ロンドンの街角、たとえば住所標識にしてもマンホールにしても、ピリッと気にきいた意匠と街への調和、そして色彩や形状のセンスを感じさせられました。昔から使っているデザインを参考に、あるものはそのまま、あるものはモダンに進化させて、ずっと住んでいる人々にとっては当たりまえのものでも、僕のようなストレンジャーにはいちいち感動の対象になります。
さすがに、このヴィンテージのポルシェは注目の的でした。後ろを行くアウディのオープンも、この後、通過したんですが、またバックしてきて、じっくりこのクラシック・ポルシェを鑑賞していました。
いくら最新モデルということで、それがクリエイティブなデザインとして登場しても、板金加工で大量生産できるような平面的なものよりも、手作りでないと難しい、流面体デザインのほうが、ヴィンテージとはいえ圧倒的に贅沢だし、優雅ですね。消費者は、最新流行とかクリエイティブとかいうメーカー側の演出にころっと騙されて、どんどん低コスト商品へと導かれていきます。
マルベリーは、かつて丸の内に大きなショップがありました。クラシックでロングユースのデザインだったので、丸の内人にはパンチが少なかったせいなのか、ショップは閉店しましたが、根強いファンがたくさんいたはず。システム手帳で有名なファイロファクスのショップも、たしかジャーミンストリートにありましたが、ファイロファクスのビジネス・バックも日本円で3万くらいだったと思います。スッキリしたデザインで、昨今の、エルメスのトートバックやオロビアンコなどの影響を強く受けてしまった日本のビジネスバッグ事情。このファイロファックス製のビジネスバックは、非常にニュートラルで、トートバック風の、取っ手が長~いデザインが嫌でたまらなくて、困っている人向けではないかと思います。本来取っ手が長いバックというのは、女性的であり、トート・バックはビジネスとしてはちょっと有り得ないカジュアルさですね。
昔、でいうスーパーカー世代なので、とうしても気になります。30年以上前のポルシェ・カレラ。
ピクルスっぽくない(漬物っぽくない)オリーブが好きな人にはごらんのように、選択肢がたくさんあります。セルフリッジのデリ・コーナーです。ここで野菜サラダを購入して野菜不足対策にできます。
ソーホーにある、ロロ・ピアーナのショップ前。爆音とともに、数分前に横を通ったフェラーリが鎮座していました。やはり発色の美しさと、人生を楽しんでる空気感が圧倒的なイタリア生地として、エドワードではロロ・ピアーナ生地にも力を入れていこうと思います。ビジネスではハリソンズ・オブ・エジンバラ、プライベートではロロ・ピアーナ、ちょっと買いやすいところで、ジョン・フォスター、カノニコ、グアベロ、ゼニア、タリア・デルフィーノ、というラインナップになります。
この角度から見ると這うような、獰猛でエレガントなシルエット。ロロ・ピアーナのちょっと刹那的な陶酔感に似たものがあります。発色、風合い、質感、最高なロロですが、その耐久性では最高とはいえません。高級品でありますが、贅沢品“だから”こそ、耐久性がそんなに高くありません。御了承ください。
ロンドンの街角でもビッグ・イシュー(販売は、ホームレスの方の社会復帰プログラム)は売られていました。リッツ・ホテルの前。あんまり売れ行き良くないようだ。でも一生懸命に、いい顔・いい笑顔で、外国人に道を丁寧に教えている中年男。その教えてもらっていた人は薄情にも、彼からこれを購入することもなく、そしてお礼のひとことをいうこともなく、、、。よし、絶対に誰かが彼の心意気に応えなければならない。買いに戻りました。そこでまたニッコリとサンキュー、と最高の笑顔。彼は絶対にリカバリーしてくる男だと確信しました。
ハイドパークのマンホールもまた物語があって、デザインも素敵。
いちいち『建物』萌えで、初日写真撮りまくりでしたが、途中で、あっ良く考えれば全部風景は素敵なんだな、と撮るのひかえるようになりました。
ボンドカーもさりげなく。セヴィル・ロウで、70年代くらいのアストンが停まっていて、一緒に現地で落ち合い、一緒にまわったO社長が、欲しいな~との気持ちを強くもっていた模様。
アルバートホール近くの建物。
ヴィクトリア・アルバート・ミュージーアム。アーカイヴとして、シャネル、ディオール、ジバンシー、バレンシアガ、ビバ、最近のクロエやヨージ・ヤマモトまで、もちろん、セヴィルロウのアイテムまで収蔵されています。小学生たちが課外授業で、自由にスケッチしたり、、、うらやましい。ベントレーよりロールスがキマる街角。
この近くに『上海』というおいしい中華がありました。ハロッズの近く。
おしゃれな子供服も店内釘付けでした。
レンジローバーでカントリー・ハウスへ、ってライフスタイルなんでしょう。次回は湖水地方コッツォールドを散歩できたらいいな~と思います。
ウィリアム・モリス風のタクシー。夕方これに狙って乗ることができました。運転手さんに『ぼくは朝このタクシー見て、気に入って、シュートしたんですよ!(僕のへたくそな英語で、撮影した、と言いたかったんですが)』というと、オウ!とドライバーは叫びました。朝、僕はこの柄のタクシーを撃った!と言ってしまったわけですね。そりゃ、驚きます。個人的にはこんな車が欲しいです。
日本ではちょっと浮いた感じのアストンですが、イギリスの街並みにはフィットしていますね。
ReplyDelete整然とした直線的な建物があるからこそ。流線美が引き立つのでしょうか?
でも写真の空気感がどことなく日本と同じ気がします。
パソコンから離れていて、お返事遅くなりました。すいません!アストンの写真は、空気感がきちんんと再現されていません。これは、カメラのレンズに特殊フィルター(くもり?笑)がついている性で空気がきりっと見えてませんね。今回の旅で、もちろんセヴィル・ロウのネタはとことん大量吸収してきましたが、それでも、一番感動したことは?と問われれば、“普通の街角”となります。いつでも“静かで上質のボンヤリ感”を味わえる場所ですね。ひらすらうらやましく思いました。そして、いずれサウス・ケンジントンあたりに小さな拠点を持って住もう、と決心しました。
ReplyDelete