2009/06/28

トラッド・ショップは愉しい、


先週は、何度か銀座のショップを見て歩きました。“トータル・オーダー”(※Eの完全一式コーディネート)の顧客の小物を揃えるために見て回りました。ちょうど、セールの時期ということもあって、大御所トラッド店に行き、発見があり、もの思う機会がありました。

平日昼下がり、の銀座5丁目界隈。日本で一番地価が高いといつもベンチマークにされる鳩居堂から数軒南に行ったあたり。カラフルな広告とごった返す人並み、店内を覗いても軽いお祭り状態の『ユニクロ』でした。その二軒ほど隣にBrooks brothersがあります。

ここのブルックスのショップは6月末まで、閉店セールらしいです。そしてなんと、まさに時代を象徴して、その敷地に、『ユニクロ』が入ります。時代を映しています、何事も、全てがショート・タームですね、価値観が短期的・消費型になっていきます。少々残念&悔しい気がしました。

ブルックス店内は上品な、かつガタイの良いビジネスマン風が数人ちらほら、、、。ちょっと残念です。生産地がアメリカでない、などアンチな見方をする方も多いようですが、ネクタイなどトラッドでキレの良いアイテムもしっかりあります。しかし目的の品であったクラシックの基本、“麻の白ポケットチーフ”の在庫がなかったのには驚きました。

とはいっても、ゆったりした店内、階段に飾られている歴史的アーカイブ・人物・アイテムの写真など、好きな人間には、気持ち良くなる演出があります。別の会場であったセールに行きましたが、ボーイズコーナーにてネクタイが可愛かったので、ショップのデコレーション兼ねて、大人買いしました。

セール会場の大人コーナーには全然欲しいネクタイありませんでしたが、子ども用には、全部、といっていいくらい典型的な明るくさわやかなトラッド柄があり、いっそのこと全部買占めようかな、って思ったくらいに魅力的でした。↑写真。ついでにボーイズサイズの半袖シャツまで数点購入。ちょっとサイズを直せばレディス用に裏ワザ的にフィットしますね。

これは、来店した方にお子様がおられる場合、お好きなネクタイをプレゼントいたします。お受験なんかには最強の間違いないデザインかもしれません。


会場のセールとは別に、銀座5丁目店にて、50%引きにて、パープルのざっくりしたレジメンタイを顧客用に購入しました↑。結局、ポケットチーフはその足で青山まで行き、Paul Stuartで、淡~いラベンダーのシルク素材を購入しました。ここも落ち着いて、良い空間です。年配の上品なスタッフとチーフの話や世間話をしました。

スタッフ曰く、ポールスチュワートの社長は、ビジネスではコットン、アフター5にシルクに替えて、というスタイルのようです、という話を聴いてなるほど、と思いました。こういう、ちょっとした“コツ”を教えてもらうとはうれしくなります。知恵や歴史を感じさせるプチ・ナック、そんな会話の時間、優雅なやりとりの時間、ゆったりした空間には確実に『萌え』があります。これはファーストクローズのお店では味わえません。

時々、トラッド・ショップを覗こう、と強く思いました。服について良く知っている(愛している)年配のスタッフとの会話はタイムレスなスタイルを学ぶ良い時間です。ポール~には、普通の麻の白のポケットチーフは置いてありました。しかし思い出したので、ここで勝手ながら細かいことを言うと、ポケットチーフの一流老舗『ムンガイ』のチーフにしても、使っていて問題点は、“でかい!”ということです。

ぼくは半分にぶった切って使っています。胸ポケットに入れる量としては過分なボリュームがあり、かさばりすぎ、さらに暑い、愛用者としては、1枚買えば2枚分ある、というスペア感覚で半分に切る、のもありなのではと思います。今後は、和柄チーフを作ってくれていた知人の職人さんに纏ってもらうことにします。

表参道のキャット・ストリート入口あたりにある、Ralph Lauren“神殿”は圧巻ですね。ここは近くを通るたび、たびたび寄ります。豪快なデザインのビット金具がついた額縁は欲しいなと思いました。一昨年末、ラルフの写真集を手に入れたので、何かと気になります。ラルフローレン氏自身の人生・ライフスタイルには文句なく憧れます。

端正なクラシックへと進みたい方は、これらのお店が(僭越ながら)おススメです。そのスタイルに自分なりの“加減(クラシック±25%くらいの自分なりのカスタム)”をしたい方は“E”へアクセスください。

とはいっても、大御所ブランドが本気になってキレのある、クラシックなアイテムに取り組んだらEなど、全然かないません。老舗が、流行・トレンドの要素をたっぷり注ぎ込めば注ぎ込むほど、“E”は安泰です。

4 comments:

eos.1 said...

私の世代はVANのちょっと後、IVYからトラッドに移行した頃でした。
ブルックスブラザーズの紺ブレは今、甥っ子が着ております。確か二十数年前に買った物ですが。
ちょっと我慢すればまたトラッドブームがやってくるのではと期待しましたが、今の様子では厳しいかも知れませんね。
当時は帝メンにもSP体専門店があって、がっちり体系の我々はとても助かった記憶があります。
ファーストクローズの代表であるユニクロも昔はリネンのベストや、スウェードのジャケット、グレンチェックのパンツなど、トラッド路線のものを作っていたのですが、今は・・・

トラッド派の私としては悲しい限りであります。今の若者もトラッドを理解してくれるといいのですが。

Anonymous said...

ブルックス ブラザーズは丸の内のほうに店舗を移すので銀座のほうは閉店したそうですよ。

E 。 said...

eos.1様

すいません!お返事遅くなりました。確かに元気がなくなっていくトラッドと、脚光を浴びていくトラッドのディテールとありますよね。トラッド、クラシック、言葉の定義あいまいなのですが、デザインやシルエットなど、スマートに進化しているんじゃないかな、と感じる部分もありますね。僕は昭和41年なのですが、ひとまわりふたまわり上の先輩がたの話は参考になります。いずれにしても、しっかり話を聴いた上で、選択していきたいもんですね。

E 。 said...

匿名氏へ

情報ご提供ありがとうございます。そうですね、トム・ブラウンのほうは元気あるとか聞きますね、ビジネスベースのことは私はよくわかりませんが。老舗・先輩格は営営と、その存在を打ち出し続けていただきたいですね。