9月、10月は忙しいでした、まことにありがたい限りです。9月末から記しておきたい素敵ネタが行列してしまっていて、さて、どれから書いとくかなと迷っているうちに時間がたちました。眠い時には、文章を書く気になれないです。2009年9月、10月は、忘れがたくすてきな経験でした、美しいものとの出会い、メイド・トゥ・メジャーにおける特殊な進化、魅力的なお客様との出会い、、、、思い返しながらも、あっという間に時は過ぎていきます。そうこうしているうちに季節感がぜんぜんリンクしなくなったりして、やっぱ感度がフレッシュなうちに日記は書くものですね。さて、休日前、モノローグ的にぽつぽつブログを再開。画像は10月6日@鎌倉にて。テキストは追って。
ちょっとノスタルジックな気持ちになりきました。日本に住んでいる普通の日常のシーンだったはずですね。しかし今では特別な風景となりました。
晴れた日は、家族みんなで太陽の下でブランチをして、、、夏休みの午後は一人で読書、、、これ以上の気持ち良い日々はないですよね。
高層ビルのワンフロアよりも、こういう場所がオフィスでも最高ですね。こんな半外空間でミーティングやったりして、クライアント集めてちょっとしたガーデンパーティーですね。
主のN尻氏。英国人好みのちょっと浅い色調の美しいスーツをお召しでした。端正で上品なスーツ、シルエットを見ると、心が穏やかになると同時に、目に滋養をいただいて、たいへん気持ち良くなります。
顔を出す気配がなかった月は最後までご機嫌ナナメでしたが、贅を尽くされたフードとシャンパンそしてワインによって、愉しい語りの宴へと誘われました。小津映画かと見紛う、和室のスタティックな光景(紳士たち込み)に見とれて庭を歩きながら歌の一句も詠む気分です。
ケイドのY氏、ユニオンワークスのN氏。いぜんの大人数時のジェントルマンズ・サミットの際にあまり話せなかったのですが、じっくりお二人とはお話できました。連れて行った妻とY氏がなぜか盛り上がっていて、そして今や妻はすっかりY氏の大ファンとなりました。氏は思った通り、最高のお人柄でした。こういう男が増えると、日本も骨のある、足腰のしっかりした良い国になると思いました。帰りの電車で、熱さと酔いも手伝ってか、話も盛り上がり、渋谷で降りるところが、勢いのあまり錦糸町まで一緒というあたりのY氏天然ぶりも最高ですね。
ユニオンワークスのN氏、英国靴への思いが圧倒的で、さすが国内の純製リペアのパイオニアだけあって、レーザービームのようなこだわりを感じました。国内ものづくりもリスペクトはされつつも、英国靴の直接仕入れを氏からアドヴァイスされ、まじめに思案中です。
N尻氏の、“さて、みゆき夫人(鳩山夫妻)が到着しました。。。。”のアナウンスに、ぼくは正直10秒前後、マジ信じました。やばい、こんなアスコット・タイなんかしてる場合じゃなかったよな、、、そんな主旨だった?この会って、、、、と思いましたから(笑)
いや、まいりましたよ。それにしても、白洲正子さんとみゆき夫人足して2で割ったかんじでした。いつもお綺麗で、なんというかワンダー・ウーマン的ですね。いつも爽やかでセクシーでいらっしゃいますね。
N氏奥様とブリフトアッシュのH氏。基本的にぼくは自分で磨きたい派ですが、近々一度、僕の纏足的足型を決定させたグレンソン靴を持って、磨きシーンを見にいくつもりです。友愛的な時代をひっぱっていかれる風貌をされています。
みな、美しい着こなしを目にすること自体に快感を感じるジェントルメンなのだと思いました。フェラーリのオーナーズクラブの集まりと同じ心境だと思います。トラッドで美しい着こなしを見ると、素直にほっとして気持良くなってきます。まっとうで、ある意味、とことん普通の着こなしなのですが、世の中のビジネスマンは、普通でない、じゃっかん不協和音を感じさせるアクセントを付けた着こなしが今やほとんどなので、このような端正でまっとうに背広を着こなし、丹精な靴に合わせている紳士となるともはや、10000人に1人以下の割合ではないでしょうか。
この写真、ちょっと怖くないですか?将校の幽霊ではないですよ。
バタク・メイドの軍服をお召しの軍人の方でした。英国セヴィル・ロウのギーブスもヘンリー・プールももとは軍服でしょうから、そもそも軍服は英国背広のルーツといえます。凛々しくやわらかい紳士でした。ちょっと三島っぽいニュアンスが宴に不思議なエキゾチズムを与えていました。レイフ・ファインズ主演の映画、『上海の伯爵夫人 The White Countess (2005)』でも出てきましたが、最高のバーには、政治的緊張感もほしいところ、、、、というセリフと思いだしました。
ロジャーは、Iフォンでセピア写真を撮りまくってました。
ぼくは、まだ夏を惜しむスタイルで行きました。今年は夏が早かった気がするんですよ。
ケイドのお客様。美丈夫の紳士ですね。ちょっとしたスタローン的肉体の持ち主。ドロップは10界隈というから相当なものですね。クールなバチェラーライフを送ってられる模様です。
すばらしい宴のお礼に、ここで一句、
秋しぐれ 宵の月影 杯の中
N尻氏。氏のニュートラルなスタンス、そしてそのコヌスールぶり。(connoisseur―【名】【C】 〔美術品などの〕鑑定家,目きき; くろうと。)日本にはつくづく、クリティークの文化が必要だと思います。そのためには氏のような人間の存在が必要だと感じます。彼が健在である限り、ビスポーク・スーツが、単なる販売商品としてでなく、ひとつの紳士文化としての存在の重みを持つ、と思える気がします。
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