古典がざっくりと、無造作に展示されており、それを至近距離から鑑賞することができて、これにはちょっとしたカルチャーショックでした。溢れんばかりの名作の嵐、それを日常の目線で愉しむ人々。


中世ドイツ、フランドル派、フェルメール、ルーベンス、レンブラント、モネ、ドガ、、、、怒涛のような色彩の豪華洪水。ちなみに、研究熱心な鑑賞者のための配慮で写真は許可されております。画学生たちがカメラ持参で撮影しております。。。


銀行家であったシュテーデル氏によって設立されたマイン河沿いの美術館です。このような施設、社会資本が日常に存在する、、、なんという贅沢。古典がイキイキと現役で迫ってきます。すばらしいですね。


日本とは違って、フェルメールの前に行列ができているわけでもなく、ひとっこひとりもいませんでしたので、じっくり佇んで鑑賞できました。ラピスラズリの青、フェルメール・ブルーですね。


たびたび立ち止まり眺め、本気で満足いくまで鑑賞していると、どれくらい時間がかかってしまうかわからない状況。もう一度、行きたいと思いました。ドイツの学生が授業で来ているようで、これもまたうらやましい限り。ロンドンのV&A博物館でも同じように感じたことを思い出しました。



無造作に、一気に展示されているものも、御馳走いっぱいで、お腹一杯。。 



バロン氏と二人してホテルの帰り道、タクシーでデパートのカウフホーフの地下食料品売り場へ行き、野菜・フルーツ一式のおいしそうなものを買って、サラダにして食べようということに。日本食的ホームシック対策として、僕はインスタント味噌汁と、和風ドレッシングを持参しています。

これに合わせて夕食にする予定です。ヨーロッパの普通の野菜のおいしさは格別です。最近興味ある、ローフード(Raw food)の愉しみも、素材がイカしていることが大事ですね。ここでも色の御馳走でした。


2013/03/01

Grand Tour @ Germany 2013




3月1日(金)、深夜1時10分羽田発 ⇒ 同日早朝5時25分フランクフルト着。今回は、深夜発に備えて出発前にバロン氏とともに、Hさんのプロフェッショナル “ 爆発的に眠くなるヘッド・マッサージ ” を受けました。神楽坂のアグネスホテルにてシャワーをしっかり浴び、ラウンジにてビールを飲み万全状態で機内に入るやいなや鮮やかな熟睡。きっちり6時間は睡眠確保できました。これほどフライトが快適だったことはありません。


空港からタクシーで30分。シュタイゲンベルガー・フランクフルターホーフ・ホテル、という人をどやしつけとるんかい?というような猛々しい名前(タクシー内で何度もドイツ人っぽく発音することにトライし、運転手に笑われる、、、)の良いロケーションのホテルを選びました。ここはフェルメールの美術館にも、ロスチャイルドの記念館にも近く、もちろんゲーテ生家にも、徒歩1キロ圏内で充分愉しめる場所です。


上手に機内の時間を過ごしたので、元気がありあまってブログ書き、ということです(笑)仕事は完全ブロックですからイイですね~。機内では007の最新作もあったのですが、あのピタピタ・バージョンのスーツを見るのが若干億劫で、昔から好きな俳優であるダニエル・デイ・ルイスの『 リンカーン 』を鑑賞。

亡くなられた、ステファノ・ベーメル氏に靴職人として師事していたという(魅力的なものに正直に対峙する)生き様・さもありなん、と思わせるゴリッと彫り込んだキャラクターづくり、そして声。

最近の新人政治家に共通した特徴でもあるようですが、笑顔がイイとか、積極的だ、とかそのような雰囲気的に好感度の高い、ポジティブ系若者ばかりではなく、リンカーンのような、とはいかないまでも、理想と現実、志とリアルな戦略の葛藤の中で、深く苦悩しつつも粘り強く役割を果たすような胆力を持つ人物が登場してきて欲しい(くるに違いない)、と感じた次第です。


