2008/09/21

フレスコ(FRESCO : Martin Sons &Co.)の季節

まさにすばらしいタイミングで着用されていましたK氏。昨日私は半袖で最近のクーラーが効きすぎのカフェでは非常に寒い思いをしましたから。まさに今頃の季節。もともと合い着(季節をまたぐ時期に着るもの)としての3ply(多孔性:目が詰まっていない風通しよい生地、ポーラー生地)のフレスコ生地。(実際は、夏は結構アツい、とのこと、季節・タイミングにあてはめられれば相当優雅です)
バルカポケット、仮縫いつきをリクエストされました。ラペル巾9.5センチとゆったり目。セレクトショップ系の最新モデルも徐々にここが広くなってきています。モード系のスーツや一部のニュービスポーク系のスーツには、極端にこのラペル巾が小さいスーツがありますが(スーツだけで見るとシャープな印象を持つが、着ると別)、顔が前面に出て大きく見えてしまいます。単衣(大見返し)仕様、ナットボタン。1着1着、ビフォア・ケア工程(この3.3メートルの生地から一着のスーツが出来上がります)から丹念に仕立てております。


パンチェリーナ仕立、ループ16センチ。

まず、全体のシルエットのバランスの美しさ。なによりも、ジャケットの着丈が今時風に“短めに仕上げていないところ”が上品です。充分な上着丈があるので、ウエスト周りに向かってチェストから自然に絞られていく曲線が、一筆描きのような自然な線を描きます。

身長が短い日本人がさらに流行(ハヤリ)に踊らされて、上着丈が短いものに指示してしまうと、まるで短寸のボックスシルエットのようになります。曲線を描くには適度の長さが必要です。これが短いと、強引にグイっと引き絞ったような
“クビレ・コンプレックス”に満ちたラインになります。

メリハリない体つきに見えるスーツを、最新流行ということで、ありがたがって高値で買うことのないよう気をつけてください。腹筋を鍛えて本物のシルエットを獲得するのが1番の近道です。EDWARDでのマーチンソンのフレスコでのお仕立ての標準定価は、仮縫い無しの場合、税込み215,000円となっております。

そういえば、昨日偶然、一緒にいたパートナーO氏が、“おおっ、なんですか、あのひとカッコイイですね!”と叫んだので、その方を見ると、以前お話したことのある、先日京橋界隈に勤める同業テーラーH氏でした。

いかにも英国風のどっしりしてるけど涼しげなモクソンかマーチンソン的風合いのものをお召しでした。氏は京成線派の人で、立石界隈に詳しい人物。一杯いくのを楽しみにしております。

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