2008/04/10

O meets H ,4月4日(金)



K氏と銀座バーニーズ、丸の内ソブリンハウスへ。1916年創業のシカゴの老舗ブランド、『オックスフォードクローズ』の代表マイク社長ご本人がおられたので、機を見つつ敏にご挨拶、そしてちょっとお話することができた。

伝説的なブランドであり、謎めいた存在である一方で、大いなるど迫力のクラフツマンシップを感じさせるブランド。バーニーズのスタッフの方も言っておられたが、リバース・チェーン・ステッチという特殊な縫製で仕上げるアームホール、これは十分な可動域を持つとのことだ。

お誘いいただき、一緒に見に行ったK氏がまるで満を持していたかのように当日着用していたのが、フルハンドメイドの隠れ家テーラー銀座羊屋のスーツ。氏も確信犯的に何かの化学変化を演出しようとされたのかもしれない。

その日は昼ごろから夕方までK氏と行動をともにしたので、彼の動きの中で、じっくりスーツを観察していた。普段はふんわりと優しく着こなしているものの、この日は“男っぽい”印象のスーツ。やや硬質の雰囲気ながらどっしり重厚な印象。右アームホールの後ろ部分が、左手後方からも、フンワリとした膨らみとして見えるほどゆとりを持たせている。

これも何かの流れだろうと、マイク氏と話している時に『このユトリ感をどう思いますか?』と質問したところ、『全体ブリティッシュ!腕が動かしやすいでしょうし、いいですよね!』とのこと。やりとりは5分くらいでしたがその中で、タイト傾向にある最近の最近の流行に対してちょっと微妙に感じておられるのか、こちらの好みを洞察されたのか、やはり現在のスタイルよりは徐々にゆとりを持たせていかないとですね、、、、と言われた。

さらに、僕の先輩格であるケン・アオキ氏を御存知ですかと訊いたら、ああ彼とはたしか数日前NYで会いましたよ。と応えられ、先輩氏のインターナショナルな活躍ぶりをうらやましく思いました。当日、ランチはCOVAという丸の内、ペニンシュラホテル前の穴場快適レストランにて。壁にかかっているのはベルディ。



流れている音楽と、飾られている花が惜しいとK氏。音楽と花はやはりその空間におけるフィニッシング・タッチ、画竜点睛、非常に大切なんですね。当日は、K氏から借りてブートニエール用の薔薇のフラワー※1をつけた。この日はこれから新宿で立ち飲みパーティ。そして、お礼メールしようと思ったら、ポケットに入れといたはずのマイク氏の名刺は失くなっていた。いまはそのタイミングではない、ということだろう。



画像は当日の僕のラペルまわり。自宅の庭園でオールドローズを育てておられる女性が作ったもの。経年変化で色が変化し、味が出てくるアクセサリーです。

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