まあまあ、小難しいことは置いといて、 、、ホテル内には可愛らしい、グラフィックの簡易シューシャイングッズ、預け入れ袋グッズがありました。なごみます。ホテルのケアグッズは世界各国個性があって、ついついそこに書いてある単語を覚えてみたりして楽しんでいます。

そろそろ白ばんできた空の下、僕の部屋から見える正面には、バウハウス風建築のビルがありました。すぐ目の前はユーロの総本山、欧州中央銀行、さらに先には日本でいうと日銀にあたるドイツ中央銀行があります。ちょっと休んでひと歩きしてみます。


2013/02/20

Advanced dressing way



2012年-2013年と、EDWARDÉCRUS Inc.は強力な関係者のお陰で、静かに着実に進化を遂げております。誠にありがたい限りです。つくづく感謝に堪えません。蟻の一歩、精進あるのみ、と認識します。成長に伴うラフさが極力出ないように重々気を配るべき、と自戒せねばなりません。

さて、ようやく2月16日にオリジナルネクタイの第二弾が届きました。今回は、春夏用を意識しております。Dresssirを矜持とする男たちの存在が世の中からくっきりと浮かび上がる季節。また今年もやってきますね。しかし、ちょっと気が早いですか、何しろ今朝は雪でしたからね、、、

フルハンドメイドの靴(一文字・Cap Toe)の企画も一歩一歩前進し、二択でも三択でもない“一択企画(いったくきかく)”が進んでいます。美意識を深化させる醍醐味を感じます。つくづく、トラディショナルとは、流行に対して、ゆったり構え、そうそう機敏に動くものではない、なぜなら深めるゆったりした時間が必要だから、ということを気づかされます。全身一式製作の画竜点睛、大いなる仕上げの一描きなのでしょう。

3月早々は、研究・開発の一環で渡独します。馬術馬 『 エドワードエクリュ号 』 購入という大胆なミッションを持って。正礼装である燕尾服を着用して行うスポーツという点で尽きせぬ魅力があります。

ということで、2月28日(木)~3月8日(金)の期間はエドワード本人はお休みしております。営業日には納期管理部長のSさんが出勤しております。バロン氏が一本釣りしてきた新人スタッフ(マネキン・兼営業企画)のY君が出勤しているかもしれません。傷だらけの天使の頃のショーケン、あるいはかつてのエドワーズのカリスマを思わせる風貌、将来が楽しみな男前君です。

 
クライアントの方々は、お寄りいただく御用のある場合は、ご連絡の上お越しください。僭越ながら、この期間はエドワード本人との連絡が取れませんのでご了承くださいませ。というものの、ずっとドイツの田舎ということもあり、Grand Tour 2013 @Germany 可能な範囲ですがブログは更新予定でおります。

2013/01/15

深深雪々

 
これほど積もるとは思いませんでした。
午前中に来店していたMiyabiさん、『 こんなに冷える大雪の日は、パリならランチはガレットとシードルって気分だわ 』と自信満々に断言したので、その案に乗ることにしてエドワード店舗4m先のフルッティフィカーレでのランチ予定を急きょ変更し、毘沙門前のLe Bretagneへ徒歩10分、雪の中。
 
たまたま店に置いて(処分しようとして)いたスウェードでダブルフェイスのジョッパーブーツに履き替え、行軍へ。大久保通りは神楽坂上交差点で、ベンツが変な角度で放置してあったり、交番から拡声器で新宿行きで、スタッドレスを履いていない車は通行禁止です、、、、などなどたいへんな混雑ぶりでした。
 
 妄想属の我々は、歩いているうちに、急遽サンモリッツでスキー中だけどちょっと休みたくて、小腹が空いてゲレンデのカフェへ向かう、という見立てになっていました。ル・ブルターニュは満席。さっそくテラススペースで、強いお酒を飲んで暖まろうと、カルバドスをあおりつつウィンターリゾート気分。
 
あまりの神楽坂上の混乱ぶりに、ダイヤの乱れ⇒帰宅時に風邪という流れはこの時期避けたく、そくスタッフの分までアグネスを予約しました。午後浅草までタクシーでスタイリングに祭りの中屋に行き、足袋一式を購入などし、店に戻り、ほっと一息。
 

 
いったんホテルにチェックインをすませると、とてもおおらかに気分になり、夜はむしろアグネス住まいのBaronと2人で深夜1時前に勝手に神楽坂パトロールへ出かけました。世の中的には連休最終日、さらに月曜日、そして大雪、しかも深夜、というおあつらえ向きの逆バリ状況だったので、深夜の散歩となり。神楽坂の端から端まで巡回しました。やはりどこもお店開いていないな、と結論づけようとした瞬間、その店に出会いました。
 
過酷な状況を歩き続けたプロセスあっての発見と思えてしかたがありませんでした。灯台下暗し、アグネスそばのバーを発見。年中無休7時から29時までとのこと。中に入ると、何事もなかったかのように(←ココ大事)過激にフツーに営業中の様子。この日、この夜、値千金の価値があります。
 
それでこそ、ってところじゃないでしょうか。ごくオーセンティックなバー。燻したラフロイグのソーダ割りにオレンジピールをつまみつつ、至福の時間・空間を深夜の神楽坂にて愉しむことができました。
 
深夜に雪かきしておられる人がいたり、歩き回っている人もいたり、ほっぺたが紅潮している人々をたびたび見かけました、、、、。雪はたいへんなのですが、なぜか街全体トキめいているようにも感じました。有事は困りますが、とはいってもイレギュラーな出来事になると血が騒ぐB型気質にとっても不謹慎ながらワクワクを感じる一日でありました、、、。

 

2013/01/04

雪は空の花びら、




新年あけましておめでとうございます。

2012年は、まことにありがとうございました。

初心忘るべからず、の気持ちで

2013年、変わらず精進し続け、素敵な世界観をつくりだそうと、

いっそう心に期しております。

なんだかんだ、世の中は “ 激動の時代 ” といいますが、

こまかく動くものに焦点を当てようとすると、

それは大忙しでしょうが、

動かない本質を意識していると、

心穏やかに、日々進化できるのではないかと思います。

関係各位、皆様が大いなる喜びにあふれた、

すばらしく充実した一年であるように

微力ながら応援させていただきたく存じております。


大雪の乗鞍高原より

2012/12/26

父と子



2歳になったスコット君。今やチャーシューを8枚食べたり、パパの焼き芋を食べつくしたりと育ちざかり。カイリーミノーグの曲に合わせていっしょにおどったり、バイキンマンやごみ収集車が好きだったりと、めずらしい感性も父親似か。。。

エネルギー持てあましてるっぽいある夜、『おい、相撲とるぞ、来い!』というと、思いっきりアタマからぶつかってきました。13キロの丸太なので、なかなか力強い。ぶつかり稽古を何度かやりながら、ハッと気づいたことがありました。

純度100%の薩摩隼人だった僕の父は、当然スパルタ系でした。殴る蹴る踏み潰す、投げ飛ばすは日常茶飯事。そんな日に限って追い打ちをかけるようにお風呂前に必ず相撲特訓でした。

僕自身が父親になった今、それが何であったのか、遅ればせながら気づきました。あれは、厳しく叱った息子を、Hugしていたんだな、実は強く抱きしめていたんだ、と。

おれはおまえをちゃんと愛してるんだよ。。。

喜怒哀楽が極限まで激しく、哲学者でありながら、往々にして理不尽かつ強烈すぎる九州男児であった父。

将来スコットが息子を育てるときに聞えてくるタイムカプセル・メッセージ。どんなメッセージを込めようか。。。あの世でニヤつく数十年後の未来をつい想像してしまいます。

2012/12/16

Galactic Dresssir



青山のJet邸へ。彼が髪をピンクに染めたこともあって、ドレッシングのコードを大改造し、午前10時から7時間ほどかけてレシピを開発しました。この秋冬は、11月が記録的な売上で、数年前の年間売上に届く勢いだったので、新しい商品開発は普通ならとてもムリなスケジュールながら、なんとかニッカ・ボッカやら、ヌバックのツインバックルやら、日々新しいアイテムを生み出していました。

 
夕方、銀座へ行き、ドバイにて時計を買って帰ったJet氏と、銀座ブレゲへ純正の時計ベルトを選びに行ってきました。(※上写真、位置と光が完璧すぎて、かつジャケットの発色が良すぎて合成写真に見えますが、一切画像加工しておりません笑)敢えて、エメラルド・グリーンのガルーシャ素材を選び、つくづく氏が髪をピンクにしたことが、スタイルの細部に波及したことを感じました。金と銀の骰子(サイコロ)をJet氏に贈り、重力の存在しない、銀河系的スタイリングへ突き進んだ記念すべき一日となりました。
 

2012/12/05

挑戦者

 


小型ジェット、ガルフストリーム機にて人工的に作り出した無重力状態でエドワード3ピース(以下、@E3Pと略)姿でボウタイの結び目を神経質に気にしてみたり、冬山で普通にスノボやったり(現場でどれだけ浮いていただろうと想像される偉大なダンディO氏)と、チャレンジ映像が送られてきます。

遠野の馬群(リフレッシュのために放牧されている馬の群れ)に入って、エドワードのオリジナルタイをウィンザー・ノットでタイド・アップさせてみたりと、粋な映像コレクションが徐々に増えています。これらの輝かしい映像は息子の代まで受け継いでいかねばなりません(ホント?)

エドワードエクリュの年末年始お休みのお知らせですが、12月30日(日曜日)~1月3日(木)となっております。来年はどんな年になるでしょうか。世の中的には激動の年でしょうが、マイペースでいきたいですね。身近なマイペース項目を増やしていきたいと思います。

身近なことでは、個人的に今年は携帯電話のモデルチェンジ・バブルに付き合うことから降りた年でした。一旦は捨てたブラックベリー携帯でしたが、やはり全然ナシはちと厳しい、ということで、持ってはいるのですが、車に、旧車という素敵なジャンルがあるように、現在シャープの830SHというモデルの中古モデルの同じものを5台ネットで購入しました。

僕には両手で操作するより、やはり片手で文字が打てるほうが、どう考えても便利(進化)としか思えません。だまされませんよ、と現在の世の中から見るとそうとうにマイナーなセンスをしています。

大工職人にとっての鉋(かんな)が道具の理想形と考える人間にとっては、毎回モデルチェンジしていたら、いつまでたってもヒトと道具の理想的付き合いができないと感じます。とはいっても転送動画の便利さを享受し、ブログを楽しんでいる、、、、まあ、勝手なもんですが。。





2012/11/26

冬支度、




ここ数日、本格的な冬の到来を予感させられます。今日、ツリーを窓辺に飾りました。ひとりで静かに過ごすのも、2人デートするのも同じようにロマンティックな季節ですね。

今年の冬はなんとなくですが、雪がしんしんと降り積もる日が度々あるんじゃないかな?と楽しみにしています。そうすると、神楽坂の坂道の往来は、いったいどうなってしまうんだろう、と思います。橇で滑りおりますかね。

体も心も暖かくして、楽しくクリスマスを迎えたいものです。



2012/11/21

ICHIMONJI 一文字 (いちもんじ)




10月、11月と忙しい日々でした。まことに感謝です。6月から入社し、9月から正社員(肩書:CNO = Chief Nouki Officer = 納期管理部長)となった、Sさんもエドワードエクリュの一員として順調に成長し、うれしい限りです。

水曜日、日曜日定休日、午後6時閉店(アポあれば午前6時より開店)という超マイペースの営業、奇跡的にもご理解いただいており、ありがたい限りです。現在、営業時間の70%が全身一式製作のオーダーですが、残りの30%の営業時間は、オリジナル商品開発に充てています。

2011年から、日本・ロンドン・パリの最高の職人の手によって相当数の新しいアイテムを開発し、納品しております。

新商品へと形になるまでには、現地の一流のコーディネーターに始まり、人との出会い・ご縁を経て目的地点へ到達します。そのひとつひとつに、強烈な物語があり、ちょっとしたエピソードが人生の宝物ではないかと思います。

徐々に、紹介していこうと思います。上のキャップトウ(日本名通称 : 一文字)は、日本の職人Tさんによるものです。何度も打ち合わせし、杯を交わし、普遍的な美しさや着こなしの美しさについて語り合い、靴業界に精通したS氏にアドヴァイザーをお願いし、完成させました。

さらに今年初めに申請していた、DRESSSIR® (Dress! Sir. からの造語) が商標登録完了しました。こちらは教育分野として “ 着こなしの技芸の教授うんうん、、、、(近々詳細記述) ”というものです。

このコンセプトに基づいて、海外のエグゼクティヴ誌で1年間のコラム執筆もはじまり、求心的に純度とポテンシャルを高める努力に集中した2012年でした。とはいっても、たまにはブログ書くのも楽しいもんですね。こちらも気楽につづける予定です。



2012/10/24

軍人たち



たびたび御贔屓いただいている武官、いわゆる将校(officer)クラスのジェントルマンたち、一杯くみかわす愉しい時間はあっても、実務(軍務)の姿を見る機会はありません。


先日14日早朝から行われた観艦式に招待され行ってまいりました。Jet氏と前日から泊りがけでした。哨戒機が海上すれすれを低空飛行し、対潜ミサイル弾を両手に持ってみたりと、たいへん貴重な経験でした。


誰にとっても“有事”というものは、あって欲しくないものなのですが、リアルな平和は、かろうじて保たれている均衡の上に存在しているようです。


僕は2000年前後から、新聞もテレビもあまり観なくなりましたが、もろもろの情報の鮮度は直接一次情報から得る、という姿勢が大事だと今回も感じました。


相模湾のど真ん中まで3時間ほど。。。アルスターコートに、耳栓、ノイズ・キャンセラーのヘッドフォンとなかなかの重装備。Jet氏も少々ルパン風のスタイルでしたが、アルスター・コートでがっちりと甲板の強風をガードしていました


しかしながら、甲板でしばらく寒風に吹かれていたので、実のところ2、3日は耳・肩・首の調子がもどりませんでした。こればっかりは、毎日乗艦しないと鍛えようがないですし、慣れていないです。超低空で飛行する哨戒機。

後半は米国の原潜がス~っと浮上してきたりと、ヘビー級の体験をさせていただきました。平和は一日にしてならず(さまざまな役割を遂行する多くの人々、たいへんな苦労の上に成り立っている)を肌で感じた一日でした。関係各位の方々に感謝いたします。


2012/10/21

Vietnam Tour etc...


ちょっと忙しい日々が続き、すっかり間があいて、細かいところは全部忘れてしまいました。写真を見ながら解説、の形式で。さて、マジェスティックホテルのフォーは結局常に安定して美味しいと感じました。5日もいると細かくカスタムできるようになります。


小グマ体型のスコット。ベトナムではお腹を壊さなかっただけでも誉めてあげました。大食い気味に育て中。中学2年生くらいまでは勉強よりも何よりも、たくさん食べて・運動して・眠ってだけ気をつけてあげます。保育園の友達にもちゃんと挨拶できるようになりました。


クラシックホテルは、概ねすてきな内装に目を奪われます。螺旋階段、はフランス伝統なのでしょうか。パリのホテル・クリヨンも美しい螺旋階段でした。


この日、少々ベトナム味を一休みしたくなり、ホテル一階のレストランにてクラブハウスサンドとコーヒーという夕食を食べ直す有様。考えてみたら、こういう日は速攻でマックに行けばいいわけです。


ところで、ベトナムの人々がホーチミンのことを “ サイゴン ” と呼ぶ時、不思議なことに、ほんの微量ですが、そこにちょっとだけ誇りのようなものを感じました。植民地うんぬんの悲しい物語のニュアンスとは違って、よくもわるくも自らの歴史に対する純粋なプライドのように感じました。それもまた素敵なことではないでしょうか。